トップダウン式事業受注形態による売上減少と受注減少による倒産

会社
電気工事業
借入理由: 元請の受注減少に伴う受注単価減少による資金借入
ご相談前 ご依頼後
借⾦総額 約2100万円/債権者10名 0円
毎月の返済額 約80万円 0円
[事例 116]

背景

社長様(以下、Aさん)は、元々長年個人事業主として事業を行っていらっしゃいました。その中で、顧客企業からの要望で会社を設立されました。

工務店や建築会社の下請として現地での電気設備設置作業を受注されていました。
このため、継続的な業務がある訳ではなく、業務が中抜けすることもありましたが、それでも1週間程度のサイトで仕事はあられたようです。

とはいえ、売上の多い少ないはあり、資金不足の時には、金融機関から融資を受けて資金繰りをされていました。

そして、不況の影響もあり、大口の元請自体の業務減っていき、受注数が下がり、平行して、受注単価も半額以下にされるなどして、会社の経営は徐々に悪化していきました。

資金繰りに窮されたAさんは、税金の支払を後回しにして、他の支払を優先されるようになりました。

しかし、その結果、最終的に役所からの支払請求が厳しくなり、預金口座や売掛金の差押を受けてしまいました。

この影響で、資金繰りがさらに悪化してしまい、Aさんは、事業継続が厳しいと考え、当事務所に相談にいらっしゃいました。

弁護士対応 - 方針の決定と破産申立て後の対応

経営状況聴取の結果、債務超過状態でしたが、一部金融機関の債務の整理がつけば、何とか立て直しを図れる可能性がありましたので、Aさんと相談の上、当初は、任意整理を行う方針で進めました。

しかし、売掛先会社の倒産等も発生し、立て直しを断念し、最終的に破産による清算をすることを決定されました。

相手方との関係性もあり、本件の売掛金は、Aさんが回収をされ、当事務所に全額をお預けいただき、手続の費用に充てる形をとりました。その他、事務所の解約も進め、資料を収集して申立準備を進められました。

なお、本件は、会社自体にさほど問題はありませんでしたが、Aさんが会社の営業停止後に、同じ業種の別会社に就職されており、事業譲渡の可能性を指摘される可能性がありました。

結果 - 事業譲渡の可能性も解決し、破産手続きが無事に終了

本件は、資産と負債については、Aさんの協力もあり、その処分方法も負債形成原因も指摘なく、手続が進みました。

しかし、一方で、事業譲渡の可能性については管財人からも指摘を受け、調査の上、報告するよう指示を受けました。

もっとも、Aさん自身が個人で事業を行っていたわけでもなく、元々あった就職先にAさんが入っただけで、顧客や設備等の引継ぎもなかったことから、事業譲渡には当たらないと、最終的に判断されました。

そして、会社もAさんの破産手続も共に無事終了しました。

 

弁護士からのコメント

本件は、典型的な売上減少と業務減少による資金繰りの悪化がもたらした破産事案だったと思われます。ただ、電気設備工事という逆にニーズのある仕事のため、資金繰りを回復させ、経費削減を図れば立て直しも可能な案件とも思われました。

しかし、比較的継続して受注があった取引先が倒産するなどで、破産をとらざるを得なくなり、Aさんも悔しい思いをされていました。

ただ、一方で、事業譲渡という形でAさん個人に対して、請求が発生する可能性がありましたが、この点も勤務先との関係なども含めて状況を報告して、裁判所も納得していました。

資金繰りにお悩みで、事業継続に不安を感じられている場合は、ぜひ、一度当事務所にご相談ください。

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