借金返済 [公開日]2021年4月23日

自己破産すると国家資格にどのような影響がありますか?

国家資格を持って仕事をしている方が自己破産をする場合、資格制限にかかる可能性があります。
本業に影響するとなると、自己破産手続きを躊躇する方も多いでしょう。

しかし、その影響は永久的なものではありません。自己破産をしても仕事に影響がないこともあります。

今回は、自己破産と国家資格の関係について解説いたします。

1.自己破産の国家資格への影響

借金の返済ができなくなった場合に検討できるのが「自己破産」です。
自己破産手続きは、裁判所の許可が下りれば、今あるほとんど全ての債務の返済義務が免除されます。

しかし、自己破産にはデメリットも伴います。
特に、自己破産手続き開始決定が下りると、一部の国家資格が欠格となってしまうことがあります。

欠格となってしまう国家資格としては、弁護士、司法書士、税理士、公認会計士、宅地建物取引士などの士業が多く、他にも以下のものが挙げられます。

弁護士・弁理士・司法書士・行政書士・貸金業者・行政書士・警備員・公認会計士・司法修習生・土地家屋調査士・通関士・公証人・生命保険募集人・旅行業務取扱主任者・不動産鑑定士

これらの資格制限にかかる場合は、一定期間当該職業に従事できなくなります。

[参考記事]

自己破産と仕事の関係。職業・資格制限とは?職場にバレたら解雇?

【国家資格の受験資格はなくならない】
自己破産をしても各試験の受験資格には影響しません。破産手続き中に試験があるケースでも、受験に問題が出ることはないでしょう。
ただし、試験に合格した後に影響が出るケースはあります。自己破産手続き中の場合には欠格事由となってしまい、それぞれの資格の登録ができなくなってしまいます。欠格事由となるのは、主に、司法試験、司法書士試験、税理士試験、宅建の資格です。これ以外にもあるので、ご自身が受ける国家資格について確認してみてください。
すなわち、自己破産をしても受験資格はなくなりませんが、合格しても一定期間は登録ができない資格があるのです。

2.国家資格制限の制限期間

「自己破産手続きをしたら、一生資格を喪失してしまうの?」と考えている方がいらっしゃいますが、これは間違いです。
結論からいうと、多くの場合、自己破産手続き期間中のみ資格を利用することができなくなると理解していれば大丈夫です。

自己破産手続き開始決定が下りると、各種の資格を喪失します。しかし、資格制限があるのは「復権するまで」です。

復権とは、破産開始決定により失った資格を取り戻すことを指します。多くの場合は自己破産の免責許可決定が確定したときに復権となるでしょう。

[参考記事]

自己破産における破産者の復権とは?

個人の自己破産の場合、多くは同時廃止という手続きになります。同時廃止の場合に手続きにかかる期間は3ヶ月程度が目安です。

統計では、自己破産の6割程度が同時廃止手続となるため、国家資格の制限も3ヶ月程度を想定しておけば良いでしょう。

仮に管財事件となってしまった場合でも、小額管財事件なら半年程度です。同時廃止よりも時間がかかってしまいますが、手続きが終わればまた国家資格を利用できます。個人事業主として前述の資格を利用している場合は、管財事件となります。

このように、国家資格の喪失は長くても1年程度ですので、生活への影響は一定程度に抑えられます。

3.自己破産で仕事を解雇される?

自己破産で国家資格に基づく職業に制限がかかると、所属している事務所や会社を解雇されるかもしれない、と不安になっている方も多いでしょう。

実際のところ、自己破産をしたことを理由に解雇することは不当解雇に当たります。

ただし、資格を制限されたことで事実上その業務を行えなくなってしまい、仕事に支障が出ることは考えられます。1年と長期間にわたり影響が出る場合には、ご自身の決断で会社を辞めるという選択肢も出てくるかもしれません。

仮に現在の職業に従事できなかったとしても、他の職業に就くことはできます。一時的なのでアルバイトで生計を立てる方法もあるでしょう。

復権後は資格を利用して仕事をすることもできますので、あくまでも一時的な制限と考えるべきです。

【宅地建物取引士は特に注意】
国家資格が制限される業種の中でも特に気をつけるべきは不動産業です。
不動産業では、事業所単位で一定以上の宅地建物取引士が必要であるとの規定があります。具体的には、5人の従業員に対して1人の宅地建物取引士が必要です。
会社内で宅地建物取引士が少ない場合や自己破産の資格制限によってこれを満たさなくなってしまう可能性がある場合には、事業所の営業自体ができなくなってしまいます。本人だけの影響にとどまらず、会社への影響も出てきてしまうのです。

4.自己破産の国家資格制限に関するお悩みは弁護士へ相談を

国家資格の制限がどうしても困るという場合には、自己破産以外の債務整理の選択肢も検討すべきです。

例えば、個人再生なら自己破産のような職業制限はかかりません。
また、借金の額が少ない場合には任意整理という選択肢もあります。

自己破産はしたいが資格制限が気になるという方は、一度弁護士にご相談ください。
資格制限にはかかるものの、事実上の影響がない国家資格もあります。どの国家資格なのかによっても影響は異なります。

弁護士に相談すれば、借金の内容に応じてご自身に最適な解決策が見つかります。自己破産以外の選択肢を検討する必要がある場合でも、個別事情に応じた最善の案をご提供いたします。

借金に関するお悩みがある方は、ぜひ当事務所の無料相談をご利用ください。

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