借金返済 [公開日]2020年1月6日

「水道料金を滞納してしまった…」払えない場合の対応方法は?

他の支払いや借金の返済を最優先にしてしまい、公共料金の支払いを後回しにしてしまう方がいらっしゃいます。
水道やガス、電気などは生活費に必ず必要なインフラのため「滞納してもしばらくはストップされないはず…」と考えている方も多いでしょう。

しかし、水道料金などの公共料金を滞納していると、いずれは供給がストップするだけではなく、延滞金を支払わなければいけなくなるなど、様々なデメリットが発生することになります

今回は、水道料金が払えない方のために、水道料金を滞納するとどうなるのかという基本的な事柄から、払えない場合の対応策、水道料金に時効はあるのかという点までご説明します。

1.水道料金を延滞するとどうなるのか?

結論から言うと、水道料金を支払わないと、最後には給水がストップします。
しかし、滞納が発覚するとすぐに給水が止まるわけではなく、幾つかのステップを踏んで、それでも支払わない場合に給水が止まります。

(1) 水道料金滞納から給水停止までの流れ

滞納を始めると、20日以内に督促状が送られてきます。督促状には「◯月◯日までに支払いを行ってください」という記載があります。

仮に滞納をしてしまったとしても、この期限内に支払えば何も問題はありませんが、期限内に支払わない場合には「催告書」が届きます。
(※口座振り替えをしている場合は、口座振替請求が届き、それでも支払わない場合に催告書が届きます。)

催告書は、督促状の期限から1ヶ月が経過した頃に届くようです。

このまま滞納を続けていると、やがて水道の給水はストップします。具体的には、滞納から約2ヶ月半程度でストップすることになるでしょう。

とはいっても、催告の後にそのままなんの音沙汰もなくいきなり給水が止まるわけではありません。

まずは、「給水停止予告」が届きます。これは催告状が届いてから2週間程度で通知されることになるでしょう。

これに対しても無視し続けると、最終的には「給水停止の通知」が届きます。これは、給水停止予告から2週間程度で送付されます。

給水停止の通知が届いたら、いよいよ給水停止となります。滞納をやめて、全額支払わない限り、水道が再度開栓されることはありません。

(2) 裁判・差し押さえの可能性

滞納した水道料金ですが、差し押さえなどの強制手段で法的措置が講じられることはないの?と不安になる方も多いでしょう。

実際上、水道料金に関しては、裁判や強制執行などは行われないことが多いといわれています。
というのも、裁判や強制執行をするためにはお金がかかるため、数万円程度の水道料金の滞納でこれをするケースは少ないといえるのです。

もっとも、絶対に裁判や強制執行がないとは言い切れません。もし裁判となった場合は確実に負けてしまい、給料や口座の差し押さえなどが行われるでしょう。

また、口座振替にしている方の場合、差し押さえが行われると金融事故にあたります。
そのため、ブラックリストに載ってしまい、クレジットカードなどが利用できなくなってしまいます。今後ローンを組むなども数年は難しくなってしまうでしょう。

このように、水道料金を滞納すると2ヶ月半程度で給水がストップしてしまいます。支払える場合は、できる限り催告の段階で支払うようにしてください。

(3) 延滞金はどのくらいかかる?

延滞金に関しては、督促状が届いた段階ですでに加算されていることが多いでしょう。

もっとも、延滞金に関しては発生する地域とそうでない地域があるので、延滞金が加算されていない場合もあります。

延滞金が発生する地域であっても、その額は少額です。具体的には、督促手数料といって100円程度が加算されます。
これ以外にも、督促状の発送費用などが請求されることもあるようです。

2.水道料金をどうしても払えない場合にできること

次に、水道料金をどうしても支払えない場合にできる対応策をお伝えします。

(1) 減免・猶予

母子家庭などでは、生活に困窮していて、どうしても水道料金が支払えないというケースもあるでしょう。一度は支払えたとしても、今後また滞納しそうという方もいらっしゃると思います。

もし、それほど生活に困窮しているならば、他の公的扶助制度などの受給を考えてみてください。生活保護や児童扶養手当受給世帯などの場合は、水道料金の減免が受けられることもあるからです。

地域によって減免できる世帯の内容や金額などは異なるため、現在お住いの地域の水道局のホームページにて確認してみてください。

具体的には、以下のような公的支援を受けている家庭は、水道料金の減免措置が受けられることが多いようです。

  • 生活保護受給世帯
  • 児童扶養手当受給世帯
  • 特別児童扶養手当受給世帯
  • 身体障害者世帯、など

また「もう少し支払期限をのばしてもらえれば支払える」というケースの場合は、期限の延期をお願いするという方法もあります。
ほとんどのケースでは難しいようですが、例外的に受け入れてくれることもあるようですので、一度お住いの地域の水道局に問い合わせてみましょう。

(2) 分割払いが可能な地域もある

また「分割なら支払が可能」というご家庭もあるでしょう。
これも地域によるのですが、分割払いを受け入れてくれる水道局もあります。そのため、一度問い合わせてみるのがおすすめです。

督促状などには問い合わせのための電話番号なども記載されているはずですので、確認して問い合わせてみてください。

分割払いの場合は、誓約書や納入計画書などの作成を要求してくる場合もあります。これは分割払いを確実に実行してもらうためです。

仮に支払を怠った場合には、分割納付自体が取り消され一括請求を受ける、料金を支払わない限り水道が再開栓されない、などの措置がとられてしまいます。

したがって、分割をお願いしたら、しっかりと支払うようにしてください。

(3) 債務整理で減免の可能性

水道料金の滞納額全ての支払が困難という場合は、債務整理を検討することもできます。

もし、他に借金があり、それを減額・免除できれば水道料金を支払うことができるという場合は、他の借金を債務整理することで公共料金を支払いましょう。

任意整理の場合は、どの債務を整理するかを自分で決めることができるため、水道料金以外の債務の減額を計ることができます。

もっとも、任意整理は少し減額(利息を免除)すれば支払えることが前提です。そのため、大きな借金を抱えていて返済が厳しい場合は、個人再生や自己破産を選ぶべきです。

個人再生の場合は、最大1/10まで借金が減額できる上に住宅ローンはそのまま残せる可能性があります。自己破産は公租公課といって税金などは免除されない(非免責債務といいます)ものもあるのですが、消費者金融からのキャッシングや銀行のカードローン、クレジットカードの利用料金といった債務は全額免除が望めます。

もっとも、各債務整理方法のメリットとデメリットを天秤にかけ、最適な方法を選んでいくべきです。

[参考記事]

自己破産するとライフラインはどうなる?公共料金の滞納と自己破産

このように、支払えない場合の対応としては債務整理が可能です。弁護士と一緒に、どの手続きを選択するか考えることをおすすめします。

3.水道料金に時効はあるのか

最後に、水道料金の時効についてお話しします。

実は、水道料金には時効があります。通常の借金でも通常10年の時効にかかりますが、これよりも短い期間で時効が成立するのが特徴です。

水道料金の上水道の時効は2年(民法173条)です。そして、下水の時効は5年(地方自治法236条第1項)となっています。

つまり、最長で5年前に滞納した料金に関しては、支払う必要がありません。

もっとも、2020年施行の民法改正において「権利行使ができると知ったときから5年、権利行使ができるときから10年」に統一されるため、時効は長くなってしまいますので注意してください。

4.債務整理の相談は弁護士へ

水道料金の滞納で債務整理をお考えの方は、法律の専門家である弁護士にご相談ください。

債務整理の手続きを行う場合は、個別ケースによって、任意整理・個人再生・自己破産の中でどの手続きが適しているかが異なります。
生活を楽にするためにも、その人の状況に合った方法を選ぶ必要があります。そのため、弁護士にご相談の上で、手続きを実行されることをおすすめしています。

泉総合法律事務所では、債務整理の経験と知識が豊富な弁護士が借金問題を解決に導きます。水道料金や借入の返済が難しくなったら、どうかお早めにご相談ください。

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