借金返済 [公開日]2020年1月6日[更新日]2020年1月6日

時効の援用を依頼するなら|弁護士・司法書士・法テラス・自分で?

「借金が時効で消滅する」という話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?

この記事をお読みの方の中にも、「なんとか時効まで粘って借金を消滅させたい」と思っている方がいるかも知れません。

実は、借金を時効で消滅させるには、一定期間の経過だけでは不十分であり、「援用」という手続が必要になってきます。
この「援用」に失敗して、せっかく消滅させることができたはずの借金を復活させてしまう人もいます。

ここでは、「援用」に関するリスクを考えていきます。
「援用を専門家に依頼する場合は、どの専門家に依頼すべきか?」についても考えていきますので、ぜひ参考にしてください。

1.時効の援用は自分でできないの?

冒頭で「援用に失敗してしまうこともある」と書いたため、援用を難しい手続だと思う人もいるかも知れませんが、実はそれほど難しいものではありません。
そもそも「こういう方法で援用を行ってください」という決まり自体存在しないのです。

極端に言えば、口頭で「借金が時効になったので支払う意思はありません」と債権者に伝えるだけでも援用は成立します。

[参考記事]

借金の時効が成立するには?時効の援用ができないケース

しかし、それでは「言った、言わない」という争いが起きるかもしれません。
そういった問題を防ぐために、援用をするときには一般的に「内容証明郵便」という方法が使われます。

内容証明郵便は、同じ文面の書類を3通作り、そのうち1通を送付し、あとの2通は送付した人と郵便局がそれぞれ保存するものです。
書留郵便のように送付履歴が残るので、「いつ」「誰に」「どのような文書を」送り、それが郵送されたのかがわかります。

内容証明郵便の書き方はネットで検索して調べれば一般人でもわかるものなので、作成の難易度はそれほど高くありません。
結論としては「時効の援用自体は自分でできる」ということになります。

[参考記事]

消滅時効援用通知書の記載内容・書式・書き方について

2.時効の援用を自分で行うリスク

援用自体は自分で行うことができますが、ある程度のリスクも伴います。

(1) 時効の期間を間違える

例えば「時効の期間を間違えて援用してしまった」ということが考えられます。

借金には時効がありますが、消滅時効までの期間は借金の内容によって異なります。
5年で時効にかかるものもあれば、10年待たなければいけないものまであるのです。10年待つ必要がある借金なのに、「5年経ったから時効の援用ができるな」と判断してしまう人もいるかもしれません。

まだ必要な期間が経過していないのに援用を行うと、債権者に「消滅時効を狙っているな」と気づかれてしまいます。
この結果、債権者が「時効の成立を阻止する方法」を実行する可能性が出てくるのです。

(2) 起算点からのカウントを間違える

また、時効には「起算点」というものがあります。

「借金をしたとき」から時効に関するカウントを始める場合もありますし、「本来の返済期限」から数えることもあります。
法律知識があまりない一般人が「数え間違い」をすることは十分にありえるのです。

[参考記事]

時効の援用を自分でやろうとして失敗してしまったら…

これらを防ぐには、法律の専門家や、借金問題の解決に長けている人に時効の援用をしてもらうのがおすすめです。
消滅時効の成立に必要な期間が経過しているかを判断してくれます。

また、法律家等が作った援用に関する内容証明郵便を受け取った債権者は、「この書類には専門家の名前があるから、間違いなく消滅時効が成立しているらしい」と判断して、借金の請求を諦めるでしょう。

時効の援用を依頼することは、自分で援用をするときに比べて、リスクを大きく減らすことができるのです。

3.時効の援用はどこに依頼すればいいの?

時効の援用を専門家に依頼すると安心なのはお分かりいただけたと思います。
次に問題となるのが「誰に依頼するか」です。

ここでは「弁護士」「司法書士」「行政書士」「法テラス」について、それぞれ説明していきます。

(1) 弁護士

弁護士は、文書の作成から訴訟まで幅広く、債務額の制限もなしに対応してくれます。

弁護士に依頼するとなると費用が高くなることを懸念する人もいるかもしれませんが、これはかつての話。実は、以下で説明する司法書士とあまり変わらないことも多いです。

相談料無料の弁護士事務所もたくさんあるので、「困ったら弁護士」というのが最も現実的でしょう。

(2) 司法書士

司法書士も援用に関する文書の作成ができます。
また、司法書士が「認定司法書士」である場合は、債権者と争いになっても「140万円以下の借金」であれば簡易裁判所において訴訟の代理人や訴外の代理人となることが可能です。

弁護士よりも費用が安くなることがあるので、借金額が140万円以下の場合は認定司法書士に依頼するのも一策でしょう。

(3) 行政書士

行政書士に依頼するメリットは「安さ」です。
他の専門家よりも安く援用に関する書類(内容証明郵便)を作成してくれることが多いようです。

しかし、行政書士ができるのはあくまで「書類の作成」に限られています。
時効の援用ができるかどうかの調査や、債権者とのやりとりを代理することはできません。

もし、債権者との間で争いになっても行政書士は介入できないので、別途他の専門家を探さなければなりません。

(4) 法テラス

お金に困っている人は、法テラスを利用してみましょう。
特に、生活保護を受けている人は、法テラスへの相談を考えてみてください。

法テラスまたは法テラスの利用ができる弁護士であれば、生活保護を受けている人は無料で相談にのってもらえますし、弁護士費用も免除されることがあります。

生活保護を受けてない場合でも、収入や財産が一定以下の人は何らかのサポートを受けられる可能性があります。

4.おすすめは「弁護士」への相談・依頼!

司法書士、弁護士、行政書士、法テラスという4つの選択肢がありますが、やはりおすすめは「弁護士」です。

行政書士は安さがメリットですが、債務者と債権者の間の紛争に介入できず、トラブルに発展したときのフォローが期待できません。その場合には、弁護士などに依頼する必要がありますが、新たに弁護士費用が発生してしまい、せっかく行政書士に支払った金額が無駄になってしまうでしょう。

司法書士ならトラブルが起きても代理人として対応してもらえますが、その場合は認定司法書士でないといけないので、認定司法書士の人を探す手間が発生します。
また、せっかく認定司法書士に依頼しても、簡易裁判所の事物管轄の範囲である140万円までの案件にしか交渉の代理人になってもらえないので、債権調査の結果依頼できないなどというデメリットがあります。

弁護士には、交渉における金額の上限や対応可能な裁判所の限定はありません。
時効の援用を依頼した後に何かトラブルがあっても、適切にフォローしてもらえます。したがって、行政書士・司法書士に依頼した後、別途弁護士に依頼するという二度手間・二重の専門家費用の支払いを防げます

また、もし消滅時効の援用をできない場合でも、借金問題を解決するために任意整理や自己破産などの債務整理を検討してくれます。

弁護士に依頼したときの安心感は非常に大きなものとなります。
消滅時効についての確認や相談は、弁護士にすることを強くおすすめします。

泉総合法律事務所は、借金問題についてのご相談は何度でも無料としております。時効の援用についての相談ももちろん承っておりますので、不安がある方はぜひ一度無料相談をご利用ください。

債務整理コラム一覧に戻る