過払い金返還請求方法まとめ〜各業者ごとの返還の流れと弁護士相談〜

過払い金返還請求

各業者ごとの過払い金返還請求方法まとめ〜返還の流れと弁護士相談〜

過払い金請求はそろそろ終焉を迎えるとも言われていますが、今でもまだ請求していない方がいらっしゃいます。

過払い金請求への対応は、各貸金業者によっても異なるので、それぞれの業者ごとの対処方法を把握しておくことが重要です。

今回は、過払い金請求に対する各貸金業者の傾向と対策をご紹介します。

1.過払い金返還請求の大まかな流れ

まずは、過払い金請求をするときの大まかな流れを把握しておきましょう。

(1) 取引履歴開示請求

過払い金請求をするときには、まずは対象業者に対して「取引履歴開示請求書」を送付します。取引履歴開示請求書は、借入当初から現在に至るまでのすべての借入と返済の記録です。

開示請求をすると、1週間~1ヶ月程度の間に相手業者が取引履歴の資料を送付してきます。
取引履歴が開示されたら、契約当初から現在まで、漏れなく取引内容が開示されているかどうかを確かめましょう。

(2) 利息制限法による引き直し計算

取引履歴が開示されたら、それをもとに「利息制限法による引き直し計算」を行います。

多くの貸金業者の取引履歴は、当時適用されていた高い利率をもとに残高を計算しているので、適正な利息制限法を適用して借金残高を計算し直す必要があるのです。

利息制限法による引き直し計算をするときには、エクセルの「利息制限法引き直し計算用ソフト」を利用します。引き直し計算をすると、借金の正確な残高もしくは発生している過払い金の金額が明らかになります。

【参考】利息制限法の落とし穴!自分でできる?過払い金と引き直し計算の手順

(3) 過払い金請求書の送付

過払い金を計算できたら、その金額をもとにして「過払い金請求書」を作成し、対象業者に送付します。このとき、年5%の過払い利息もつけることを忘れないようにしましょう。

(4) 交渉

過払い金請求書を送付すると、相手業者から過払い金の返還について返答があります。多くの場合、満額返還するという回答ではないので、交渉が必要となります。

特に、弁護士をつけずにご本人が対応していると、相手から大幅な減額を要求されやすいです。
交渉によって、返還すべき過払い金の金額や返還時期を決定します。

(5) 合意書作成

交渉によって返還する過払い金の金額と返還時期が決まったら、その内容を反映した「合意書」を作成します。

合意書は、2通作成し、1通は業者側、1通は消費者側(請求者側)が保持することとなります。

合意書ができたら、きちんと振り込みが行われるまで大切に手元にとっておきましょう。

(6) 場合によっては訴訟

過払い金返還について話合いをしても、お互いが合意できないケースがあります。その場合には、過払い金請求訴訟をしなければ解決できません。

請求金額が140万円以下なら簡易裁判所、140万円を超えるなら地方裁判所で提訴しましょう。

【参考】過払い金請求は裁判をしたほうが多く取り戻せるって本当!?

(7) 和解

過払い金請求訴訟をすると、たいていのケースにおいて途中で和解します。つまり、裁判所の仲介によって、話合いで解決し、裁判を終わらせるのです。

和解ができたら、裁判所で「和解調書」が作成されて、原告および被告の双方へ送達されます。

(8) 場合によっては判決

過払い金請求訴訟をしても和解ができなかった場合には、判決によって過払い金返還の命令を出してもらう必要があります。

判決が出た場合には、裁判所から「判決書」を受けとることができます。

(9) 入金を確認

訴訟前に合意した場合や和解した場合、きちんと支払いが行われるかどうか、入金予定の口座内容を確認しましょう。

判決によって支払い命令を得た場合には、相手業者に支払い方法を伝えて入金してもらう必要があります。このとき、支払日までの遅延利息も忘れずに請求しましょう。

2.大手の貸金業者の対応

以下では、個別の貸金業者の過払い金請求に対する対応をまとめていきます。
まずは、大手の貸金業者の傾向を見ていきましょう。

(1) アコム

アコムは、三菱東京UFJ銀行の傘下に入っている貸金業者です。銀行の資本が入っているため資金的には余裕があり、過払い金請求への対応も良心的です。

訴訟前の和解の段階でも8割以上返還されることが多く、訴訟をすれば満額プラス過払い利息の回収が可能です。

取引履歴の開示や和解交渉、支払いに至るまではスムーズで、和解なら2ヶ月程度、訴訟をした場合でも4~6ヶ月程度で解決できることが多いです。

アコムに対して過払い金請求ができる方は、比較的簡単に取り戻すことができるので、早めに手続されるとよいでしょう。

【詳細】アコムの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(2) プロミス

プロミスは、三井住友銀行の傘下に入っている貸金業者です。アコムと同様メガバンクの資本が入っているので、資金的には余裕があります。

過払い金請求への対応は良心的で、和解交渉でも9割以上の返還を目指すことができます。
訴訟をすれば、満額プラス過払い利息を回収できます。

返還はスムーズで、和解なら3ヶ月、訴訟をしても4~6ヶ月程度で和解できることが多いです。

プロミスへ過払い金がある方も、お早めに手続されることをおすすめします。

【詳細】プロミスの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(3) アイフル

アイフルは、銀行の資本が入っていない「ノンバンク系」の貸金業者です。過去に私的整理を行った経験もあり、過払い金請求に対してはかなりシビアな対応をします。

和解交渉なら5割の返還も難しくなることが多いです。
訴訟をすると、満額を目指すことも可能ですが、和解による解決であれば譲歩を迫られやすいです。

和解交渉なら2ヶ月で解決しますが(ただし、返還割合は低くなります)、訴訟をすると引き延ばし工作をされるため、8ヶ月以上かかるケースも珍しくありません。

アイフルを相手に過払い金請求をするときには、訴訟すべきタイミングの見極めが重要です。

【詳細】アイフルの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(4) レイク

レイクは、新生フィナンシャル株式会社が運営しているサービスです。現在は、新生銀行カードローンのブランド名となっています。

銀行の資本が入っているため、良心的な対応をします。
和解でも8割程度の回収を目指すことができますし、訴訟なら100%プラス過払い利息を回収できます。

スピーディな回収が可能で、和解なら2ヶ月程度、訴訟をしても5ヶ月程度で解決することができるでしょう。

【詳細】レイクの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(5) クレディセゾン

クレディセゾンは、消費者本人が請求する場合と弁護士が対応する場合とで、大きく対応が変わる業者です。

個人が請求すると5割程度しか返還しないことも多いのですが、弁護士が対応すると100%返還することもあります。

訴訟をすると、満額プラス過払い利息を回収することができます。

返還までの流れもスピーディで、和解なら3ヶ月程度、訴訟をしても4~5ヶ月程度で過払い金を回収することができます。

過去にセゾンカードでキャッシングしていた方は、是非とも過払い金請求をしましょう。

【詳細】クレディセゾンの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(6) オリコ

オリコも、借入れた本人からの請求と、弁護士からの請求において、大きな差を儲けている貸金業者です。

本人からの請求の場合には、5割程度しか返還しないことも多いのですが、弁護士が対応すると、和解でも満額回収を目指すことができます。

ただし、オリコの場合、訴訟外で和解しても、実際に入金を受けるまでに非常に時間がかかることが特徴的です。合意してから実際の入金までに半年以上待って欲しいと言われてしまうからです。

訴訟をして和解した方が、早くお金を回収できることもあるため、オリコに過払い金請求をするときには、訴訟をすべきかどうか、検討することもポイントとなってきます。

【詳細】オリコの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

3.その他の貸金業者の対応

その他の貸金業者の対応

次に、大手ではないその他の貸金業者に過払い金請求をしたときの対応について、説明します。

(1) CFJ

CFJは、「ディック」や「アイク」「ユニマット」というサービス名で貸金業を行っていた業者です。

シティバンクの資本が入っていますが、他の銀行と提携しているアコムやプロミスなどとは異なり、過払い金請求への対応は、大変厳しいです。

借入れたご本人が交渉する場合には1~2割程度しか返還されないことも多いですし、弁護士が交渉する場合でも、5割程度が限度となります。

それ以上の返還を求めるならば訴訟対応が必要です。

訴訟をすると、7割程度の返還を期待することができます。

時間的にはそう長くかからず、和解なら3ヶ月程度、訴訟でも4~6ヶ月程度で回収できることが多いです。

【詳細】CFJの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(2) シンキ

シンキは、「ノーローン」で有名な貸金業者です。今は、「レイク」と同様に新生銀行の傘下に入り「新生パーソナルローン」のブランド名で貸金業を行っています(社名も「新生パーソナルローン株式会社」に変更しています)。

ただ、同じ系列のレイクとは対照的で、過払い金請求に対しては厳しめの対応をします。

弁護士が介入しても、訴訟なしの和解の場合には7割程度の返還が限度となるケースが多いです。

訴訟をすると、満額プラス過払い利息の回収を目指すことができます。

和解で解決できれば時間はそう長くはかからず、3ヶ月もあれば回収可能です。

訴訟を起こすと、シンキ側がさまざまな主張を展開して引き延ばしを図るため、特に判決まで得ようとするとかなりの時間がかかってしまうケースがあります。

かといって、早期に和解すると、交渉によって提示された低い条件とそう変わらないものしか出てこないので、意味がありません。

シンキ相手に訴訟をするときには、8ヶ月以上時間がかかることも見越しておいた方がよいでしょう。

【詳細】シンキの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(3) セディナ

セディナは、過去に「セントラルファイナンス」と「クオーク」、「OMCカード」が合併してできた信販会社です。
資金的にはある程度余裕があり、過払い金請求に対する対応も悪くはありません。

交渉でも9割程度までの返還を目指すことができますし、訴訟をすれば満額プラス過払い利息の回収が可能です。判決を得ず、和解によっても解決できる業者です。

ただし、取引履歴の開示が遅いという特徴があり、その分解決までに時間がかかるケースがあります。また、ご本人で請求をされる場合には、5割程度に減額されることもあるので、高めの回収率を目指したいならば弁護士に手続を依頼すべきと言えるでしょう。

セディナの場合、取引履歴開示請求までの時間はかかりますが、その後の和解交渉や訴訟の手続はスムーズです。また、訴訟上で和解しても入金までに日数がかかることもあるため、和解で解決しても訴訟をしても、大きく期間が変わらないことがあります。

和解でも訴訟でも、実際に過払い金の入金を受けるまでには6ヶ月程度かかることが多いです。そうであれば、始めから訴訟をして、満額プラス過払い金の回収を目指した方がよいかも知れません。見極めが重要なところです。

また、セディナのカードで、キャッシングだけではなくショッピングも利用している場合には、キャッシングの過払い金とショッピングの残高が相殺されます。結果としてショッピングの残債の方が多ければ、支払いをしなければなりませんし、ブラックリスト状態になるので、注意が必要です。

【詳細】セディナの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(4) アプラス

アプラスは、過去に利息制限法を超過する利率で貸付をしていたので、カードローンやキャッシングを利用していた方の場合には過払い金請求ができます。

ただ、自動車のオートローンなどの他のローン貸付も行っているので、過払い金を請求するときには、他のローンに影響をおよぼさないよう注意しなければなりません。自動車ローンの返済が止まってしまったら、車を回収されてしまう可能性も出てくるためです。

アプラスの過払い金請求への対応は悪くはありません。

和解交渉でも9割くらいまでの回収を目指すことができますし、訴訟をしたら満額プラス過払い利息の請求が可能です。

対応も比較的スピーディであり、和解交渉なら4~5ヶ月で入金を受けられることが多く、裁判をしても5ヶ月くらいで最終的な和解金を受けとることができます。

アプラスに過払い金請求をするときには、他のアプラスからの借入(物品の購入など)がある場合や、アプラスのETCカードを使っている場合などに注意しましょう。商品は回収される可能性がありますし、ETCカードは止められてしまうためです。

【詳細】アプラスの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

(5) エポス

エポスカードは、大手の百貨店である「丸井」のクレジットカードです。
倒産のリスクは小さく、手堅く過払い金を回収できる信販会社と言えます。

「エポスカード」以外にも「ゼロファースト」から借入れをしていた場合において、過払い金請求できる可能性があります。

現在「スルガ銀行」と提携していることもあり、エポスカードの過払い金請求への対応方法は、かなり良心的です。
和解交渉でも100%の過払い金回収を目指すことができますし、訴訟をすると、満額プラス過払い利息の回収が可能です。

また、対応がスピーディなのも特徴的で、和解なら3ヶ月程度で入金まで受けられることがあります。ただし、訴訟をすると、和解後の入金までに日数をとられて半年くらいかかるケースもあります。

注意すべき点は、借入れた本人が請求すると、返還金額を大きく減額されることです。
自分で交渉すると、5割程度しか返してもらえないことも通例ですから、エポスカードへ過払い金請求するときには、弁護士に対応を依頼する方がよいでしょう。

なお、現在スルガ銀行のカードローンを利用している場合などには、銀行取引に影響がおよぶ可能性があるので、注意が必要です。

【詳細】エポスカードの過払い金返還請求も弁護士にお任せください

4.過払い金返還請求の時効について

過払い金請求をすると、ほとんどリスク・デメリットなしに払いすぎた利息を取り戻すことができます。
過払い金請求をしても、一般的な債務整理手続のように「ブラックリスト状態」にはならないためです。

ただし、過払い金請求するときには「時効」に注意が必要です。
過払い金請求権は、「完済後10年」で時効消滅します。

つまり、借金を完済している方の場合、完済してから10年が経過すると、過払い金請求ができなくなってしまいます。

今でも借入を続けているケースでも、どこかのタイミングでいったん完済していたら、それ以前の過払い金を請求することは難しくなることが多いです(このことを「取引の分断」と言います)。

貸金業者が利息制限法を超える利率で貸付をしていたのは2007年くらいまでのことですから、2017年には多くのケースで過払い金請求権が時効にかかっています。今後もどんどん時効消滅してしまうでしょう。

せっかくの過払い金請求権を、行使せずに時効にかからせてしまうことは、非常にもったいないと言えます。本来支払う必要のないお金を支払い続けてきたのですから、是非とも取り戻しましょう。

もし、「以前に消費者金融やカードで借金していた」「キャッシングしていたから、過払い金が発生しているかも」と身に覚えがあるならば、お早めにご相談ください。

【参考】過払い金返還請求の時効でブームは終わる?早めの弁護士相談を!

5.まとめ

現在過払い金請求権がある方は、時効完成を目前としていることが多いので、請求をするならば、早めに対応する必要があります。
完成直前でも、時効が完成してさえいなければ、訴訟などによって過払い金請求権を保全することも可能です。

また、泉総合法律事務所は、債務整理案件に積極的に取り組んでおり、過払い金請求以外にもさまざまな方法で借金問題を解決しております。
借金を抱えておられるならば、一人で悩まずに、まずは当事務所の「無料相談」をご利用ください。

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