借金返済 [公開日] [更新日]

カードローンとキャッシングの違い。どっちを選ぶべき?


ネットやテレビ、交通機関交通機関でも最近よく見かけるキャッシングやカードローンの広告。両方ともお金を貸すサービスであることは知られていますが、皆さんはその違いをご存知でしょうか。

今回は、カードローンとキャッシングについて詳しく解説します。

1. 歴史的変遷

カードローンとキャッシング、両方ともお金を貸すサービスであることは知られていますが、その違いは何か?と聞かれると、よく分からないという人も多いと思います。

実はこの2つ、どちらも個人向け無担保融資で、基本的に内容に大きな違いはありません。

それではなぜカードローンとキャッシングの2つの言葉が存在するのでしょうか。

その理由を貸金業法の変遷の歴史とともに解説します。

(1) 貸金業法改正前

消費者金融や貸金業者がお金を貸す際には、貸金業法に則って行われます。

貸金業法とは借入についてのルールを定めた法律で、利用者が安心してお金を借りるために定められたものです。

貸金業法は以前からある法律ですが、昭和から平成にかけて多重債務が社会問題となり、2006年に法律改正が行われました。

貸金業法改正で、大きく変わった点は以下の2つです。

①総量規制

総量規制とは、借入残高が年収の3分の1を超えるとき、新たな借入ができなくなるという制度です。

また借入の際には、基本的に年収を証明する書類が必要となります。

②グレーゾーン金利の撤廃

お金の貸し借りのルールを定めた法律には、貸金業法と出資法があります。

法律改正までは、この2つの法律の上限金利が異なり、貸金業法は15~20%、出資法は29.5%でした。

この2つの上限金利の差はグレーゾーン金利と呼ばれ、この範囲に金利を定める業者が多く、高利貸しの温床となっていました。

しかし、出資法改正により、出資法の上限金利は20%に引き下げられ、グレーゾーン金利も撤廃。これにより高金利での貸し付けが不可能となりました。

2006年の法律改正後、2010年には全ての規定が完全施行されました。それまでは貸金業者と言えば、消費者金融のキャッシングが主流でしたが、貸金業法の改正をきっかけにその流れも大きく変わります。

(2) 貸金業法改正後

貸金業法改正以後は、高額な金利で利益を得ていた消費者金融が力を落とし、貸金業法の影響を受けない銀行が個人向け無担保融資を「銀行カードローン」として開始します。

その名が浸透し始めたのは、丁度改正後の貸金業法が完全施行された2010年頃からです。

(3) 現在

こうした歴史を経て、現在ではキャッシングとカードローンはそれぞれ次の意味で使われることが多くなっています。

キャッシング:クレジットカードでローンを利用する
カードローン:主に銀行が発行するローン専用カードでローンを利用する

ただし、最近では消費者金融もカードローンという名称を使用するケースが多くなってます。カードローンは銀行系のサービスなので、キャッシングよりも世間的イメージがよく、利用に際して抵抗がないからです。

そうした実情を踏まえると、現在ではキャッシングとカードローンは実質的な違いはほぼないと言えるでしょう。

(4) 銀行が個人向け無担保に積極的になった理由

貸金業法改正以降、銀行が個人向け無担保に積極的になったのは、以下の2つの理由があります。

①大手消費者金融を傘下におさめ、個人向け融資の審査のノウハウを手に入れた

貸金業法改正以後、銀行は弱体化した大手消費者金融を次々と傘下におさめ、消費者金融が持っていた個人向け融資のノウハウを手に入れました。

それにより、銀行カードローンを申し込んでも、審査をするのは保証会社の消費者金融というスタイルが普及します。消費者金融にとっても大手銀行の保証業務を行うことで、収益を得ることに成功したのです。

この二重構造が銀行の無担保融資の飛躍の原動力となります。

②滞納があった場合、傘下の消費者金融が保証会社として代位弁済して債権を引き継ぐことができ、銀行にリスクが少ない

銀行カードローンを滞納したときには、保証会社の消費者金融が代位弁済します。

その後は消費者金融が取り立てを行うので、その意味では実は消費者金融でお金を借りているのとあまり変わりはないのです。

ただし、カードローントは、銀行のクリーンな印象があるので、借りても恥ずかしくないというイメージがあり、その点で非常に人気があります。

2. キャッシング・カードローンの違い

次はキャッシングとカードローンの違いについて解説します。

(1) 借り方

キャッシングとカードローンはどちらもカードを利用して、コンビニ・提携ATMでお金を気軽に借りることができます。

(2) 返済方法

返済方法はどちらもATMでの振込か、指定口座振替で返済します。

(3) 審査

カードローンとキャッシングは審査の厳しさと速さが異なります。

①カードローン

カードローンの審査はキャッシングよりは厳しい傾向にあります。融資までのスピードはキャッシングより遅いのが特徴です。

②キャッシング

キャッシングは審査から融資までのスピードが速い傾向にあります。また、カードローンより審査に通りやすいのが特徴です。

審査の厳しさとスピードを見ると、銀行カードローンの方が貸付により慎重であることが伺えます。

(4) 利息

基本的には、銀行カードローンはキャッシングより金利が低い傾向にありますが、すべてがそうだというわけではありません。

キャッシングの場合、会社によっては無利息の期間設定もあり、ごく短い期間借りるだけなら、キャッシングの方がお得なこともあるのです。

利息については各社の方針によるところが大きいので、借金の際は、会社ごとのサービス内容をよく比較することをおすすめします。

(5) 返済方式

基本的にキャッシングもカードローンも、金利収入で利益を上げているので、利息を得るために分割返済が可能です。

それぞれの返済方式の特徴を見てみましょう。

①カードローンは分割返済可能

カードローンは分割返済が可能です。

キャッシングはカードの年会費もありますが、カードローンの収入は金利のみなので、分割返済における利息は非常に重要です。

②返済方式

主な銀行系カードローン:残高スライド定額返済方式
オリックス銀行:残高スライドリボルビング方式
新生銀行:残高スライドリボルビング方式 or 元利定額リボルビング方式

銀行で採用している残高スライド方式とは、残高に応じて予め定められた最低返済額以上の額を分割で返済する方式です。

  • キャッシング:キャッシング1回払い・リボ払いを選択

キャッシングの返済方法は、1回払い・リボ払いのいずれかを選択します。1回払いの方が、当然金利は安くなります。

主なキャッシング会社の返済方式は以下の通りです。

プロミス:残高スライド元利定額返済方式
アコム:定率リボルビング方式
アイフル:借入後残高スライド元利定額リボルビング方式
モビット:借入後残高スライド元利定額返済方式

定額リボルビング方式とは、毎月決まった金額を返済していく方法です。

アコムで採用されている定率リボルビング方式とは、毎月残高の数%を返済するというもので、毎月の返済額は以下の式で算出します。

毎月借入金額×契約時の一定率=毎月の返済額

リボルビング方式は支払金額が低いので、毎月の返済は楽ですが、いつまでも借金がなくならず利息を払い続ける状態が続きます。

したがって、リボ払いにした場合は、積極的に繰り上げ返済をしていくことをおすすめします。

3.まとめ

お分かりの通り、両者の違いはほとんどなくなりつつあります。いずれの場合も、計画的な利用で確実に返済していくのが一番です。

もし、借入額が大きくなり過ぎてしまった場合には、泉総合法律事務所の弁護士へ是非ともご相談ください。

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