自己破産・個人再生手続において必要な財産目録とは?作成は弁護士へ

借金返済

【この記事を読んでわかる事】

  • 債務整理手続きで必要になることがある財産目録とは?
  • 財産目録の内容について
  • 財産目録の作成は弁護士に依頼するべきなのか?

 

債務整理手続きで、財産目録が必要になる場合があります。

では、なぜ債務整理手続きに財産目録が必要なのでしょうか。そもそも、財産目録には何を記載すればいいのでしょうか。

ここでは、財産目録について詳しく解説します。

1.財産目録とは

財産目録とは、所有する財産の一覧表のことです。自己破産の際には債権者がどれだけの資産を持っているかを裁判所に申告する必要があり、申立時点で所持している財産を一覧にして提出します。

財産目録に記載する事項は以下の通りです。

(1) 記載する事項例

・現金

自己破産申立時に現金を所有している場合には、財産目録にその所持金の額を記入します。

現金の欄に記載するのは手持ちの現金のみで、銀行の預貯金は含みません。

33万円以上の現金を持っている場合は、同時廃止ではなく管財事件になる可能性もありますが、その後の成り行きに関わらず、所持金額は正直に記載しなければなりません。

・銀行預金、郵便貯金等

自己破産の申立時から過去2年以内に保有していた預貯金については財産目録への記載が必要です。

預貯金の欄に記載するのは銀行に預けているお金のみ。いわゆるタンス預金などは含まれず、家で保有しているお金は現金として記載します。

財産目録への記載は銀行の預貯金に加え、証券口座、FX口座なども含まれます。

・公的扶助(生活保護・年金・児童手当・雇用保険(失業給付)・その他の各種扶助)

自己破産の申立時に生活保護や年金などの公的扶助を受けている場合は、財産目録に受給に関する事実を記載する必要があります。

提出する際は、受給決定書や受給証明書を添付することが求められます。

・給料、ボーナス、役員報酬など

自己破産申立時に勤務先から給与を貰っている場合は、その額を記載します。

申立前直近2ヶ月分の給与明細と、過去2年分の確定申告の写しまたは源泉徴収を添付して提出します。

・自営業者の自営収入、アパートなどの賃料収入など

自営収入賃料収入などがある人は、自己破産申立時の報酬を記載します。

申立時の直近2ヶ月間の領収書、支払明細書を添付して提出します。

・退職金

勤務先に退職金がある場合は、申立時に退職をした場合の退職金額を記載します。

記載するのは定年まで勤務した場合に受け取れる額ではないので注意が必要です。

財産目録には退職金の支給額と退職金額の1/8(or 1/4)相当額を記載します。

・貸付金、売掛金、過払い金、敷金、その他求償金や賠償金など

貸付金、売掛金などがある場合は、請求権をはっきりさせるために、金額とともに相手の住所・氏名、連絡先を記載する必要があります。

また、過払い金、敷金、賠償金などもあとでお金が戻る可能性があるので財産目録に記します。

・積立金など

社内積立財形貯蓄などの積立金がある人は、自己破産申立時点で解約をした場合の払戻金額を記載します。

・生命保険・自動車保険・火災保険などの保険

自己破産申立時に保険に加入している場合、その時点での解約払戻金額を記載します。

また、もし過去2年以内に失効しているが未解約の保険があれば、その分の記載も必要です。

保険に加入している場合は、解約払戻金の有無に関わらず保険証券と払戻金の証明書を添付しなければなりません。

また、失効している場合は失効証明書を添付して提出します。

以前に保険に加入をしていて、申立時点で解約をしていても、申立から過去2年以内の場合は、所定の欄に解約払戻金について記載をする必要があります。

ここでいう保険は、自ら加入する任意保険で、国民健康保険、自賠責保険などは含まれません。

・有価証券(株券・ゴルフ会員権・手形・小切手など)

自己破産申立時点で株券やゴルフ会員権など有価証券を持っている場合は、取得年月日と担保差入の有無、評価額を記載します。

提出時には有価証券や会員権のコピーや、担保差入、評価額に関する資料も添付して提出します。

・自動車、バイクなど

自動車バイクを持っている場合は、車名、購入年月日、年式、購入金額、所有権留保の有無、評価額などを記載します。提出の際は契約書など購入の書類を添付します。

・現在処分すれば10万円~20万円以上する財産

テレビやパソコンなど、処分すれば10~20万円以上になる財産があれば、品物と購入年月日、金額、現在の評価額などを記載します。

・過去1~2年以内に10万円~20万円以上で処分した財産

過去1~2年以内に10~20万円以上の財産を処分した場合、財産の種類、相手方、評価額、換価額、使途などを記載します。

提出の際は領収書、契約書、査定書などを添付します。

・不動産(土地・建物・マンション・山・田畑など)

自己破産申立時点で不動産を所有している場合は、不動産の種類(マンション、土地など)と所在地を記載します。

所有の不動産には共有や遺産分割未了の分も含みます。

・相続財産

自己破産の申立以前に財産を相続した場合は、被相続人、相続時期、相続財産を記載します。

・その他の財産

種類、金額・評価額を記載して財産総額を記載します。

2.財産目録が必要な手続き

(1) 自己破産、個人再生の裁判所に申立をする場合

債務整理で財産目録の提出が必要なのは「自己破産」と「個人再生」です。

財産目録は裁判所が債務整理をさせるべきか否かの判断材料として重要な位置を占めるので、所有している財産については漏れのないように申告しましょう。

(2) 各裁判所によって様式に違いあり

財産目録は裁判所によって様式が異なります。例えば、同じ東京地裁でも支部によって書式が異なるので、提出先の裁判所が定める書式で提出しなければなりません。

裁判所のHPからダウンロードできるものあるので、申立の際には裁判所から公開されている情報をよく確認して手続きを進めましょう。

(3) 財産目録以外の提出物

自己破産では財産目録以外にも、債権者一覧を始めとする必要書類が数多くあります。書類の記載事項は専門的で複雑で、不備があると認可されないこともあります。

自己破産の申立は自分で行うこともできますが、円滑に免責許可をもらうには弁護士に依頼するのがベターです。

3.まとめ

実際に財産目録をご自分でお書きになることは可能です。しかし、かなり困難な作業になるでしょう。

「書いてみたけどやっぱり難しいので作成をお願いしたい」「最初から作成をお願いしたい」という方は、是非一度泉総合法律事務所にご相談ください。債務整理手続き終了まで責任もってサポートさせていただきます。

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