借金返済 [公開日]2018年5月11日[更新日]2019年7月4日

携帯料金を滞納するとどうなる?借金と携帯電話・スマホの関係

携帯料金を滞納するとどうなる?借金と携帯電話・スマホの関係

債務整理をすると、借金問題は解決できますが、さまざまなデメリットが生じます。
中でも、携帯電話やスマホを止められてしまったら、生活に大きな影響が及ぶでしょう。

実際に、債務整理によってスマホや携帯電話が止められてしまうことはあるのでしょうか?また、債務整理後、新たにスマホを契約できるのでしょうか?

今回は、借金と携帯電話・スマホの関係について、弁護士が詳しく解説します。

1.債務整理と利用中の携帯電話への影響

そもそも、債務整理をすると、今使っている携帯電話はどうなるのでしょうか?

この問題については、料金滞納がある場合とない場合とで異なるので、分けてご説明します。

(1) 料金滞納がない場合

料金滞納がない場合、すなわち、端末代が完済しており、かつ、利用料金の滞納がない場合には、債務整理をしても何のリスクもありません。現在利用している携帯電話・スマホをそのまま使い続けることができます。

きちんと携帯電話代を支払っていれば、利用を停止せざるを得ないという事態にはなりません。

(2) 料金滞納がある場合

一方、料金滞納がある場合、すなわち、端末代が分割中である場合や、端末代が完済していても通信契約の利用料金の滞納がある場合については、利用する債務整理の手続によって、結論が変わってくる可能性があります。

①任意整理の場合

任意整理では、対象とする債権者を自由に選ぶことができるため、携帯電話の滞納料金を任意整理の対象としなければ、問題ないでしょう。

これに対し、携帯電話の滞納料金を任意整理の対象にしたら、その時点で利用を止められてしまうので、注意が必要です。

②個人再生や自己破産の場合

個人再生や自己破産を行う場合、利用料金や端末代の滞納分は、債務整理の対象となり、契約が解約されてしまいます。

したがって、料金滞納がある場合に個人破産や自己破産を選択すると、携帯電話の継続利用は難しいでしょう。

もし、手続きの直前に滞納分を支払った場合は、「偏頗弁済」とみなされ、免責が認められなくなる可能性があります。

もっとも、滞納額が1か月分などの少額の場合は偏頗弁済とはみなされず、支払っても問題ない場合が多いです。
どの程度の額について偏頗弁済となるかは、弁護士に確認するのがいいでしょう。

2.債務整理前後は新規契約・再契約できるのか

前述のとおり、料金滞納さえなければ、債務整理をしても携帯電話やスマホを解約されることはありません。

しかし、料金を滞納していると、債務整理手続をすることによって携帯電話を強制解約されることがあります。

その場合、債務整理前後に、携帯電話の再契約をすることはできるのでしょうか?

(1) 債務整理前は新規契約が困難

携帯電話の利用料金を滞納すれば「携帯ブラック」に載ってしまいます。

携帯ブラックとは、携帯料金の未払い情報のことをいい、利用料金を3か月以上滞納すると、未払い者の情報がリスト化され、そのリストを携帯キャリアが共有することとなります。

自社はもちろんのこと、他社においてもそのリストが共有され、新規契約の際はそのリストを参照して契約を締結することになります。
そのため、携帯ブラック中の新規契約は難しいでしょう。

(2) 債務整理後に新規契約は可能

債務整理後の携帯電話やスマホの契約は、料金滞納さえなければ(滞納分の支払いを終えるか債務整理により滞納分がなくなれば)、基本的に可能です。料金滞納がなくなれば、携帯ブラック状態ではなくなるからです。

ただし、携帯電話やスマホの端末代の分割払いは難しくなります。
というのも、債務整理をすると、金融ブラック(ブラックリスト)状態になってしまうためです。

任意整理でも個人再生でも自己破産でも、債務整理をすると、「個人信用情報」に「事故情報」が登録されてしまいます。登録期間は、5年~10年程度です。

そこで、債務整理をすると、その後5年~10年程度の間、端末代の分割払いができなくなります。

[参考記事]

ブラックリストとはそもそも何なのか?掲載されることの悪影響

その場合でも、通信契約自体は問題なくできるので、自分で端末を持っていたらその端末を使って契約すれば良いですし、端末代を一括払いすれば、携帯電話の機種変更や新規購入もできます。

また、家族がいる場合には、家族名義で携帯電話の契約をすれば、端末の分割払いをすることも可能です。債務整理をしても、家族の個人信用情報には影響がないからです。

3.携帯電話の強制解約までの流れ

では、携帯電話を利用停止にされて強制解約される場合、どのような流れになるのでしょうか?

(1) 督促状が届く

大抵の場合、滞納から1~2週間で、「○月分の料金が未納になっている、支払ってください」という内容の督促状と振込用紙などが携帯キャリア会社(ドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクなど)から直接届きます。

(2) 利用停止の通知書が届く

督促状が届いても期限内に支払いをしないと、利用停止の通知書が届きます。そこには、滞納金額と支払時期が書いてあります。

その後、利用停止の通知書が届いても支払いをしないで放置していると、実際に利用停止になります。

(3) 強制解約される

利用停止されたあとも支払いをせずに放置していると、最終的に強制解約されてしまいます。

「強制解約」の場合は今後その携帯を利用できなくなってしまいます。
また、強制解約されても、料金支払い義務がなくなるわけではないので、携帯電話会社からは料金の支払請求が続きます。

以下では、各携帯電話キャリア(3社)の、料金滞納から利用停止、強制解約までの日数を記します。

ドコモの場合
NTTドコモの場合、料金滞納から約1ヶ月で利用停止となり、約60日で強制解約となるようです。

au(KDDI)の場合
auの場合、料金対応から約3週間で利用停止となり、約90日で強制解約となるようです。

ソフトバンクの場合
ソフトバンクの場合、料金滞納から約2週間で利用停止となり、約90日で強制解約となるようです。
ただし、ソフトバンクの場合には、利用停止期間中(強制解約されるまで)には、着信(受け)とSMSの受信ができます。

※参考(外部サイト):携帯料金の未払いで利用停止になる滞納期間は?強制解約もありえるか

(4) 支払督促が行われる

そのまま滞納した状態が長く続くと、携帯キャリア会社は多くの場合、裁判所の「支払督促」という手続を使って滞納料金を回収しようとします。

「支払督促」とは裁判所で行える手続のひとつで、正式な裁判を経ず(=滞納者側の言い分を聞かず)に「お金を支払いなさい」という命令を出す手続のことです。

正式な裁判よりも申立が簡単であり、手続費用も通常の裁判より安価です。
そのため、大手キャリア(ドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクなど)は支払督促を使うことが多いようです。

携帯会社が「支払督促」の申立を裁判所に行うと、まず裁判所から滞納者宛に「支払督促」という書類が届きます。

目安として、滞納から数か月~半年後くらいに手続が始まることが多いようですが、これはキャリアや滞納額などによって異なります。

(5) 「異議申立」と「仮執行宣言」

支払催促通知が到着してから2週間「異議申立」が行われないと、携帯会社は「その『支払督促』に『仮執行宣言』をつけて欲しい」という旨の申立をします。

「仮執行宣言がつく」ということは、簡単に言うと「強制執行が可能となる」ということです。

「仮執行宣言つき支払督促」などが裁判所から出された場合、いつ自分の財産(預貯金、給与、動産など)が差し押さえられてもおかしくない状態になってしまいます

[参考記事]

借金滞納で給与差し押さえ!解除・回避のために必ず知っておくべき事

この「仮執行宣言つきの支払督促」に対しても滞納者は到着から2週間以内であれば「異議申立」を行うことができ、「異議申立」を行った場合、手続は通常訴訟の裁判へ移行します。
ただし、仮執行宣言つきの支払督促に対して異議を申し立てても、執行停止の手続をとらない限り、強制執行を停止することはできません。

(6) 通常訴訟へ移行した場合

一方、やや手間でも「異議申立」を行えば、通常訴訟となり、裁判所に行く必要があります。

裁判では債務者(この場合は滞納者)側からの言い分を聞いてもらえるようになります。場合によっては利息や損害金の減額、分割支払の相談にも応じてもらえる可能性も十分にあります。

「相手と支払方法について話し合いたい」と思う気持ちがあるのであれば、支払督促についての「異議申立」は必ず行いましょう。

しかし、裁判所に行かなければ、債権者の主張通りの判決が出てしまうため、注意が必要です。

多くの人が勘違いしがちなのですが、裁判の期日は理由があれば変更することが可能です。
「期日が指定されたがこの日は行けない…」などと諦めず、裁判所に連絡して事情を話してみましょう。

連絡せず欠席してしまうと、相手の主張にすべて同意したとみなされ、相手の主張どおりの判決が出てしまい、「異議申立」をしなかった時と同様、携帯会社が「強制執行」をできるようになってしまいます。

4.債務整理の相談は泉総合法律事務所へ

債務整理による携帯電話への影響が心配な場合、借金により生活が苦しく携帯代金が払えないといった場合には、滞納の通知などを放置せず、早めに専門家である弁護士に相談することをおすすめいたします。

債務整理をご検討している方は、まずは一度、泉総合法律事務所にご相談ください。

当事務所へ借金問題をご相談される方の中には、携帯料金未納でお困りの方もたくさんいらっしゃいます。
ご相談者様の現在のご状況に応じて、的確に借金解決のアドバイスさせていただきます

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