借金返済 [公開日]2019年8月27日

「日本債権回収株式会社」から急に連絡がきた!どんな対応が正しいの?

「日本債権回収株式会社」という知らない会社から、いきなり連絡が来て支払いの催促をされた!
これって架空請求?無視しても大丈夫?などと悩まれている方はいらっしゃいませんか?

「日本債権回収株式会社」は、法務省から認可を受けた債権回収の会社で、無視を続けていると大切な財産を差し押さえられるなどと、大変なことになってしまう可能性があります。

では、急に「日本債権回収株式会社」から手紙や電話などで連絡が来てしまった場合、どのような対応をとればよいのでしょうか?
この記事では、債権回収会社への正しい対処法をご紹介いたします。

1.日本債権回収会社について

(1) 日本債権回収会社とは

日本債権回収株式会社(jcs)とは、1999年1月に設立され、法務省から承認を受けた債権回収を行なっている株式会社です。

法務省のホームページの「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」にもしっかりと「日本債権回収株式会社」の名が記載されています。

債権回収の会社とは、サービサー法に基づき、債権者から債権譲渡を受けて債権の管理・回収を行っている会社のことです。

日本債権回収株式会社は、株式会社オリエントコーポレーションの100パーセント子会社で、東京にある本社の他に、北海道から九州まで全国8か所に支店を持っています。

(2) 日本債権回収株式会社の主な債権者

日本債権回収株式会社という名前には聞き覚えがなくても、以下に挙げるカードなどの支払いに滞納もしくは未払いがあると、日本債権回収株式会社からの催促が来る場合があります(2019年8月現在)。

  • オリコのクレジットカード各種
  • 住宅ローンでオリコが保証会社となっているもの
  • 自動車ローン・オートローンでオリコが保証会社となっているもの
  • 「住まいるアルファ」「住まいるパートナー」「スリーウェイサービス」などのオリコが家賃保証を行なっている家賃
  • その他の各種ローン

このように、日本債権回収株式会社は株式会社オリエントコーポレーション(オリコ)の100パーセント子会社となっていることから、オリコ関連の債権譲渡を受けている場合が多いです。

この他にも、三重銀行や長野県信用金庫、池田泉州銀行など数多くの金融機関とも業務提携を行なっており、住宅ローンや個人向けカードローンの債権回収も行なっています。

(3) サービシングセンターも開設

日本債権回収株式会社は、2007年4月2日から、埼玉県川越市にコールセンター機能を持つサービシングセンターを開設しました。

サービシングセンターを開設したことにより、リテール債権だけではなく、正常債権から初期延滞債権、中長期の未収債権まであらゆる債権の管理が可能となりました。

2.日本債権回収株式会社から電話や手紙がきたら?

日本債権回収株式会社が、詐欺業者などではなく、れっきとした債権回収の会社だということはわかっていただけたと思います。

では、実際に日本債権回収株式会社から手紙や電話によって連絡が来てしまった場合、どのように対処したら良いのでしょうか?

(1) 無視してはいけない

まず、対処法として1番してはいけないことは「連絡を無視し続ける」ということです。

金銭的に余裕がないからすぐには返せない…家族にバレたくない…などの理由から、無視を続けてしまった結果、家族にバレてしまうどころか、財産の差し押さえにまで発展しまったというケースもあります。

日本債権回収株式会社からの手紙は、以下で説明するような時効が成立していない限り、返済義務のある債務に対する催促の手紙です。

必ず封を開け、中身にどのようなことが書かれているか確認し、適切な対応をとることが大切です。

(2) 連絡に安易に応じない

日本債権回収株式会社からの連絡を無視し続けてしまってはいけませんが、かといって、安易に応じてはいけません。

理由は、安易に債務についての話をしてしまったり、一部の返済を行なってしまったりすることで、時効が中断したり、時効が援用できなくなってしまうからです。

最後に返済をした時期から5年以上経過している場合は、消滅時効が成立している可能性があります。
簡単に言ってしまえば、借金を返済する義務がなくなるのです。

しかし、時効が成立しているにもかかわらず、安易に日本債権回収株式会社からの電話などの連絡に応じて、返済の相談をしてしまったり(借金の存在を前提としていると認識されてしまいます)、1円でも返済してしまったりすると、時効が援用できなくなってしまいます。

また、もう少しで消滅時効が成立しそうという段階で上記のような対応をしてしまうと、その時点で時効が中断してしまいます。

  • 最後の返済から5年以上経っている可能性がある場合
  • 自身の債務に対して時効が成立しているかどうか全くわからない

という場合には、安易に日本債権回収株式会社からの連絡に応じる前に、弁護士に相談するようにしてください。

(3) 詐欺に注意

日本債権回収株式会社は、法務省の認可を受けた債権回収の会社で、架空請求を行うような悪徳業者とは一切関係ありません。

しかし、悪徳業者が日本債権回収株式会社を名乗って架空請求を行うこともありますので、注意が必要です。

具体的には、「日本債権回収株式会社」と同じ社名や似通った社名・商号を使った悪徳業者から、不当に金銭を要求する電話がかかってきたりメールが送られてきたりします。

日本債権回収株式会社からメールなどで支払いの督促が来るのは、以下のショートメール(SMS)に限られるようです。

  • NTTドコモ・auの場合:049-239-6820
  • ソフトバンクの場合:0032069000

また、本当に日本債権回収株式会社からの連絡であれば、連絡先として携帯電話が指定されることも、振込先として個人名義の口座が指定されることもありません。

架空請求が疑われるような不審な電話やメールが来た場合には、最寄りの警察署や消費者生活センターへまで連絡することをオススメします。

3.無視を続けた場合はどうなるの?

(1) 内容証明郵便が届く

日本債権回収株式会社からの電話や手紙をずっと無視し続けてしまった場合、「○月○日までにご連絡をいただけない場合には、法的措置を採らせていただきます」という旨が記載された内容証明郵便が届くことになります。

このような内容の通知が、裁判所による介入なく、債権者との話し合いによって返済の相談を行うことができる最後のチャンスになります。

(2) 裁判所から「支払督促」が届く

日本債権回収株式会社からの(1)のような通知が送られてきた後もなお無視を続けてしまうと、簡易裁判所から特別送達で「支払督促」が届きます。

裁判所から手紙が届くと慌ててしまいパニックになってしまう方もいらっしゃるのですが、「支払督促」が届いたら、まずは慌てずに中身を確認してください。

仮に身に覚えのない請求だった場合には、「支払督促」といっしょに送られてくる「異議申立書」を、支払督促の受け取りから2週間以内に簡易裁判所に提出しなければなりません。期限内に異議申し立てをすると、訴訟手続に移行します。

(3)財産を差し押さえられる

上記の異議申し立てがなければ、「支払督促」が送付されてから2週間後の日から30日間、債権者は裁判所に対して「仮執行宣言の申立て」をすることができます。

この仮執行宣言の申立の内容に問題がないと判断された場合、仮執行宣言が発付され、「仮執行宣言付支払督促」がで送られてきます。

このとき、再度異議を申し立てる機会が与えられます。仮執行宣言付支払督促を受領してから2週間以内に異議申し立てをすれば、訴訟手続に移行します。

しかし、このときにも無視を続けてしまった場合には、仮執行宣言付支払督促が確定してしまいます。

また、仮執行宣言付支払督促を受領しても支払いをしない場合、債権者は裁判所に対して財産の差し押さえなどの強制執行の申立てをすることができます(訴訟手続に移行しても、債権者は同時に強制執行の手続を進めることができます)。

強制執行が可能になり、大切な財産を差し押さえられるようなことになってしまう前に、分割払いの交渉、和解交渉、異議申し立てなど、何らかの手を打たなくてはなりません。

とはいえ、返済するお金もないしどうしたらいいのかわからない…ということもあるかと思います。

そのような場合には、無視し続けてしまうのではなく、専門家である弁護士に相談するようにしましょう。

4.日本債権回収株式会社から連絡があったら弁護士に相談を

「日本債権回収株式会社」という知らない会社から連絡が来たからと言って、無視することは危険です。
最悪の場合、強制執行となり財産が差し押さえられてしまうこともあります。

時効が成立しているかどうかわからない、という場合や、返済するだけの金銭的余裕がない、という場合など、日本債権回収株式会社から連絡が来て不安な場合には、すぐに弁護士にご相談することをおすすめいたします。

弁護士は、時効が成立しているかどうかを確認し、成立していない場合には返済計画の見直しを行い債権者と和解交渉をするなど、できる限りの最善策をとることができます。

また、どうしても返済ができない場合、弁護士に債務整理を依頼することで、日本債権回収株式会社からの連絡はストップし、その後の手続きや債権者との連絡・裁判も全て弁護士に任せることができます。

日本債権回収株式会社から連絡が来てしまったら、まずは専門家である弁護士に相談しましょう。
借金問題は、泉総合法律事務所の弁護士にぜひ一度ご相談ください。

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