個人再生 [公開日]2018年6月4日[更新日]2019年12月6日

個人再生した場合、いつからローンが組めるのか

個人再生や自己破産などの債務整理をした場合、一定期間の間は新たに自動車ローンや住宅ローンを組むことができません。
債務整理をすることで「ブラックリスト状態」となるからです。

では、個人再生後、一体どれくらい経てば、自動車や住宅などのローンが組めるようになるのでしょうか?

この記事では、個人再生をして、残務完済後にカーローン・マイホームローンを組むことができる時期や、ローンを組む際の流れ・ポイントを解説していきます。

1.個人再生で車や住宅を残せるか

個人再生は、借金を大幅に減額できる手続きで、基本的に財産は処分されません。
また、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)があるため、ローンが残っている住宅についても、一定の条件を満たせば手元に残すことができます。

[参考記事]

個人再生で住宅資金特別条項(住宅ローン特則)の利用要件と注意点

しかし、自動車については、ローンの返済状況、所有権などによって扱いが変わります。

(1) ローンを完済している場合

ローンを完済している場合は、既にその車は自分の財産なので車を手放す必要はありません。
しかし、高級車などの場合には、「清算価値保証の原則」により、個人再生手続きによる返済額が大きくなる可能性があります。

清算価値保証とは、自己破産によって得られる配当金と同額以上の弁済を保証する制度です。

自己破産をすると直ちに財産は処分・換価され、債権者に配当されます。それに対し、個人再生は財産を残すことが可能で、借金返済も3~5年かけて行うことになります。

言ってみれば、個人再生を認めること=債務者にチャンスを与えることになるので、債権者は自己破産による配当よりも多くの弁済額を得るべきだと考えられるのです。

そのため、高額な財産を持っている人は、借金の減額が少なくなる可能性があります。

[参考記事]

個人再生の最低弁済額|個人再生後の返済額はいくらになるの?

(2) ローンが残っている場合

ローンが残っている場合は、ほとんどの場合、ローン会社に所有権があります。

所有権がローン会社にある場合(自動車のローンを払い終えていない、所有権留保の場合)は、車は引き上げられてしまいます

一方で、ローンが残っているものの所有権が既に自分にある場合には、(1)と同様の扱いになります。

2.いつからローンを組めるのか

冒頭で述べたとおり、個人再生をすると、一定期間はローンを組むことはできなくなります。
なぜなら、個人再生をすることで「ブラックリスト」状態になるからです。

ブラックリスト状態とは、個人信用情報に事故情報が記載されることを言います。
ローン会社は、ローン審査の際に信用情報を確認するため、ここに事故情報が記載をされていると「この人は過去に債務整理をしているからローンを組んでも支払い切れない危険がある」として、審査が通らなくなるのです。

事故情報の登録期間は信用情報機関ごとに異なります。
ローン会社や銀行が審査の際に照会する機関とそれぞれの登録年数は以下の通りです。

  • CIC:5年(クレジットカード会社、携帯電話会社などが加盟)
  • JICC:5年(貸金業者、保証会社などが加盟)
  • KSC(全国銀行個人信用情報センター):10年(銀行、信金、農協、ろうきんなどが加盟)

個人再生後、5~10年はローンが組めなくなると考えておくべきでしょう。
なお、これは自動車ローンであっても住宅ローンであっても変わりません。

[参考記事]

個人再生すると、いつからいつまでブラックリストに載ってしまう?

3.個人再生後にローンを組む際の注意点

さて、10年が経過してブラックリスト状態から解放された場合であっても、すぐにローンが組めるわけではありません。

ここからは、ローンを組むことができるまでの流れを解説します。

(1) 信用情報機関への開示請求をする

まずは、ブラックリスト状態が解消されているかどうか確認する必要があります。そのため、信用情報機関へ開示請求しましょう。

信用情報機関の開示請求は、所定の開示申込書に必要事項を記入し、身分証明書とともに指定の宛先に郵送します。機関によっては窓口で手続きを行うこともあります。

手続きに関する費用はいずれも1,000円程度です。定額小為替を同封して支払を行います。

[参考記事]

「信用情報」の基礎知識~自分の信用情報を調べる方法とその手順

照会後、個人再生から相当の年数が経過しているのに情報が残っていた場合は、当該の信用情報機関に修正請求をしましょう。

登録内容が事実でない場合は、修正、削除を求めることが可能です。
また、情報開示から一定の期間内であれば再調査をしてもらうこともできます。

(2) 個人再生の際の関連会社は避ける

また、個人再生の際の債権者、またその関連会社は避けるようにしましょう。

事故情報が消えても、過去に自社で債務整理をした人には貸さないという社内ルールを設けている会社もあるからです(社内ブラック)。

ちなみに、基本的に審査を通らない可能性がある場合は、申込自体をしないのが無難です。なぜなら、審査に落ちるとその情報も信用情報機関に残るからです。

また、短い期間にローンの申込み何度もすると、申込ブラックと言われる状態になります。
特に、数か月の間に3社以上のローン申込をすると、お金を借りるのに必死な人と判断され、審査に通りにくくなるのです。

申込ブラックの登録機関は6ヶ月~1年ほどで、その間は、ローンが借りられなくなる可能性が高くなります。

最近は本審査に入る前に、個人を特定しないで行える仮審査制度を導入している会社も多いので、心配なときは事前に借り入れ可能かチェックするのもおすすめです。

4.すぐに車が必要な場合は?

ここまで説明した通り、個人再生後にローンを組むには、最低でも5年が必要です。

しかし、今すぐ車が必要で、そこまで時間をかけられない!という場合は、以下の3つの方法を検討してみましょう。

(1) 配偶者名義でローンを組む

本人の事故情報が存在していてローンが組めない場合は、配偶者名義でローンを組むことを検討しましょう。

配偶者名義でローンを組む場合、配偶者に一定の勤続年数や収入等条件が求められます。それらがクリアできれば、ローンを組むことも可能です。

(2) 一括購入する

これはあまり現実的ではありませんが、ローンを組めない場合は、一括購入しかありません。

手持ちのお金が少ない場合は、身の丈にあった額の車を購入することになるでしょう。

この他にも、親族などから譲渡してもらう・安価で買い受けるなどという方法もあります。

5.まとめ

このように、個人再生をしても、一定期間が経過すればローンを組むことは可能です。一生ローンを組めないということはないのでご安心ください。

ブラックリスト入りを過剰に恐れず、借金が膨らむ前に出来るだけ早く弁護士にご相談することをお勧めします。

個人再生を始めとした債務整理は、泉総合法律事務所の弁護士にぜひご相談ください。

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