ETCパーソナルカード-ブラックリスト入り後も使えるETCカードとは?

借金返済

ETCパーソナルカード-ブラックリスト入り後も使えるETCカードとは?

【この記事を読んでわかる事】

  • 債務整理とETCカードの関係
  • ブラックリスト入り後も使えるETCカードの種類
  • 結局どのETCカード使うべきなのか

 

債務整理後も、高速道路をよく使う。ETCを使いたい。そういう方は多いと思います。

今回は、債務整理をした後、ブラックリスト入り後でも作れる・使えるETCカードをご紹介します。

1. 債務整理するとETCカードは使えない?

債務整理をすると、その後原則5年間はクレジットカードの使用ができなくなります。

ETCカードの使用に関しては、自己破産と任意整理で扱いが少々異なります。

(1) 自己破産

自己破産の申立をするときは、裁判所に全ての債権者の申告をしなければなりません。

クレジット付きETCカードを使いたいからと言って、それだけ外して手続することは不可能です。

自己破産をするとブラックリスト入りして、全てのカードが使えなくなります。

(2) 任意整理

任意整理の場合は対象となる債権者を選ぶことができます。

そのため、ETCカードと紐付いているクレジットカードを任意整理しなければ、当面はETCカードを継続して使える可能性があります。

しかし任意整理を行った対象が一部のカードだけだったとしてもブラックリストには登録されます。全てのカード会社は信用情報機関に登録しており、定期的に途上与信(事故情報を調べること)や更新を行っているので、そのタイミングでブラック情報はほぼバレるでしょう。

その後はETCカードも使えなくなる可能性が高いです。

また、カード会社の発行するETCカードはETC機能(ETC専用カード)をクレジットカードに付帯させているだけなので、ETC機能だけを残して利用することもできません

他社で任意整理をした場合、自社でも利用停止にするかどうかは、各カード会社が判断しますが、最終的に使えなくなることは多いです。

また、仮に使用できても、担当する弁護士から使用しないように指導をされることもあります。

以上の通り、基本的に債務整理をするとクレジット付きETCカードは利用できなくなります。

しかし、債務整理をしても使えるETCカードはあるのです。

2. ETCパーソナルカード

債務整理で手持ちのETCカードが使えなくなった場合でも、ETCパーソナルカードなら利用可能です。

ETCパーソナルカードは、普通のETCカードと同様に、使った分だけ後払いするシステムですが、クレジット機能はないので、予め保証金を預ける仕組みになっています。

(1) 申込方法

ETCパーソナルカードの申込方法は、高速道路のSA等インフォメーション、もしくは電話で申込書を手に入れます

申込書が届いたら、銀行口座や平均使用額など必要事項を記入のうえ、指定の宛先へ郵送します。

後日、保証金払込取扱票が郵送されてきたら、近くの郵便局・コンビニで保証金を振込みましょう。

保証金の入金の確認後、ETCパーソナルカードが郵送されます。カードが届くのは申込から約2週間後で、手元に届けば即日利用可能です。

年会費1,234円はカード発行日の翌月に引落しされます。

(2) デポジット(保証金)

ETCパーソナルカードのデポジットは最低2万円以上です。

入金額は高速の利用量によって異なり、平均利用月額の4倍の額をデポジット額として預託します。

保証金は5,000円単位で請求されるので、平均利用月額が5,000円未満の場合でも保証金は2万円。平均利用が10,000円を超えると保証金は4万円になります。

保証金の例

月額利用 保証金
4,000円 20,000円
10,000円 40,000円
13,000円 60,000円

平均利用量は自己申告ですが、保証金の8割しか使えないので、少なめに申告をするのは得策ではありません。

8割を超えて使用することはできず、2万円の保証金を払っている場合は、利用額が7割(14,000円)に達した段階で、2万円が追加請求され口座から自動引き落としされます。

(3) メリット

ETCパーソナルカードのメリットは、審査で信用情報の照会がないことです。

また年会費はリーズナブルなので、その点では利用しやすいカードです。

(4) デメリット

ETCパーソナルカードのデメリットは何と言っても保証金が高額であることです。

また、銀行口座には常に数万円以上のお金を入金しておく必要があるので、経済的に厳しい人にとってはハードルが高いシステムです。

3.ETCコーポレートカード

ETCコーポレートカードも、ブラックリスト入りしても使うことができます。

このカードは高速道路株式会社が発行するカードで、個人・法人両方利用可能で、大口・多頻度割引制度を受けるのに有利です。

(1) 申込方法

ETCコーポレートカードは支払い保証を受けることが前提となるので、銀行・信用金庫・農協などの機関保証を獲得する必要があります。

また、事前に支払見込月額の4ヶ月分(最低10万円)を保証金として預託し、機関保証を受けるための審査が必要となります。

信用が高まった段階で、保証金は月額3ヶ月分(最低5万円)に引き下げてもらえることもあるようです。

もし審査に通らない場合は、事業協同組合に加入しましょう。この場合は協同組合が保証人となるので、連帯保証人・保証金の預託が不要になります。

(2) 費用

ETCコーポレートカードの発行費用は以下の通りです。

出資金:1万円
カード発行手数料:617円/1枚
取扱手数料:617円/1枚(年1回)

このカードは手数料が安いですが、保証金の預託の負担は小さくありません。

月の利用頻度が多い人にとってはメリットが多いですが、あまり利用しない人はETCパーソナルカードの方をおすすめします。

(3) メリット

ETCコーポレートカードのメリットも第一にはクレジット審査がないことです。事故情報は調べられないので債務整理後でも問題ありません。

また、法人・個人事業主に限らないため、個人でも申込むことができます。

ただし、一般個人で申込できるのは、NEXCOへの直接申込したときのみです。協同組合で申込む場合は、個人事業主の証明が必要となります。

(4) デメリット

このカードは車1台につき1枚割り当てられるので、同じカードを他の車両で使用することはできません。

また、一般利用者向割引プランに申込むこともできないので、利用頻度が少ない人にとってはお得感の少ないカードと言えます。

4.ETC法人カード

ETC法人カードもクレジット機能がついていないので、審査に際して信用情報調査が行われることがありません。

債務整理をした人でも申し込むことは可能です。

このカードはその名の通り法人を対象としたもので、個人事業を営んでいる人に適しています。

(1) 申込方法

申込方法は高速情報協同組合のHPから申込書をダウンロードします。後日ETCカード申請書が郵送されるので、必要事項と必要書類を同封して高速情報協同組合に郵送します。

カードは先方に書類が到着してから10日程度で発行されます。

(2) 必要書類

申込に必要な書類は以下の通りです。

  • 商業登記簿謄本(法人の場合)
  • 所得税確定申告書(個人事業主の場合)
  • 車検証のコピー
  • ETC車載器セットアップ証明書のコピー

所得税の確定申告書(法人は商業登記簿謄本)の内容は、カード発行の審査に影響します。

ETC法人カードは発行に際してブラック情報は関係ありませんが、収入の多寡でふるいにかけられるので、ある程度の収入を証明できることが前提となります。

(3) 費用

出資金(脱退時返金) 10,000円/1社
カード発行手数料 540円(税込)/1枚
取扱手数料 540円(税込)/1枚(年1回)

ETC法人カードは保証金にあたる出資金を予め支払いますが、費用は10,000円で、追加料金もないので、もし個人事業を営んでいればETCパーソナルカードよりこちらをおすすめします。

(4) メリット

ETC法人カードは他の車両でも使用可能です。

レンタカーでも使うことができるので非常に便利です。

(5) デメリット

ETC法人カードは個人では作ることができません

法人・個人事業主でなければ作れないので、利用対象者が限られる点はデメリットです。

5. 法人カードとコーポレートカードどちらが得か?

個人事業を営んでいる人はETC法人カード、ETCコーポレートカードの両方が使えますが、利用頻度や高速エリアによってどちらが得かは変わってきます。

それぞれのカードに向いている人の特徴は以下の通りです。

(1) コーポレートカード向き

①毎月の利用額が多い

コーポレートカードは大口利用者のために作られたカードなので、毎月の利用額が多い人に向いています。

このカードを使うと、30,000円を超えた分は最大30%割引、ETC2.0の車載器を搭載している場合は40%割引です。

休日・深夜割引も併用できるので、仕事で高速に乗ることが多い人には特におすすめです。

②首都高速・阪神高速の利用が多い

協同組合で申し込んだコーポレートカードの大口・多頻度割引は、首都高速、阪神高速に限られます。

保証人がいない場合は、NEXCOからカードを直接発行してもらうことができません。

その場合は協同組合カードを発行してもらうことになり、首都高速、阪神高速のみ割引が適用されるので、こうした道路の利用が多い人にはメリットがあります。

(2) 法人カード向き

①毎月の利用額が少ない

法人カードは毎月の利用額が少ない人におすすめです。

最初に払う出資金も少ないので、初期費用も抑えられます。

②NEXCOや本州四国連絡橋の走行が多い

法人カードはNEXCOや本州四国連絡橋の走行が多い人におすすめです。

頻繁に利用する人でも首都高速や阪神高速以外ではコーポレートカードのメリットも少ないので、初期費用の安い法人カードが適しています。

6.まとめ

このように、ブラックリストに載ってしまっても、使用可能なETCはいくつかあります

ETCカードの利用が必須の人でも、債務整理後に使用できる方法もあるので、心配し過ぎないようにしてください。

むしろ肝心なのは滞りなく債務整理手続を行い、借金問題を解決させることではないでしょうか。借金問題は早く対処することでより良い解決が可能です。そのためにも、是非、泉総合法律弁護士にご相談ください。

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