債務整理をしても車を残したい!個人再生手続ならば車を残せる?

個人再生

債務整理をしても車を残したい!個人再生手続ならば車を残せる?

通勤や日常のお買い物にお子様の送り向かえ、またご両親の病院送迎など、理由はさまざまですが、車を必要とされているご相談者様が多く見受けられます。

そこで、今回は個人再生手続を選択した場合、お持ちの車がどうなってしまうのか、個人再生手続とお持ちの車の関係についてご説明いたします。

1.個人再生手続で車を残せるか

個人再生手続は破産手続と異なり、原則、資産を処分することはありません。そのため、個人再生手続によって車が処分されることはありません

では、車が残せる場合と残せない場合のポイントはどこにあるのでしょうか。

(1) ローンがない車の場合

まず、個人再生手続は上記のとおり資産を処分することは原則ありません。そのため、ローンが終了している車であれば、処分をすることなく今まで通り利用することができます。

しかし、個人再生手続は、法律で定められた最低弁済額(一般的に負債総額の1/5)とご自身の資産総額を比べて高い金額を返済する手続になります。

そのため、新しい車や外車、人気車種の車をお持ちの方は、車の価値によっては、返済する金額が高くなってしまう可能性があることにご注意ください。

(2) ローンが残っている場合

車を購入する際、現金で購入される方よりもローンを利用する方のほうが多いと思います。

この場合、「所有権留保」と言って、原則支払いが終了するまではローン会社に所有権がある状態のため、ローンの支払いができない場合は、原則はローン会社に車を返却しなければなりません。

つまり、この場合は車が残せないことになります。

(3) 車検証の名義

ローンが残っている車でも、車検証の所有者がローン会社ではない場合、引き上げを拒むことができます。

この対応は、裁判所の判例に基づくものです。しかし、ローン会社側でも契約書の見直しを始めるなどの動きもあり、「確実に引き上げを拒める」とは言い切れなくなってきているため、注意が必要です。

なお、軽自動車の場合は車検証の名義が相違していても拒むことはできません。

2.自動車ローンの返済を継続できるか

「車のローンは無理なく支払えていた」「車の支払いがもう少しで終わる」

このような場合でも、個人再生手続をする場合、ローンの残っている車はローン会社に返さなければならないのでしょうか。

(1) 車のローンは無理なく支払えていた

個人再生手続は、裁判所へ申立する手続になるため、特定の債権者へだけ返済を継続することはできません。

そのため、無理なく車のローンを支払えていたとしても、返済を継続することはできません。

(2) 車のローンがもう少しで終わる

この場合でも同様にローン会社へ返済することは原則禁止されています。

また、残りのローンを返済してしまうと、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」として裁判所からペナルティを課されてしまうためご注意ください。

(3) 裁判所の判断・見方

では、ローンの返済をしてしまった場合、どんなペナルティを裁判所から受けるのでしょうか。

一般的なペナルティの内容としては、「返済した額を資産に計上する」ことになります。特定の債権者にだけ有利な扱いをし、返済しなくてもよいものをあえて返したわけですから、資産が流失したとみなされ、返済した金額を資産計上することになります。

そのため、資産がある方は、返済総額が増加する可能性があることにご注意ください。

3.車を残す方法

それでは、個人再生手続を選択した場合に、車を残せる方法をご説明いたします。

(1) 第三者弁済

車を残す確実な方法としてよく活用される方法が、「第三者弁済」です。

簡単に説明すると、ご自身とは別の方(両親やお子様、親族など)に車のローンを「一括で」支払ってもらうことです。こうすることで、ご自身の資産が流失することなく返済されるため、裁判所のペナルティを受けることもありません。

この方法は、車のローンが残り少ない場合や、親族の協力が得られる場合には非常に有効な手段となります。

(2) 保証人の支払い継続

車のローンを利用する際、保証人をつけるケースがあると思います。そして、ご自身の支払いが止まってしまうと、ローン会社は保証人へ支払いの請求をすることになります。

この際、保証人の方が継続して支払うことをローン会社と直接交渉した結果、支払いの継続が認められれば、車を維持できる可能性は非常に高くなります。

(3) 債務引き受け

これは、保証人がいなかった場合や第三者が一括で返済できない場合に検討する方法です。

簡単に説明すると、第三者にご自身の立場を引き受けてもうら行為です。

第三者の方が新たな「債務者」として加わることになるため、ローン会社側でも第三者の方の支払い能力の審査をすることになります。そのため、債務を引き受ける人の資力がポイントになります。

4.一人ひとりに合った債務整理をご提案します

個人再生手続を選択した場合でも、車を維持する方法が多々あることはご理解いただけましたでしょうか。

車を維持することで返済額が上がるケースもあれば、第三者の方の協力を得なければいけないケースもあります。そのため、車を維持する目的をはじめ、ご相談者様一人ひとりの状況をしっかりと伺ったうえでないと、弁護士も最適な方法が提案できないというのが実情です。

それゆえに、泉総合法律事務所では、必ずご来所いただき面談をしながら、ご相談者様一人ひとりの状況をじっくりお伺いしています。そのうえで、手続の方針だけでなく、手続から派生するリスクや、そのリスク回避方法などについてもきちんとご説明いたします。

債務の解決方法にお悩みの方はぜひ、泉総合事務所に一度ご相談ください。私たちが最適な解決方法をアドバイスさせていただきます。

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