借金返済 [公開日] [更新日]

家賃滞納で督促・催告書・立退き請求に!債務整理で解決する方法とは?

【この記事を読んでわかる事】

  • 家賃を数ヶ月滞納すると、どのような督促・立ち退き請求がされるのか
  • 家賃を滞納している場合、債務整理をすると滞納分の家賃を免責してもらえる?
  • 借金で家賃を滞納しているが、立ち退きはしたくない場合どうすればいいか

 

毎月の家賃の支払い、負担になっていませんか?もし、滞納してしまったらどうなるのか考えたことがありますか?

鍵を交換されたり家財を撤去されたりするケースが一時話題になりましたが、今回は、特に保証会社がついている物件について、家賃を滞納したらどうなるかを解説します。

1. 家賃保証会社とは

家賃保証会社とは、賃貸住宅の契約時に必要となる借主の連帯保証人を代行する会社です。

家賃保証会社は、借主が家賃滞納などの債務不履行があった場合に、借主に代わって貸主に代位弁済を行います。

立替分については、その後、保証会社が借主に請求をするので、結局家賃は支払うことになります。

賃貸の連帯保証人については、以前は親族が行うのが一般的でした。しかし、近年の核家族化や身寄りのない一人世帯の増加により、近年は連帯保証人を立てられない人が増加しています。

また非正規雇用やリーマンショック後の失業、倒産などで、連帯保証人としての役割を果たせない人も増加しました。

そうした社会的な風潮を受けて、連帯保証人に代わって家賃保証する保証会社が台頭。貸主にとっては家賃の踏み倒しを防ぐことができ、借主は連帯保証人がいなくても家を借りられる。

そうした両者のニーズもあり、利用件数も大幅に伸びています。

家賃滞納は基本的に保証会社が相手でも、3カ月までは待ってもらえます。貸主が借主に立退きを求めるには、信頼関係の破たんが要件になります。

しかし、滞納3ヶ月未満の場合は信頼関係が破たんしたとはみなされないので、その間に立ち退きを要求するようなことはありません。

しかし、取り立ては随時行われます。督促方法は電話や督促状の郵送が一般的です。

無理な方法での取り立ては法律で禁止されており、以下の行為は違法となります。

  • 張り紙を張る
  • 深夜・早朝の訪問
  • 鍵の勝手な交換
  • 家財の無断撤去
  • 職場への訪問

張り紙深夜・早朝、職場訪問による督促は一切認められていません。また、鍵の交換や家財の撤去などは、裁判所による強制執行以外には認められていません。

滞納の段階でこうした行為があった場合には、専門家に相談することをおすすめします。

2. 滞納家賃は債務整理の対象となるのか

滞納家賃は借金と同じく債務整理の対象となるのでしょうか?ここではその点について考えてみましょう。

家賃を滞納するのは、収入が途絶えたときや、借金返済で家賃までお金が回らないときなどです。

滞納家賃も基本的には借金とみなされるので、債務整理の対象となります。家賃は毎月発生するので、一度払えなくなると雪だるま式に滞納金が膨らみます。

どうしても支払えず、督促に怯えているのであれば債務整理で乗り切るのも一手です。

ただし、家賃滞納で債務整理をした場合は立退きを迫られる可能性が高いので注意が必要です。

滞納から立ち退き請求までの流れは以下の通りです。

(1) 立退き請求までの流れ

①電話・郵便による督促

家賃の滞納は1~2日であれば特にアクションはありませんが、数日経過したころから督促の電話がかかってきます。

電話がつながらないときは、郵便で督促状が送られてきます。

②数ヶ月以上の滞納により催告書が送付される

度重なる督促にも関わらず、家賃滞納が数ヶ月以上続く場合は催告書が送付されます。

内容証明郵便で送られてきた場合は、立ち退き請求が出される一歩手前です。

③貸主が裁判所に建物明渡請求の申立

たとえ借主が家賃の滞納をしていたとしても、貸主が借主を勝手に追い出すことはできません。立ち退きを求めるには、裁判所に建物明渡請求の申立をする必要があります。

申立後は借主に訴状が届き、実際の裁判では、「家賃滞納の有無」や「貸主と借主との間の信頼関係破綻の程度」などが審理されます。

裁判前に滞納者に内容証明郵便を送るのは、家賃滞納の事実があり、正式に未納分の請求をしたことを証明するためです。

これをもとに、貸主は相手に落ち度があることを裁判所に訴えます。

④裁判所から建物明渡判決、立退きの催告

貸主の請求が裁判所に認められた場合、建物明渡判決がだされ、借主に立退きの催告が行われます。

⑤貸主が裁判所に対して強制執行の申立

借主が立退き請求から1ヶ月以内に退去しない場合は、執行官による強制執行が行われます。

これにより、部屋の家具は全て外に出され、鍵も差し替えられて中には入れなくなります。

3. 選ぶべき債務整理の方法

家賃滞納を放置すると、最終的には強制退去をさせられます。そうなるのであれば、その前に債務整理をして滞納の問題をクリアしましょう。

家賃滞納で債務整理をするときは、以下の2つの方法があります。

(1) 自己破産

家賃を滞納してどうしても支払えないときは、自己破産が第一の選択肢に入ります。

自己破産をすると借金は全て免責され、家賃の支払い義務もなくなります。以後は督促もなくなるので、手続前と比べると天と地ほどの差があります。

その代わり、一部の現金を除く財産は全て没収されます。

ただし、賃貸の人の場合は大きな財産を所有していないことが多いので、他の債務整理方法と比べて特別なデメリットがあるとは言えません。

しかし、借主に財産がない=債権者への配当がないということなので、債権者である大家・保証会社は未納分の家賃を受け取ることができなくなります。

そのため、家賃滞納をして自己破産をした段階で、立退き請求をされる可能性が高いでしょう。

連帯保証人がいる場合は、債務整理でも自己破産・個人再生の場合、滞納分は保証人に請求がいきます。

(2) 任意整理(保証人に迷惑をかけたくない)

そこで、債務整理には任意整理もありますが、家賃滞納を任意整理で解決するというケースは実務上ありません

しかし、保証人に迷惑をかけたくない人で、他に借金があって家賃滞納をしている場合は、任意整理も選択肢に入ります。

任意整理は滞納家賃だけ外して手続を行うこともできるので、その場合は保証人に請求がいくこともないからです。

ただ、任意整理は借金の減額幅が小さいのがネックです。基本的にカットされるのは将来利息のみで、基本的に元金が減ることはありません。(もし過払い金が回収できれば、その分、相殺により借金は減額されます。)

借金の減額はわずかで、その上家賃を外した場合では、問題を全面的に解決させられるほど経済的に楽になるとは考えにくいと言えます。

上記を踏まえたうえで、もし家賃以外の借金が少しでも減額されれば家賃が払える場合は、任意整理で乗り切ることも視野にいれましょう。

それでは厳しいという場合は、自己破産を選択することをおすすめします。

4.まとめ

滞納家賃は、債務整理の対象となることがお分かりいただけましたでしょうか。債務整理と一口に言っても個々のケースで状況や対応が変わってきます。

泉総合法律事務所の弁護士にご相談いただければ、きっと良い解決策が見いだせるでしょう。家賃が払えない時は1人で悩まず、早めに弁護士に相談をしてください。

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