借金返済 [公開日] [更新日]

脱サラ起業に失敗した人の末路は?その後の生活と借金の解決法


夢にまで見た脱サラ。会社を辞めて起業したばかりのときは期待で胸が一杯でも、数年後は失敗に終わる人が多いのが現実です。

一体なぜ脱サラは失敗しやすいのでしょうか?また失敗したらどうすれば良いでしょうか?

ここでは脱サラに失敗する理由と、起業で作った借金を解決する方法を解説します。

1.脱サラ後の起業について

いつかは独立してみたい!そう思っているサラリーマンの方は多いと思います。実際に行動に移すには相当のエネルギーを要しますが、夢に向かって走りだしたときは高揚感で一杯です。

しかし、しばらくするとほとんどの人が厳しい現実にぶつかります。会社のネームバリューや肩書はなくなるので、何事も自分で勝負しなければなりません。それまで懇意にしていた取引先も、独立した途端に相手にしてもらえなくなった、ということもよく聞きます。

脱サラ&起業をしても、その後、順風満帆に軌道に乗るのはほんの一握りなのです。

脱サラ後の起業した人の成功率

実際に脱サラをして成功している人はどれ位いるのでしょうか?

サラリーマンが起業したいと相談をすると「絶対に失敗するからやめておいた方がいい」と言われることも多いようです。

確かに、以下の会社生存率を見ると、脱サラ限らず起業後に長く生き残るのは非常に厳しいことが分かります。

1年…40%
5年…15%
10年…6%
20年…0.3%
30年…0.02%

この数字を見る限り、一念発起して起業をしても1年後の生存率は40%。その間に半数以上は潰れていることになります。さらに5年後で15%、10年後は6%で、20年後に至っては100人に1人も続けられないのが現実です。

この現実を見るにつけ、起業するのは簡単でも、それを継続していくことは非常に難しいということが分かります。確かに、一時的にブレイクをしていたお店も、1年後に通りかかった時にはシャッターが閉められていた、という光景を目にすることはよくあります。

脱サラで成功しているのは、サラリーマン時代に副業でその商売を手掛けていたり、高い専門知識や資格があったりするケースでで、キャリアと無関係のジャンルに新規参入するのは非常にリスキーです。

また、起業前に何らかのバックボーンがあり、その延長線上で商売をする場合場合でも、開業後すぐに売上が見込める訳ではありません。実際に収入を手にするまでにはタイムラグがあり、半年は無給で働く覚悟が必要です。

脱サラの実態は想像以上に厳しく、会社を辞めてみて、決まった仕事をこなすだけで、毎月お給料が入ってくることのありがたみを実感するようです。

2.脱サラ後の起業に失敗する理由

脱サラ失敗にはいくつかの原因があります。主な理由は以下の通りです。

(1) 借金

脱サラ失敗の一番の原因は借金です。起業時の借金の返済ができなかったり、起業後の運転資金が足りなかったりして借金をするケースが多いでしょう。

起業をするときは、できるだけ初期コストをかけないのが理想ですが、起業時には資本金として数百万、場合によっては数千万が必要です。

(2) 売上が少ない

起業後に当初の見込んだ売上が得られず、人件費、家賃などの諸経費が捻出できず資金が途中でショートするのもよくあるパターンです。

(3) サラ金で資金調達

起業をするときは、個人事業主や中小企業経営者に融資をしている日本政策金融公庫(国金)から融資を受けたり、各種助成金や補助金を利用して資金調達するのがベストです。

しかし、そもそも融資に関する知識がない場合は、その存在すら知らずに開業してしまいます。

運転資金の見積もりが甘い場合はすぐに資金難に陥り、利息が高いサラ金でお金を用立て、返済ができなくなるパターンも多いです。

(4) 目的がない

脱サラの目的がない場合も失敗します。起業は十分な準備をしても難しいのが現実です。

サラリーマンが嫌だからという理由で、何でもいいから脱サラというのは、「単なる現実逃避」と言われかねません。

起業後の事業の継続は困難の連続です。目的のない起業をすると、何かトラブルがあったときに立ち向かうことができず、そのまま潰れてしまいます。

(5) 調査不足

起業にあたって見切り発車で起業をするのも危険です。思い付きや目新しさだけではすぐに行き詰まり、事業は長続きししません。

良いアイデアが浮かんでも、それが商売として成り立つかどうか調べることは必須です。

ニーズ、立地、競合などは事前に調べ、勝機があると思ったら動きましょう。

(6) コスト回収ができない

起業に際しコストとリターンの関係を無視すると、事業内容がよくても継続できません。

誰もやっていない分野なら儲かるだろうと思っても、コストがかかりすぎるから誰も手をつけていないということもあります。

商売にコストがかかればそれだけ販売価格は上がります。しかし、販売価格が上がれば客足は遠のきます。客を呼ぶには広告代がかかります。

事業はコストがかかると、それだけリターンを得るのが難しくなります。いくらやりたいことでも、赤字になるようなら商売をする意味がありません。

コスト回収に関しては事前のシュミレーションが不可欠で、そうした作業をせずにやみくもに手を出すと忽ち資金難に陥ります。

(7) 人脈がない

起業に際し人脈がないのも致命傷です。顧客がまったくいない状態で起業すると最初は閑古鳥です。

また、その後も顧客を獲得できる保障はありません。きっと何とかなると甘い見込みを立ててしまうと、顧客を獲得するまでの間に資金ショートします。

以上、脱サラ失敗の主な原因は「見込みの甘さ」の一言に尽きます。脱サラをしたくなるのは大体40代位です。

社会経験も長くなるにつれ、この先の不安、会社への不満、自己実現の欲求など心境が変化しやすいのもこの年代。脱サラへの弾みがつきやすいだけに、起業する場合は慎重の上にも慎重になることをおすすめします。

3. 脱サラ失敗後の生活

脱サラに失敗すると、その後はどのような生活になるのでしょうか?

(1) 生活の困窮

脱サラ後はサラリーマン時代のように固定給が入ることはありません。朝から晩まで働いているのに、支払いをしたら手元には一円も残らないことだってあります。

脱サラ後は軌道に乗るまでが大変です。ましてや失敗をした場合、生活は非常に苦しいものになるでしょう。

最悪の場合、妻子を路頭に迷わすことにもなりかねません。

(2) 借金の督促

起業後に売上がない場合でも、人件費、家賃などの諸経費の支払いは待ったなしです。またお客を呼び込むために広告費は一層必要となります。

資金が足りなくなった段階で借金をすることになりますが、事業継続のための借入は半端ない額です。

そのまま失敗すれば返済もままならず、毎日のように借金の督促に怯えることになります。

督促は、最初は書面、次に電話、最後は裁判所から通知がきて強制執行=差し押さえまでいくこともあります。

(3) 家庭内不和

脱サラ失敗後に家庭内不和になることも珍しくありません。金の切れ目は縁の切れ目ではありませんが、生活費にも事欠く状態では家庭の中も上手くいきません。

最低限の生活費や子供の養育費すら捻出できず、妻とは口論が絶えず、それが原因で家庭崩壊することもあります。

4.脱サラ失敗後の対処法

脱サラに失敗した場合は、以下の4つを検討しましょう。

(1) 事業の継続の可否を検討

起業後に商売に行き詰った場合は、このまま進むか撤退するか選択する必要があります。売上より経費の方が多く、改善の見込みがない場合、事業継続は難しいと判断せざるを得ません。

仮に継続するとしても、同じやり方をしていては早晩たたむことになります。

サービス内容、価格、宣伝広告など事業を根本的なところから見直す必要があるでしょう。

(2) 再就職する

起業に失敗した場合は、そのまましがみつかずに再就職をするのも一案です。

年齢的に以前よりは収入は落ちるかもしれませんが、成功の見込みのない事業を続けるよりは現実的です。

少なくとも就職できれば固定給は保証されるので、その後は生活を立て直すことができるでしょう。

(3) 家の売却

自宅を売却すればまとまった資金を作ることができるので、起業で借金を抱えてしまった場合は、そのお金を返済に充てることができます。

実際に自宅を売却して借金の穴埋めをする人は少なくありませんが、社会生活への影響が大きいので、家を売る前に借金を整理することも検討しましょう。

(4) 債務整理

どうしても借金を返せない場合は債務整理も考えてみましょう。

債務整理することで合法的に借金を整理することが可能です。場合によっては財産を手放さずに借金を減らすことができるので、それをきっかけに経済的に立ち直ることも可能です。

事業失敗の穴埋めをするには家を売るしかない…と思っている方は、その前に債務整理で自宅を残す道を探ってみましょう。

債務整理は主に任意整理、個人再生、自己破産の3つがあり、状況に応じていずれかの制度を選択します。それぞれの特徴は以下の通りです。

①任意整理

任意整理は将来利息をカットすることで借金を減額する制度です。債権者を選ぶことができるので連帯保証人に迷惑をかけられない人にはおすすめです。

裁判所を介さずに債権者との話し合いだけで手続きできるので、場合によっては家族にも内緒で手続き可能です。任意整理は自宅、車などの財産の没収はありません。

減額後の借金は3~5年で返済する義務があるので、安定的な収入があることが条件となりますが、2~3か月ごとに収入があれば自営業の方でも利用することは可能です。

利息の高いサラ金の負債が多い人にはおすすめの制度です。

②個人再生

個人再生は借金を大幅に減額できる制度で、借金をおよそ1/5まで圧縮することが可能です。

100万円以下の借金は減額されませんが、借金額が多いほど減額幅が大きくなるので、負債が大きい人にはおすすめの制度です。

ただし、利用できるのは住宅ローンを除く負債が5000万円以下の場合に限られます。

個人再生も自宅、車など財産の没収はありません。

手続きが認可されれば、以後3~5年かけて減額後の借金を返済します。任意整理同様に安定的な収入があることが条件ですが、自営業の方も利用することは可能です。

③自己破産

自己破産は借金を全額免除できる制度で、免責が認められた後は借金を返済する義務はありません。

その代わりに、自宅や車など資産価値が20万円以上の財産は没収されます。

没収財産は換価されたのちに債権者に配当されます。事業に失敗して今後の収入が見込めない場合は、任意整理や個人再生を利用するのは難しいので、自己破産一択となります。

債務整理をすると以後5~7年ほどは新たな借入ができなくなります。事業継続をする場合は、その点もよく考慮してベストの方法を選択することをおすすめします。

5.まとめ

いかがでしたか。サラリーマンにとって脱サラで成功している人は羨ましい限りですが、現実はそう甘くありません。これから起業しようとしている人はよく考えて準備万端で行いましょう。

既に脱サラで借金をして、返済が難しい場合は債務整理することをおすすめします。

泉総合法律事務所では、事業失敗による債務整理の解決事例が豊富にございますので、お困りのことがあれば一度ご相談ください。

相談は何度でも無料ですので、是非専門家である弁護士と一緒に借金問題を解決していきましょう。

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