不動産投資のリスクと失敗して借金してしまった場合の解決法

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不動産投資のリスクと失敗して借金してしまった場合の解決法

未曾有の低金利時代の近年では、銀行に預金してもほとんど利息が付かないことから「投資」を考える人が増えています。

不動産投資には巨額の資金が必要な場合があります。手元資金では足りず借入を受けて不動産投資を始める人だけでなく、購入した不動産の維持のために借入を増やしてしまう人もいます。また、様々な事情の変更から、返済の予定に狂いが生じ、立ち行かなくなってしまった事例も少なくありません。実際、当事務所でもそのようなご相談を受けることがあります。

【事例60】投資用マンション購入費用が自己破産で免除に

初めから失敗するつもりで不動産投資を考える人はいないでしょう。しかし、失敗に備えること、失敗したときの対応策を知っておくことは重要です。
そこで、不動産投資に失敗してしまう主なリスクとその対策、また借金が膨らんでしまった場合の最終的な対処法について解説していきます。

1.不動産投資の仕組み

不動産投資をしている方には釈迦に説法でしょうが、不動産投資には大きくキャピタルゲイン型とインカムゲイン型の2つがあります。

(1) 不動産投資で利益を上げる仕組み

「キャピタルゲイン型」は、購入価格と売却価格の差額による売却益を得る目的での不動産投資です。安く買って高く売る抜ける株式投機と同じ仕組みです。

「インカムゲイン型」は、投資物件からの運用益を目的とした不動産投資です。家賃収入を目的に投資用マンションを購入する場合がその典型例といえるでしょう。

(2) 不動産投資のリスクと対策

不動産投資は、多額の利益を得られる可能性がある代わりに、損失のリスクも小さくありません。

投資である以上、リスクは当然覚悟したうえで行わなければ失敗する可能性は上昇します。
そこで、不動産投資におけるリスクについて再考してみましょう。

①不動産投資のリスク

不動産投資に失敗する場合、リスクを無視した運用が原因となっているケースが散見されます。
不動産投資におけるリスクについて簡単にまとめてみます。

・経済的リスク
融資を受けて不動産に投資した際の金利上昇リスクや、今後予測される増税のリスクが考えられます。

・運用上のリスク
投資マンション・アパートの場合は、どうしても空室のリスクが発生します。また、家賃の滞納や、不動産物件の経年に伴った家賃の下落のリスクも考慮しておかなければなりません。

・老朽化や災害のリスク
火災や地震などによって建物が損壊してしまうリスクや、中古不動産の場合には、修繕コストの思いがけない負担などがあります。給湯器や配管設備など、借主がいくら気を付けていても避けられない負担も発生します。

②リスク回避のためのコスト

不動産投資は多額の資金を投下するものです。したがって、投下資金の回収は中長期のスパンで考えることが一般的です。したがって、リスクに対する手当は必須ともいえます。

リスク回避のための手立てには当然コストがかかります。
たとえば、火災保険だけでなく地震保険にも加入すれば、保険料負担は高くなります。
さらに、修繕費の積み立ても必要でしょうし、家賃回収を業者に委託すれば手数料も発生します。実際の賃貸向け物件には、ランニングコストも加味すると、短期的には利益がほとんど発生しないものも少なくありません(業者はそれでも「節税分」が利益になるとPRしてきます)。

2.不動産投資で失敗しないために

リスク回避にはコストがかかることは確かです。しかし、不動産投資に踏み切った以上、失敗するわけにはいきません。
そこで、次のような対策を講じる必要性が出てきます。

(1) 金利が上がることを想定し、繰り上げ返済を

先月、日銀が、一定の長期金利上昇について容認する見解を示しましたが、今後、金利は上昇こそすれ、これ以上下がることはまずないでしょう。
不動産投資ローンは住宅ローンより金利が高いうえに変動金利の場合が多く、初期金利での返済を想定していると、金利上昇の負担に耐えられない可能性もあります。
金利上昇に左右されないように、繰り上げ返済をして、早期での完済を目指しましょう。

(2) 家賃下落の想定をしておく

不動産の場合、経年によって否が応でも家賃は下落せざるを得ません。

家賃の下落を前提とした返済計画を組むことや、比較的下落を抑えることができる駅近くの不動産などに投資することも一案です。

(3) 万が一の場合には早めに損切りする

不動産は、株や現金に比べて流動性の低い資産です。つまり、不動産投資は、株取引などに比べて「投下資金の回収」に時間がかかります。また、損切りにも時間がかかることが多く、その間に損害額がさらにふくらんでしまうことも考えられます。

実際にも、利益が低くなった物件を抱えたまま、維持費のために借金を重ねてしまい、自己破産に追い込まれてしまう投資家は少なくありません。

不動産投資をする際には、確実に「損ギリ」できるラインをあらかじめ設定し、「早めに対処する」ことがとても大切です。

3.不動産投資で負債が残ったときには債務整理

不動産投資は、収支見込みが悪化すると回復することは簡単ではありません。

不動産価格や家賃相場の変動は、他の財産(株や金など)に比べて緩やかであることが一般的だからです。
特に、賃貸物件の場合にコスト増や収益減(空室の増加)で収支が赤字に転じたときには、運用損が慢性化する可能性が高いといえます。

上でも説明したように、投資行為は「損切り」する勇気も重要です。

残ってしまった負債を手元の資産で返済できないときには、債務整理で解決することができます。

(1) 早期に対応すれば「任意整理」で解決可能

早期に損切りできたことで、負債額を最小限に食い止めることができたときには、「任意整理」で解決できる場合もあります。
自己資金率が高い場合や、すでに借入額の多くを返済できているケースでは、運用損が累積する前に損切できれば、負債に発生する利息を免除してもらえれば、十分に分割返済できることもあるでしょう。
任意整理が可能であれば、債務整理に要する費用も最小限に抑えることができます。

(2) 個人再生(民事再生)できれば、自己破産は回避できる

多額の借金を背負ってしまった場合でも、個人再生できれば自己破産せずに負債を処理できます。
個人再生が認められれば、抱えている負債は、下の表で示す金額まで減額してもらえる可能性があります(毎月の支払い額に換算すると、月27,000円~月14万円)。

基準債権額 最低弁済基準額
100万円未満 全額
100万円~500万円未満 100万円
500万円~1,500万円未満 借金の1/5の額(100万円~300万円)
1,500万円~3,000万円未満 300万円
3,000万円~5,000万円 借金の1/10の額(300万円~500万円)

ただし、保有財産の評価額が上記の金額よりも多いときには、保有財産の評価額分を返済しなければならないことに注意が必要です(清算価値保障の原則)。
なお、負債額が5,000万円を超える場合も少なくありません。そのときには個人再生は利用できないので、通常の民事再生の利用を検討します。
また、投資用物件は居住用の不動産ではないので、マイホームの住宅ローンのように「住宅ローン特則」を利用することができないことにも注意が必要です。

(3) オーバーローンの物件の売却には、「任意売却」が有効

「オーバーローンの物件」であっても、任意売却をすれば、債権者による競売以外の方法で、投資物件を処分することができます。任意売却できれば、競売よりも高い価格で売却できる可能性が高くなるので、その分損害額を抑えることができます。
不動産投資のために多額の負債を抱えてしまった場合でも任意売却で投資物件を有利な条件で売却することができれば、自己破産を回避できる可能性があります。

(4) 「自己破産」は最後の選択肢

他の方法では負債を処理できないときには、自己破産してすべての負債の返済義務を免除してもらうほかありません。不動産投資が原因で多額の借金を抱えたときであっても、裁判所の裁量で免責を受けられる可能性は高いです。
しかし、不動産投資は多額なランニングコストが必要な場合が少なくありません。すでに収支がかなり悪化している状況で、「返済できるアテがない」ことが明らかであるにもかかわらず、維持費のための借金を繰り返してしまったときには、自己破産が難しい場合もあります。

4.債務整理を検討するなら泉総合法律事務所へ

当然のことですが、不動産投資は「利益を得る」ために行うものです。
そのため、運用損が生じた場合でも「我慢すれば挽回できる」と解決を後回しにしがちになります。

しかし、不動産投資は、株投資などとは異なり、物件を維持するだけでも多額の費用が必要となります。
そのため、収益が悪化すると、収支状況の改善は難しい場合が少なくありません。対応が遅れれば、問題解決のための選択肢はどんどん少なくなっていきます。「何とか挽回したい」との思いで問題のある対応をすれば、自己破産という選択肢も失ってしまうことがあります。

不動産投資に行き詰まったときには、できるだけ早い段階で弁護士に債務整理の相談をすることをお勧めします。
債務整理のご相談なら、泉総合法律事務所の弁護士にお早めにご連絡ください。相談は何回でも無料となっております。

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