時効が成立した借金を援用で消滅させたい

貸したお金を返してもらう権利、すなわち「貸金債権」は、債権者(お金を貸した人)が一定期間行使しないと消滅時効にかかります。

貸金債権が消滅時効にかかっている場合、債務者(お金を借りた人)が時効を「援用」することによって、債権者は権利を行使することができなくなり、債務者は借りたお金を返さなくて済むことになるのです。

では、「時効の援用」はどのように行えば良いのでしょうか。

「援用」とは?

消滅時効は、時効期間(法律上定められた一定の期間)が経過すれば自動的に効力が生じるというものではありません。
時効を有効にするには、時効によって借金がゼロになる借主(利益を受ける者)から、貸金業者など貸主(利益を失う者)に、「消滅時効が成立しているので支払いません」と伝えなければならないのです。

これを消滅時効の「援用」と言います。

消滅時効の援用の方法は、法律上特に方式が決まっているわけではありません。口頭で相手方に「消滅時効を援用します」と伝える方法でも、消滅時効を援用したことになります。

しかし、口頭での意思表示の場合、後で「言った」「言わない」の争いになることも考えられます。

そこで、一般的には、相手方(債権者)に対して、消滅時効を援用するという内容を記載した通知書面(消滅時効援用通知書)を「内容証明郵便」で送付する方法で、消滅時効を援用します。

この消滅時効援用通知書を作成・送付すること自体は、ご自身でも可能です。

しかし、一般の方がご自身で時効の援用をしようとすると「実際には時効期間が経過していなかった(起算日や計算方法が間違っていた)」「記載内容に不備があって時効を援用する内容になっていなかった」などの理由から、援用に失敗してしまうことがあります。

よって、時効の援用は弁護士に依頼することをお勧めします。

時効の援用を弁護士に依頼するメリット

実際には時効が成立していないのに時効援用通知書を送付すれば、「債権者に時効援用を狙っていることがバレる」「債権者に居所を知らせる」行為になってしまいます。
これにより、債権者が「時効の成立を阻止する方法」を実行すると、折角消滅しかけていた債務が復活してしまいます。

これを避けるために、時効の援用は弁護士にご依頼ください。

弁護士に時効援用を依頼するメリットは以下の通りです。

①起算日について確認をしてくれる

金融機関からの借金は、予め「返済日」が決まっていることが一般的です。返済日が決まっている場合の時効起算日は、「返済しなかった返済日の翌日」となります。
一方で、返済日が決まっていない契約の時効起算日は、「契約成立の翌日」です。

しかし、消滅時効の援用を検討するケースでは、「借金を長期間放置していたために、そもそも契約の詳細を忘れてしまった」ということも少なくありません。

起算日を間違えたまま時効の援用を行うと、援用に失敗してしまう可能性が高いです。

起算日を正しく把握するためにも、契約書類などを持って一度弁護士に相談することがお勧めです。

【時効が成立する期間は?】
民法166条によると、消滅時効までの期間は以下の通りです。
・主観的起算点から5年または客観的起算点から10年
主観的起算点(権利を行使することができると知った日)と客観的起算点(権利行使ができるとき)は一致することが多いため、消滅時効は実質的に起算日から5年と言えるでしょう。
ただし、改正民法の施行前(2020年3月31日まで)にした借金については、改正前の民法のルール「客観的起算点から10年(貸金業者からの借金等、商事債権は5年)」が適用されます。
参考:2020年の民法改正による消滅時効の変更点とは?

②時効の更新があっても債務整理ができる

法律には「時効の更新」というものが定められています(改正前民法における「中断」のことです)。

例えば、起算日から3年経った時に「時効の更新」が起きた場合、そこから2年経てば合計5年になって消滅時効を迎えるわけではありません。「時効の更新」から再び5年待たなければ消滅時効の期間にならないのです。

時効が更新される理由については、以下のページをご覧ください。

時効更新について

仮に既に時効の更新をしてしまっている場合、消滅時効が成立していないため借金を支払わなければなりません。
その場合、弁護士ならば「債務整理」についてアドバイス・ご提案をすることができます。

債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」という種類がありますが、弁護士ならば個別のケースで最適なものを提案してくれますし、債務整理の手続も代行してくれます。

仮に時効援用に失敗しても、弁護士は借金の根本的な解決のサポートしてくれるのです。

[参考記事]

債務整理とは何かわかりやすく解説!|意味・方法・種類・メリット

なお、弁護士に時効援用を依頼すれば、援用までの間に「更新」に当たる行為をしないようアドバイスも受けられます。

時効援用は弁護士へ相談を

「返済しなかった返済日の翌日」もしくは「契約成立の翌日」から5年経過している借金は、消滅時効にかかっている可能性があります。
しかし、それほど昔の借金ですと起算日を正確に覚えていないことも多いでしょう。また、途中で時効が更新すると、時効は数え直しとなってしまいます。

時効期間が経過した借金は支払う必要がありません。「長い間返済していない借金がある」「時効を援用したい」という方は、一度契約書をご持参の上弁護士にご相談ください。

泉総合法律事務所は、債務整理を利用した借金問題の解決はもちろん、時効援用により借金を消滅させた解決事例もございます。
相談は無料となっておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

消滅時効の援用解決事例一覧

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