債権回収会社(サービサー)から督促!無視厳禁、突然の通知の対処法

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債権回収会社(サービサー)から督促!無視厳禁、突然の通知の対処法

【この記事を読んでわかる事】

  • 債権回収業者(サービサー)とは、元の債権者から債権を譲り受けて債権回収を行う会社
  • サービサーから書面が届いたら、早めに借金問題に詳しい弁護士に相談すべき
  • 裁判所から書面が届いたら、決して無視をしてはならない

 

ある日突然、知らない名前の債権回収会社から通知が来たら、支払うべきか考えてしまう人も多いと思います。

身に覚えがない場合は「ひょっとして詐欺の一種?」と思ってしまいますが、そのまま放置してしまうと大変なことになってしまいます。

債権回収会社の連絡を無視すると一体どうなってしまうのでしょうか?

ここでは、債権回収会社の取り立ての実態、会社の概要、借金の支払いができないときの対処法について解説します。

1.債権回収会社とは

債権回収会社とは、不良債権化した借金の回収を専門的に行う会社のことです。

いわゆるサービサーと呼ばれる業者のことで、国から許可を得て営業しています。2017年の時点で法務大臣に許可された債権回収業者は全国で85社にのぼります。

債権回収業務は弁護士法と特別措置法によって細かく規定されており、決して違法な取り立てを行っている団体ではありません。

営業許可を受けるには暴力団と無関係であることが条件となっているので、その点は安心です。

平成10年までは債権回収業務は弁護士しか行うことができませんでしたが、現在は株式会社でも業務を行うことが認められています。

(1) 債権回収会社の仕組み

債権回収業者は、不良債権化したものを回収することで会社の収益を上げています。

債権者は延滞が続く借金について、ある時点で自社での督促をやめて、サービサーに債権譲渡or 回収委託をすることで取り立て業務の効率化を図ります。その際に債権回収業者に対して手数料が支払われます。

さらに、債権回収業者は譲渡された債権を請求するときに、債務者に対し実際の金額よりも水増し請求することでも利益を上げています。

債権者からの手数料と、債務者への水増し請求分、これがサービサーの収入源の2大柱です。

債権回収業者の業務内容は督促だけでなく、請求書発行、入金や債権の内容の管理も行います。

債権譲渡や回収委託されれば、交渉窓口も全て移行するので、電話や郵便の督促は全て債権回収会社からくることになります。

ちなみに、債権回収業者に債権が移行しても保証人、連帯保証人の義務は変わりません。保証債務を負うのが、債権者から債権回収会社に変わるだけです。

(2) 請求に身に覚えのない場合の対処法

債権回収業者から連絡がきたらすぐに対処をする必要がありますが、最近は債権回収を語る詐欺グループも出てきているので注意が必要です。

借金の滞納をしておらず、請求に身に覚えのない場合は詐欺の可能性もあります。特にメールでの督促は怪しいと思って間違いありません。

心当たりのない場合は、差出人の業者の名前が、法務大臣許可のサービサーの一覧に登録されているかどうか確認して下さい。

名前や電話番号が登録されていなければ、詐欺の可能性が高いのでそのまま放置しても大丈夫です。

もし、その後どうなるのか心配…という場合は、最寄りの警察署や消費者センターに相談することをおすすめします。

法務省「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧

2.債権回収会社の連絡を無視するとどうなる?

借金滞納に身に覚えがあり、債権回収会社から督促がきた場合は速やかに対処する必要があります。

債権回収会社から連絡がくるということは、滞納した借金について債権者が回収できないと判断したことになるので、既にブラックリストにのっている可能性が高いでしょう。

通知をそのまま無視すると、最終的に強制執行までいくので、その前に手を打たなければなりません。

債権回収会社の督促から強制執行までの流れは以下の通りです。

(1) 督促(書面、電話)

債権回収会社は最初は書面で督促を行います。

「支払の遅れている債権がありますので、何月何日までにお支払い下さい。もし、お支払いがない場合には法的措置に入ります。」といった内容でくることが多いでしょう。

書面以外では電話での督促もありますが、深夜早朝の電話督促は違法なので日中に自宅に電話がかかってきます。

(2) 内容証明郵便の送付

書面、電話で督促したにも関わらず、連絡、支払いがない場合は内容証明郵便が送付されます。

内容証明郵便は、いつだれがどのような内容の郵便をだしたか、日本郵便が証明するもので、期日までに支払いがない場合は法的措置に入る旨が記されています。

督促状と内容は似ていますが、内容証明郵便にすることで相手に相当のプレッシャーを与えることになります。

また、内容証明郵便として通知を出すことで、時効の中断をはかる目的もあります。

(3) 法的手段(支払督促・訴訟)

内容証明郵便がきた後も放置した場合は、いよいよ法的手段に入ります。

業者は裁判所に対して支払督促を申し立て、2週間以内に異議申し立てがなければ、30日以内に仮執行宣言の申立をすることができます。

そこから更に2週間以内に異議申し立てがなければ、仮執行宣言付支払督促の手続きが完了します。

所定の期間内に債務者からの異議申し立てがある場合は訴訟を起こします。訴訟に勝てば正式に強制執行の手続きをとることができます。

(4) 強制執行

仮執行宣言付支払督促の手続きが完了すると、業者は強制執行の申立をすることが可能です。

この段階でも支払がない場合は、最終的に債務者の財産を差し押さえ、自宅を明け渡すように迫る事ができます。

3.債権回収会社や裁判所から通知がきたらどうすべき?

債権回収会社からの通知を放置していると、最終的に強制執行に至ることがお分かり頂けたと思います。

そうならないためには、督促がきた段階で誠実に対処をすることが肝心です。

(1) 最初は分割払いの交渉

債権回収会社から通知がきて、借金に身に覚えがある場合は、すぐに相手に連絡をしましょう。

一般的に債権回収の段階では、期限の利益が喪失している場合が大半なので、請求は原則一括払いとなります。

しかし、そもそも借金の滞納をしている人が、残債を一括で支払うのは到底無理な話です。そこは相手も分かっているので、まずは業者に連絡をして分割払いの交渉をすることをおすすめします。

業者にしてみれば、債務者から連絡も支払いもない場合は、内容証明の送付、裁判の申立、強制執行などの手続きを行わなければなりません。

そうした手間を考えると、分割払いに応じたほうが得と考える可能性はあります。

(2) 法的措置の段階にきたら和解交渉

督促を無視していて、相手が法的措置を取ると言う段階にきていたら、実際に訴えを起こされる前に和解交渉をすることをおすすめします。

和解交渉は裁判外で行うことも可能で、不安な場合は法律の専門家に相談をしながら相手側と交渉をすると安心です。

(3) 裁判所を通じて督促がきたら異議申し立て

債権回収会社が裁判所に申し立てをした場合は、裁判所から支払督促が送られてきます。督促状が届いたら、すぐに異議申し立てをして下さい。

そのまま放置して2週間が経過すると、業者は30日以内に仮執行宣言の申し立てを行います。

さらに2週間経過すると強制執行になり、財産差押えに発展します。

(4) 訴訟を起こされたら裁判に出廷

支払督促に対し異議申し立てをすると、通常訴訟に移行します。訴訟を起こされた場合は、必ず裁判に出廷しましょう。

欠席をすると、債権回収会社の言い分が100%認めらることになるからです。

裁判に出廷すればそこで和解を求めることも可能です。全然支払いができないという場合は和解に至りませんが、分割払いができそうであれば和解成立する可能性もあります。

裁判所もできれば和解の方がよいと考えるので、多少なりとも経済力があれば強制執行を免れることができるかもしれません。

債権回収会社や裁判所から連絡があった場合の対処法は以上です。

交渉が初期段階であれば自力で行うこともできますが、法的措置の寸前まできている場合は専門家に相談をして交渉をすることをおすすめします。

(5) 債権回収で時効の成立は難しい

借金を滞納してからかなり時間がたった段階で債権回収会社から連絡がきた場合、このまま放置すれば時効が成立するのでは?と考える人もいるかもしれません。

一般的に業者の借金の時効は5年です。もし、請求をされた日付が最終利用年月日から5年経過していれば時効は成立しています。

5年経過したか分からない場合は、業者に連絡をする前に専門家に相談して下さい。

というのも、5年経過していない段階で連絡をすると、時効が中断してカウントが振り出しに戻ってしまうからです。

ただし、時効を迎えられるのは極めて難しいのが現実です。大抵は時効の中断をしたり、時効の援用ができないようにしたりの手を打ってくるからです。

借金が払えない場合は、時効を待つよりも、問題解決に向けて弁護士に相談をする方がはるかに確実です。

4.主な債権回収会社の特徴

債権回収会社は全国で80社以上ありますが、主な債権回収会社は以下の通りです。

・ニッテレ債権回収株式会社

ニッテレ債権回収株式会社は、NTSホールディングス株式会社の傘下の会社で、主にDoCoMoやソフトバンクなどの携帯電話会社や、電力、ガス、銀行、セゾンカードなどクレジットカード会社の債権の回収を行っています。

・エムアールアイ債権回収

エムアールアイ債権回収は丸井グループの傘下にある債権回収会社です。

丸井の会社ということで、エポスカードはもとより、ゼロファースト、スルガ銀行の債権回収も行っています。

・SMBC債権回収会社

SMBC債権回収会社は三井住友銀行の子会社の債権回収会社です。取り扱っているのは三井住友銀行の住宅ローン、カードローンの債権回収などです。

そのほか、カードローンではプロミスの債権回収も行っています。

・オリンポス債権回収会社

オリンポス債権回収会社は北海道に本拠地のある債権回収業者で、東京にも2つの支店を置いて営業しています。

取り扱っているのは旧武富士、シティグループの債権が多く、近年ではアプラスの債権の取り扱いもしています。

・パルティール債権回収株式会社

パルティール債権回収株式会社は、比較的新しい業者で、金融やパチスロ機の開発などで有名なJトラストグループの「日本保証株式会社」が出資、運営している会社です。

グループ内の債権回収はもちろん、不動産を担保にした個人向け融資の債権回収に強く、長年蓄積してきた回収ノウハウを使って督促を行います。

・アビリオ債権回収株式会社

アビリオ債権回収株式会社はプロミスの子会社で、主にプロミスの債権回収業務を行っていますが、その他の業者の債権回収の実績もあります。

ここにあげる会社からの請求は合法的なものですが、上記会社を名乗って架空請求をする詐欺グループも存在します。

督促に身に覚えのない場合はもちろん、身に覚えがある場合でも、通知を送ってきたのが本当にその会社なのか、記載されている電話番号や住所などが法務省のHPに記載されている情報と一致しているか確認する必要はあるでしょう。

5.債権回収会社に支払いができないとき

債権回収会社から連絡がきたら、すぐに対処をする必要がありますが、そこで滞納分をすぐに払える位であれば、債権譲渡される事態に発展していることもないでしょう。

サービサーの指定期日に支払いできず、この先も返済の目途が立たないという場合は、債務整理の検討をおすすめします。

債務整理は合法的に借金を整理できる制度で、申請が認められられれば借金を減額、または全額免除をしてもらうことができます。

債務整理は主に3つの制度があり、状況に応じて任意整理、個人再生、自己破産のうちのいずれかから選択します。

(1) 任意整理

任意整理は将来利息をカットすることで借金を減額する制度です。

減額幅はそれほど大きくありませんが、高い利息を支払っている人は利息がなくなるだけでも随分楽になります。

任意整理であれば裁判所を介さずに手続きできるので、利用者も多いのが特徴です。手続き後は原則3年(例外5年)で残債を完済することになります。

(2) 個人再生

個人再生は借金を大幅に減額できる制度です。全額免除とはなりませんが、借金をおよそ1/5まで圧縮できるので多額の借金を抱えた人に適しています。

マイホームなどの財産を手放すことなく借金を減額できるので、減額後の借金を返済できるだけの収入がある人にはおすすめです。

残債については、任意整理同様に原則3年(例外5年)で完済を目指します。

(3) 自己破産

自己破産は借金を全額免除してもらえる制度です。その代わりに20万円以上の財産は換価されて没収されてしまいます。自宅を持っている場合は明け渡さなければなりません。

債務整理の中では最もハイリスク、ハイリターンの制度ですが、借金を減額されても支払いの目途が立たない場合は自己破産一択です。

ただ、資産価値20万円以上の財産に該当しそうなのは、家、車、保険の解約金、不動産位です。

家も車も貯金もない、という場合は実質的に没収されるものは殆どないので、状況によって自己破産はローリスク、ハイリターンな制度と言えます。

6.債権回収会社への対処が不安な方も弁護士へ

借金の滞納に心当たりがある方は、債権回収会社から連絡がきたら決して無視をせず、分割払いの交渉をするなりして、支払いの意思があることを示しましょう。

そのまま放置していると、最悪の場合、強制執行まで発展してしまう恐れがあります。

どうしても支払いができないときや、債権回収会社への対処が不安な方は、一度泉総合法律事務所にご相談ください。

当事務所は債務整理の実績も豊富にございますので、それぞれの方にとってベストの解決策をご提案することができると思います。

相談は何度でも無料です。借金問題は専門家と一緒に解決をしていきましょう。

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