裁判所から訴状が届いた

「借金をずっと滞納していたら、ある日裁判所から返済を求める『訴状』が届いた!」
このようなケースに直面したとき、給与や財産が差し押さえられてしまうのではないかと不安になってしまい、当事務所へご相談にいらっしゃる方が少なくありません。

結論から言うと、支払督促や訴状が届いたら、すぐに弁護士に相談されることをお勧めします。

以下では、裁判所(簡易裁判所・地方裁判所など)から訴状が届いた場合まずどうすべきなのか、判決をとられてしまった場合にはどうなるのか、などについてご説明いたします。

裁判所から訴状が届くケース

借金を滞納したからといって、債権者(貸金業者・消費者金融などお金を貸している側)からいきなり訴訟を提起されるということはあまりありません。

債権者からの借金を滞納した場合、まずは、電話で督促されたり、請求書を送付されたりして、任意に返済をするよう求められるでしょう。

債務者(お金を借りている側)から連絡をとって、「○○日に支払えるのでそれまで待ってほしい」とお願いをしたり、少額ずつでも返済をして支払いの意思を見せたりしていれば、一般の貸金業者であればすぐに裁判までは起こしてこないのが通常です。

しかし、債権者もいつまでも待ってくれるわけではありません。債務者が督促を無視し続けたり、新たに取り決めした期日にも返済をしなかったりすると、しびれを切らした債権者が法的手段をとり、裁判所から支払督促(裁判所が債務者に支払いを命令するもの)や訴状が届くことになります。

また、債務者が長期間債務の返済をしておらず、借金が消滅時効にかかりそうな場合も、債権者は時効を中断させるために裁判を起こしてくることがあります。

長期間債権者から全く連絡がなかったのに、ある日突然裁判所から訴状が届いたというような場合は、時効中断が目的である可能性が高いでしょう。

[参考記事]

借金の時効が成立するには?時効の援用ができないケース

裁判所から訴状が届いた場合の対処法

(1) 内容を確認し、呼び出しへの対応

支払督促や訴状が届いたら、まず、どこの裁判所からの通知なのか、債権者(原告)は誰か、請求されている金額などを確認しましょう。

①支払督促の場合

届いたものが「支払督促」であれば、「督促異議申立書」を裁判所に提出しましょう。督促異議申立書は、裁判所から送られてきた封筒に同封されています(支払督促がハガキの場合は、切り取って返送できるようになっているはずです。同封されていない場合は、裁判所の窓口に備え付けてあります)。

支払督促を受け取ってから2週間以内に督促異議の申立てをしないと、支払督促に「仮執行宣言」が付されてしまい、債権者が直ちに強制執行手続をとることができるようになってしまいます。
こうなると、債権者が債務者の財産(給料や口座など)を差し押さえることが可能となります。

2週間以内に督促異議の申立てをすれば、督促は効力を失い、通常の訴訟に移行することになります。

②訴状の場合

訴状」が届いた場合は、訴状の入っていた封筒に「口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」が同封されているはずですので、その内容を確認しましょう。

通常は、指定された口頭弁論期日に裁判所に出頭すること、第1回口頭弁論期日の1週間前までに答弁書を提出することなどが書かれています。
答弁書を出さないまま指定された口頭弁論期日に裁判所に出頭しないでいると、原告の主張を認める判決が下されてしまいます。

したがって、訴状で原告が主張している内容に対して、反論したいことや言いたいことがあれば、答弁書に記載して裁判所に提出することになります。

とりあえず答弁書を出しておけば、指定された第1回期日に裁判所に出頭できなくても、すぐに判決が下されることにはなりません。

また、答弁書に第1回期日は欠席するということを記載しておけば、多くの場合、事前に第2回期日の日程調整をしてもらえます(簡易裁判所の場合は、第2回期日以降も欠席可能ですので、日程調整されないこともあります。)。

訴状に記載された内容が全て正しくて争いようがない場合でも、自分の希望があれば(分割弁済したい、減額してほしいなど)、それを記載して答弁書を出すと良いでしょう。
原告がそれに応じてくれるかは分かりませんが、裁判所が和解の場を設けてくれる可能性があります。

[参考記事]

答弁書の書き方|借金で自己破産をする場合の書類

【自己破産手続き中に支払督促が届いた場合】
自己破産申立中(自己破産手続き開始まで)に、債権者から訴訟を起こされたり、支払督促が届いたりすることもあります。これは、債権者が債務者の家族に債務整理を報せようとしたり、自己破産をされる前に少しでも債権を回収しようと考えていたりするからでしょう(債権者は弁護士から受任通知を受け取った後でも訴訟を提起することが許されています)。
この場合、出来るだけ早く自己破産手続きを進めることが大切です。自己破産の手続きが開始すれば、強制執行は行われません。
逆に、自己破産申立のための準備期間が長くなると、その間に訴訟を提起され、強制執行される危険が高くなります。スムーズな自己破産開始のためには、弁護士と協力して手続きを進めていくことがおすすめです。

(2) 判決をとられた場合の対応

訴状を無視したり、答弁書を出さないまま第1回期日に裁判所に出頭しないでいたりいると、原告の主張を認める判決が下されてしまいます。
また、訴訟で原告の主張を争った場合でも、あなたの言い分が認められずに、原告勝訴の判決が出されてしまうこともあります。

このように、原告に勝訴判決をとられてしまうと、どうなるのでしょうか。

貸金返還請求訴訟では、多くの場合、「仮執行宣言」が付けられます。そのため、控訴をするなどして判決が確定していなくても、債権者が給与や銀行口座を差し押さえてくる可能性が出てきます。

判決に従ってすぐに債権者に支払いをすれば差し押さえにまで至りませんが、判決が出てもそれを無視して支払いをしないでいると、債権者が裁判所に差し押さえの申立てをし、給与や銀行口座が差し押さえられてしまうことになりかねません。

[参考記事]

借金滞納で給与差し押さえ!解除・回避のために必ず知っておくべき事

訴状が届いたらすぐに弁護士に相談を

上で述べたとおり、簡易裁判所・地方裁判所から支払督促や訴状が届いたら、裁判であなたの言い分を認める判決が出されるか、途中で債権者と和解をしないかぎり、最悪の場合、あなたの給与や銀行口座などの財産が差し押さえられてしまう危険があります。

ご自身で裁判所に提出する書面を作成したり、裁判所に出頭したりすることも可能ですが、「どうしたらよいか分からない」「不安でしかたがない」「自分で裁判所に出頭するのは難しい」といった場合は、支払督促や訴状が届いたら、すぐに弁護士に相談されるのがよいでしょう。

[参考記事]

簡易裁判所からの支払督促・訴状を受取拒否したらどうなる?

泉総合法律事務所には、裁判所からの支払督促や訴状に焦ってご相談にいらっしゃる債務者の方が非常に多いです。

この点の解決ノウハウには確かなものがありますので、借金問題でお困りの方は、ぜひお早めに泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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