自己破産 [公開日]2018年2月22日[更新日]2019年11月29日

債権者集会とは?出席義務・内容・場所・服装・持ち物を詳しく解説

「債権者集会」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか?
ドラマや報道番組などの影響で、必死に謝る債務者(破産者)に、債権者が怒号や罵声を浴びせるといったものを想像する方もいらっしゃるかもしれません。

もし、あなたが自己破産をしたとしたら、そのうち裁判所から「債権者集会を開く」と通知されるかもしれません。
その通知を見て、憂鬱になる人も多いのではないでしょうか。

しかし、債権者集会の実態は全く違います。
この記事では、債権者集会の正しい内容を、弁護士がお伝えしていきます。債権者集会へのイメージが変わるかと思いますので、ぜひご一読ください。

1.債権者集会が開かれるケース

まず、自己破産をしたからといって、必ず債権者集会が開かれるとはかぎりません。

自己破産の場合、「同時廃止」と「管財事件」のどちらかの手続が行われますが、債権者集会が開かれるのは「管財事件」の場合のみです。

  • 同時廃止
    同時廃止とは、自己破産を申立てた人にほとんど資産がない場合に行われる手続で、破産の申立と同時に破産手続を終わらせてしまいます。
  • 管財事件
    管財事件は、破産申立人に資産がある場合や、ギャンブルなどの「免責不許可事由」がある場合に行われます。この場合は「破産管財人」が選任され、破産(財産の分配)や免責(借金の免除)に関する様々な業務を行います。

[参考記事]

自己破産における管財事件と同時廃止の違い。管財事件になる場合とは

あなたが破産したとして、管財事件で行われた場合は「債権者集会」が開催されます。

債権者集会に臨む前に、そもそも債権者集会がどのような目的で開催されるかを知っておきましょう。

2.債権者集会の目的別の種類と流れ

債権者集会は、破産手続開始決定後2~4ヶ月程度経過した頃に、裁判所の管理下で開催され、裁判所内の1室で行われます。

(1) 債権者集会の目的と種類

債権者に破産手続の情報を明らかにし、債権者の意見を反映させ、破産した結果などを報告することが主な目的です。

破産手続の情報にはいろいろなものがあり、情報の内容に応じて債権者集会が複数回開かれることもあります。

  • 財産状況報告集会
    破産手続の開始が決定されると最初に開かれる集会です。破産に至った過程や破産申立人の財産状況を債権者に報告するために行われ、財産の状況を明らかにすることが目的です。
  • 廃止意見聴取集会
    債権者の意見を聴くための集会です。債権者による質問に対して回答することになります。
  • 計算報告集会
    破産管財人が破産申立人の資産と負債額を調べ、どの債権者にいくら配当を渡せるか計算した結果を報告する集会です。
  • 任務終了報告集会
    管財人の任務が終了したことを報告する集会です。破産手続の終了でもあります。

これら4種類の債権者集会は、1回の期日内に全て行われることもありますし、同じ種類の集会が何回か行われることもあります。

目的に応じて開催される回数が違うので、何回集会を行えば終わるのかという基準はありません。

(2) 債権者集会の流れ

ここでは、イメージしやすいように、全種類の債権者集会が1日で終わるケースの流れを紹介します。

債権者集会が始まると、まずは破産申立人の財産状況について破産管財人から説明されます。これが「財産状況報告集会」に相当します。

次に、破産管財人が計算した結果、それぞれの債権者にどのような配当を行えるかが報告されます。これが「計算結果報告集会」となります。

その後、「廃止意見聴取集会」に相当する質疑応答が行われます。
質疑応答が終わり、次回期日があるのであれば日時が決定されます。次回がないのであれば「任務終了報告集会」に移り、破産手続は終了となります。

2回目以降の集会が行われるのは、最初の集会までに管財人が破産申立人の財産を処分して換価できなかった場合が多いです。
以降の集会で換価が終わったことが報告されて、その後2~3ヶ月かけて配当が実行されます。

破産手続が終わると、借金を0にするかどうかを決める「免責審尋」が行われます。

[参考記事]

自己破産での免責審尋とはどういう手続きか?流れと内容、注意点

3.債権者集会の実状

結論を言えば、債権者集会で怒号や罵声が飛び交うことはほとんどありません。
集会自体も5~10分程度の時間で終わることがほとんどで、「こんなにすぐ終わるとは思わなかった」などと言う方も多いです。

個人が破産する場合、債権者は銀行やクレジットカード会社などの金融機関が多くなります。そういった債権者は、債務者の破産をよく経験しています。

また、個人の自己破産の場合は、法人の場合と違って債権者が参加しないことが多く、参加しても質疑応答で何も言わない(傍聴のみの)ケースが大半です。

ちなみに、テレビなどで報道される債権者集会が大荒れになるのは、実際は債権者集会というよりも「債権者への説明会」だからです。
しかも、法人の大型倒産や計画倒産を疑われる事件のみ取り扱われて繰り返し報道されるので、「債権者集会=怒号が飛び交う」というイメージが定着したのかもしれません。

4.債権者集会に臨むための準備

最後に、債権者集会に臨むための準備と、知っておくと良いことをご紹介していきます。

(1) 必要な持ち物と服装

持ち物は特にありませんが、自分が依頼した弁護士が指定した書類を持っていくこともあります。

念のため、筆記用具や書類入れ用の大きめの鞄を持っていくと、何かあったときに安心です。

また、服装については、あまりにラフな格好をしていると、裁判官の心証が悪くなる可能性はあります。
スーツとまでは言いませんが、着崩しすぎない服装で臨みましょう。

(3) 期日の変更・欠席

期日の変更や欠席はできません
しかし、病気など仕方のない理由で出席できない場合は、裁判所に事前に連絡し医師の診断書を添えるなどの要件を満たすことで、本人ではなく弁護士が代理人として出席できることがあります。

この説明義務を果たさずに無断で欠席をすると、免責不許可事由(借金をゼロにしない理由)に該当する可能性があります。

【債権者集会では何を言えばいいか】
債権者集会で何か特別なことを言わなければならないのでは、と不安がる方も多いですが、基本的に債務者は何も言う必要はなく、傍聴していれば問題ありません。言うべきことは、管財人や自分の代理人弁護士が代弁し、進行してくれます。
仮に何か発言を求められたら、代理人弁護士と相談して対応しましょう。

5.まとめ

債権者集会の目的や流れ、そして何より「債権者集会は怖くない」ということをご理解いただけたと思います。
何かイレギュラーなことがあっても、基本的には弁護士に任せておけば大丈夫です。どうぞご安心ください。

債権者集会が不安でなかなか自己破産に踏み切れなかったという方がいらっしゃいましたら、弁護士に相談し、一刻も早く借金問題を解決することをおすすめします。
自己破産をはじめとした債務整理は、借金問題の解決実績が豊富な泉総合法律事務所にどうぞお任せください。

ご依頼者様が置かれていらっしゃるご状況に応じた最適な方法で、借金問題を解決いたします。

相談は何度でも無料です。借金の悩みや不安についてお気軽に弁護士へご相談ください。
電話番号

受付時間: 平日9:0021:00/土日祝9:0019:00

債務整理コラム一覧に戻る