借金返済 [公開日] [更新日]

ビューカードの支払いができず滞納した場合はどうするべきか

ビューカードの支払いができず滞納した場合はどうするべきか

ビューカードをお持ちの方必見です!

「ビューカード」は、JR東日本グループが発行しているクレジットカードであり、発行会社が大手の電鉄会社の関係会社であるが故に「安心感」があるかもしれません。

しかし、ビューカードの借金も、かさんでくると支払いが苦しくなりますし、借金した後のさまざまな事情変更によって返済できなくなる可能性もあります。

今回は、クレジットカード「ビューカード」の特徴と、支払いができなくなった場合の対処方法をご紹介します。

1.ビューカードの特徴

(1) ビューカードの基本知識

ビューカードの発行会社はJR東日本グループの一員である「株式会社ビューカード」です。正式には、ビュースイカカードといいます(View Suica カード)。

ビューカードの特徴は、交通ICカード(suica)となっていることです。

ビューカードに現金をチャージしておくと、カードをかざすだけでJR東日本やその他の提携している電車などの交通機関利用料金を支払うことができます。

Suicaに対応している交通機関だけではなく、私鉄のpasmoに対応している交通機関も利用できます。

また、「オートチャージ機能」がついており、カードの残高が0になると、自動的に登録していた銀行口座内のお金から、残高がチャージされる仕組みになっています。

自動でチャージされる金額は、1000円~10000円の範囲で設定可能です。

また、ビュースイカカードにはJR東日本の定期券の機能もついているので、カード1枚で定期券の機能も果たし、会社員などの方にとっては非常に便利です。

(2) 電子マネーSuicaについて

Suicaは電子マネーであり、交通機関の利用料金の支払いだけではなく、多くの店舗で利用できます。

(2) プロパーのカードと提携カードについて

ビューカードには、株式ビューカードが発行しているプロパーのカードと提携会社が発行している提携カードがあります。

スタンダードなカードはビューカードプロパーのカードで、「ビュースイカカード」と言われているものです。ゴールドカード(ビューゴールドプラスカード)のラインナップもあります。

提携カードには、アトレビュースイカカード、ビッグカメラスイカカード、ルミネカードなどがあり、それぞれによって年会費等のサービス内容が異なります。

(4) モバイルSuicaについて

ビューカードには「モバイルSuica」の機能があります。

クレジットカードの情報を携帯電話やスマホに登録すると、携帯やスマホを交通機関利用料金や提携コンビニなどでの支払いに使えます。

以上のように、ビューカードは、交通利用料金の支払い、電子マネー、クレジットカード機能がついた万能型カードと言えます。1枚あるとさまざまな役割を果たすので、利便性が高いカードです。

(5) 年会費について

プロパーのビュースイカカードの場合、年会費は税抜きで477円(税込みで515円)です。

家族カードの発行も可能であり、家族カードの年会費も同じく税抜477円(税込515円)かかります。

ETCカード(ビューETCカード)も発行可能ですが、ETCカードを発行すると、本カードの会費とは別に、税込み515円の年会費が別途発生します。

このように、ビューカードは年会費がかかることがデメリットとも言えますが、実質的に0円にすることが可能です。

利用明細書について郵送ではなくウェブサイト上で確認する設定にすると、毎月20ポイント(50円相当)が貯まります。

毎年600円の還元になりますので、年会費である515円より高額になり、元が取れます。

(6) ポイント還元率について

ビュースイカカードのポイント還元率は、用途によって異なります。

まず、JR東日本でSuicaチャージをしたときやオートチャージしたとき、窓口で切符や定期券を購入したときなど交通利用料金を払った場合には、1000円について「ビューサンクスポイント」が6ポイント(15円相当)貯まります。この場合の還元率は1.5%です。

通常のクレジットカード加盟店でショッピングをしたり公共料金を支払ったりしたときには、1000円についてビューサンクスポイントが2ポイント(5円相当)貯まります。この場合の還元率は0.5%となります。

また、ビュースイカカードには、年間の利用総額によってボーナスポイントを付与するサービスがあります(ビューサンクスボーナス)。ボーナスポイントの付与数は以下の通りです。

  • 年間の利用額が30万円~70万円未満の場合、ボーナスポイントが100ポイント
  • 年間の利用額が70万円~100万円未満の場合、ボーナスポイントが500ポイント
  • 年間の利用額が100万円~150万円未満の場合、ボーナスポイントが1100ポイント
  • 年間の利用額が150万円以上の場合、ボーナスポイントが2100ポイント

こうして貯まったポイントは、電子マネーや各種商品券等に交換することができます。

(7) キャッシングについて

多くのクレジットカードには、ショッピング機能とキャッシング機能の両方がありますが、ビュースイカカードの場合、基本的にキャッシング機能がありません

ビューカードは、2009年4月以降、キャッシングの新規受付を停止しているからです。

ビューカードで借金ができるのは、2009年3月31日までに契約した人のみです。

キャッシング対応のカードの場合、JRの駅構内にあるATMやゆうちょ銀行、全国の提携銀行のATMを利用してキャッシングできます。

借入金額は1万円~30万円まで設定可能です。金利は、年率18.0%であり、決して低くはありません。また、遅延損害金の実質年率は19.94%となっています。

2.ビューカードで支払いが苦しくなるパターン

以上のように、ビューカードでは約10年前からキャッシングの募集を停止しているので、ビューカードを新規に発行する方の場合には、キャッシングで借金がかさむことを心配されることはないでしょう。

ただ、クレジットカードでは「ショッピング機能」を使いすぎて支払いが苦しくなる方も多いです。

また、2009年3月以前からビューカードを利用されていた方の場合には、キャッシングで借金がかさんでいるケースもあるでしょう。

そのようなときには、ビューカードの借金を整理しなければならない可能性が高くなります。

3.ビューカードの借金を返済できないなら、任意整理を検討

ビューカードの借金を返済できないなら、任意整理を検討

(1) 任意整理とは

ビューカードの借金返済が困難な状態になってしまったら、まずは「任意整理」を検討されることをお勧めします。

任意整理とは、債権者と直接交渉をして、借金の総支払い額や返済方法を決め直す手続きです。

ビューカードの場合でも、発行会社である「株式会社ビューカード」と交渉をすることにより、借金を圧縮することは可能です。

弁護士が介入してビューカードを任意整理すると、同社との合意後の「将来利息」を全額カットできます。将来利息とは、返済中に発生する利息のことです。

つまり、任意整理をすると「元本のみ」の支払いにしてもらえるので、総返済額や月々の支払い額が減って返済が楽になります。

ビューカードを任意整理すると、多くのケースでは、元本を60回払い(5年間)で支払っていくことになります。

この方法によって完済まで支払いを継続できるようになる方も多くいらっしゃいますから、支払いに困っているのであれば一度ご相談下さい。

(2) 泉総合法律事務所においてビューカードの借金を任意整理で解決した事例

以下では、当事務所において、ビューカードの借金を任意整理で解決した事例をご紹介します。

Aさん(40代 男性)は、2008年にビューカードの契約をして、その後キャッシングをしてしまい、現在に至るまで借入と返済を継続してきました。

また、家族カードも発行しており、奥さんもショッピングなどでビューカードを利用していて、キャッシングとショッピングを合わせると100万円に及んでいました。

Aさんは、勤務先会社の経営状況が悪くなって給料が下がってしまったためにビューカードの返済ができなくなり、弁護士までご相談に来られました。当時の返済金額は、毎月4万円程度でした。

早速弁護士が介入して任意整理を開始したところ、ビューカードと話し合い、キャッシングとショッピングの合計の借金100万円を、5年払い(60回)で返済していく内容で合意できました。

これにより、月々の返済額は17000円弱に抑えられたので、Aさんも何とか返済を継続できるようになりました。

その後、Aさんは転職して給料も上がって元のように余裕のある生活に戻り、返済も順調に続けておられます。

(3) 泉総合法律事務所において、ビューカードに過払い金請求できた事例

次に、当事務所において、ビューカードに対して過払い金請求を行い、60万円の過払い金を回収できた事例をご紹介します。

Bさん(40代 女性)は、2003年頃からビューカードを利用されていました。当時Bさんは20代で就職したばかりでお金があまりなかったので、ついついキャッシングに頼ってしまったのです。ただ、借金を増やすことはせず、2013年頃に自力で完済しておられます。

その後、ご結婚されて子どももおられる主婦の方でした。

ただ、過去にビューカードを利用していた場合、過払い金返還請求できるかもしれないということを聞いて、弁護士にご相談に来られました。

当事務所において過払い金の有無を調査してみると、約60万円の過払い金が発生していることがわかりました。

そこで弁護士が間に入ってビューカードに過払い金請求をしたところ、交渉によって、ほぼ全額の60万円を返してもらえることになりました。ご依頼から返金までにかかった期間はだいたい3か月程度です。

(4) ビューカードを任意整理するときの注意点

①ビューカードの利用を停止される

ビューカードを任意整理すると、借金返済が苦しくなったときにも楽に支払いができるようになる可能性がありますが、注意点もあります。

それは、ビューカードを任意整理すると、ビュースイカカードの利用を停止されてしまうことです。

また、いったん任意整理すると、その後5~8年くらいは再度クレジットカードを作ることができません。

Suicaの場合、毎日の通勤に使っている方も多いので、任意整理によって止められてしまうと、ICカードとしての利用ができなくなって大変不便になります。

ただ、任意整理によって使えなくなるのはクレジット機能のついたビュースイカカードのみですので、クレジット機能のない通常のスイカカードやスイカの定期券であれば、利用可能です。

なお、クレジット機能のない一般のスイカカードにすると、オートチャージ機能は利用できないので、残高がなくなるごとに現金でチャージしなければならない手間はかかります。

同様に、ビュースイカカードのETCカードを利用されていた方の場合には、ビュースイカカードを任意整理すると、ETCも止められてしまいますが、高速道路公社が発行している「ETCパーソナルカード」であれば、発行して利用することができます。

ETCパーソナルカードは、クレジット機能のついていないETC専用のポストペイ(後払い式)カードです。

【参考】ETCパーソナルカード-ブラックリスト入り後も使えるETCカードとは?

②キャッシングとショッピングがある場合の過払い金請求

ビューカードの借金を過払い金請求するときには、キャッシングとショッピングの両方の利用がある方が多くおられます。

過去から引き続いてキャッシングしているけれども、同時にショッピングリボ等を利用しているので、両方の返済が続いているパターンです。キャッシングについては完済しており、ショッピングだけが残っている場合もあります。

こういったケースでは、キャッシングが過払いとなっていても、ショッピングは残債が残ってしまいます。

その場合には、キャッシングの過払い金とショッピングの残債を「相殺」します。

結果としてプラスになったら過払い金として返還してもらえますが、マイナスになったら任意整理扱いとなって残債を支払っていかなければなりません。

過払い金を返してもらえる場合でも、ショッピングの残債の分を差し引かれるので、返ってくる金額は小さくなります。

また、過払い金を返してもらえるケースではブラックリスト状態になりませんが、残債が残って任意整理扱いになると、ブラックリスト状態となって、その後5~8年間程度はクレジットカードやローンの利用を一切できなくなってしまいます

現在ショッピングで残債がある場合にビューカードを任意整理するときには、こういったリスクがあることにも充分注意しておく必要があります。

4.ビューカードの借金を個人再生・自己破産で解決する方法

(1) 任意整理でも解決できない場合

ビューカードやその他のカードローンを併用していて毎月の返済ができない場合、任意整理では解決できないケースもあります。借金の総額が膨らみすぎている場合や、債務者に支払い能力がなくなっている場合です。

たとえば、ビューカードを利用している場合、ビューカードだけではなく他のクレジットカードや消費者金融、銀行カードローンなども同時に利用しており、借金額が膨らんでいるケースがあります。

また、病気や怪我、失業などで全く支払いができなくなっている方の場合には、任意整理後に発生する支払いを継続できないので、任意整理では解決できないのです。

そのような場合には、自己破産や個人再生という手続きを利用すると、解決できる可能性があります。

(2) 自己破産とは

自己破産とは裁判所で「免責」という決定をしてもらうことにより、借金その他の負債の支払い義務を0にしてもらえる手続きです。

ビューカードのキャッシングやショッピング、その他のクレジットカードや銀行カードローン、消費者金融の借金、未払い家賃や滞納している携帯代、光熱費(一部を除く)など、すべて免除してもらうことができます(ただし、税金や健康保険料など、一部は免除されない債務があります)。

ビューカードのキャッシングを利用した後、失業や病気などによって全く支払い能力がなくなってしまった場合には、自己破産が非常に有効な解決方法となります。

・浪費によって借金した場合

クレジットカードで借金したりショッピングの残債がかさんでいたりする方は「浪費」している方が多くおられます。

クレジットカードで簡単に買い物ができるので、ついつい買い物をしすぎてしまうのです。

このように、浪費が原因で借金していると、「免責不許可事由」に該当して、裁判所から「免責決定」してもらえない可能性が発生します。免責が得られなければ、借金がそのまま残ってしまうので、解決になりません。

ただ、実際には浪費などの免責不許可事由があっても、ほとんどのケースで「裁量免責」によって免責を受けることができます(免責不許可事由とは?該当しても裁量免責で自己破産ができる!)。

裁量免責とは、たとえ免責不許可事由があっても、裁判所が裁量によって免責を認めることができる制度です。

自己破産の全体件数のうち、免責不許可事由がある婆慰謝料を含めて96~97%程度は免責を受けられています。

(3) 個人再生について

ビューカードで借金していて、住宅ローンのある方などの場合、「個人再生」をすると効果的に解決できる可能性があります。

個人再生とは、裁判所の関与によって借金返済総額を大幅に減額する手続きです。

たとえば500万円の借金があっても最大100万円まで減額できますし、1000万円の借金なら最大200万円にまで減額できます。

クレジットカードや銀行カードローンなどの借金だけではなく、未払い家賃や携帯代金、買掛金などのその他の負債についても、基本的にはすべて減額の対象になります(ただし、税金など一部の債務は減額されません)。

減額された借金については、手続き後3年の間に返済していくことになり、減額された金額を完済できたら、その他の借金は免除されます。

個人再生のメリットは、財産がなくならないことです。また、住宅資金特別条項を利用することで、住宅ローン返済中の家を守ることも可能です。

そこで、まとまった金額の預貯金や生命保険、価値のある車などの守りたい財産がある方や住宅ローン返済中の家がある方には個人再生が適しています。

ただし、個人再生をすると手続き後に返済が発生するので、一定以上の安定収入がある方しか手続きを利用できません。

ご自身では個人再生できるかどうかが分からない場合、弁護士が状況をお伺いして適切に判断いたしますので、一人で悩まずにご相談下さい。

5.まとめ

以上のように、ビューカードは非常に便利なカードですが、ときにはキャッシングやショッピングの使いすぎなどによって支払いができなくなるケースもあります。

そのような場合でも、任意整理・個人再生・自己破産のいずれか適切な方法を利用すると、借金問題を解決できるものです。

また、過去にビューカードのキャッシングを利用されていた方の場合、任意整理すると、過払い金が返ってくる可能性もあります。

どのような方法が最適かという判断は専門家が行う方が確実ですし、任意整理・過払い金請求をするときの交渉も専門家が対応した方が有利に進みます。

ビューカードの支払が苦しくなっているならば、是非とも一度、泉総合法律事務所までご相談下さい。

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