老後破産の不安を解消するために今からできる5つの対策とは?

自己破産

老後破産の不安を解消するために今からできる5つの対策とは?

【この記事を読んでわかる事】

  • 高齢者の5人に1人が生活保護世帯。老後破産は他人事ではない?
  • 老後破産しないために今からできる5つの対策
  • もし老後の生活が厳しい場合に検討すべき解決方法

 

老後破産という言葉をテレビ番組で聞いても、もう誰も驚かなくなりました。

老後破産に陥る人が多いということを示すように「下流老人」という言葉も浸透しました。実際、2014年の時点で約200万人が老後破産の状態にあったとみられています。でも、まだなんとなく他人事ではありませんか?

今回は、老後破産の原因を探るとともに、そうならないためにできることを考えてみます。これからの世代であるあなたも無縁な問題ではないのです。

1.老後破産とは

(1) 老後破産の現実と実態

一般的に、破産とは、債務者が借金の支払不能又は債務超過の状態にあることをいいます。

これを当てはめると、老後破産とは、高齢者が借金の支払いを不能な状態に陥っていることということになります。

老後破産の一端を示す事実として、65歳以上の高齢者の5人に1人が生活保護世帯で、その割合は、生活保護世帯の5割を超えているというデータがあります(厚生労働省の平成28年度厚生白書)。

では、なぜここまで高齢者の生活は苦しくなってしまっているのでしょうか。

退職と自己破産の関係

現代においては、現役でバリバリ仕事をしている時は暮らしに困ることがなかったのに、退職後に自己破産に至るようなケースが増大しています。

それは、退職後、収入源を絶たれてしまうからではないでしょうか。

事実、東京都が実施した高齢者の実態調査においても、約7割の高齢者が仕事をしており、加えて、仕事をしていていない高齢者の3割が、仕事をしていない理由として年齢制限で働くところが見つからないからといいます。

他方、収入源については公的な年金が収入源の1位、毎月の収支についてはほぼ赤字となると回答したものが、上記調査において約2割を占めていることからも、退職後も収入を得る必要があることを如実に表しているものと思われます。

(2) 老後破産の原因は?

①加齢による給与の下落

退職後、所得を得るために高齢者が就業している状況は前述した通りです。しかし、加齢によりその収入は大幅に減少します。

50代後半の男性の平均年収が649万円であるのに対し、60代前半の男性では479万円となり、女性の場合も、50代後半では288万円だったものが、60代前半では228万円まで下落します。

賃金の下落により、生活レベルの調整が追いつかないことが、老後破産の一因となっていることが見て取れます。

②住宅ローン返済

自宅を持つことは、ある意味一家の主としての夢であるとも思えます。しかし、一部の富裕層を除いては、住宅ローンは退職前の給料があるからこそ支払えるものなのです。

限られた収入しかない定年後は、住宅ローンをいつまでも支払うことはできません。住宅ローンの支払いのために貴重な老後の生活資金を費消してしまうと、老後破産になってしまいます。

住宅ローンは定年前に完済するのが理想です。

③定年後も発生する可能性がある教育費

晩婚化が進んでいますが、単純に考えて、子どもが大学を卒業するまで22~23年かかります。そこから逆算すると、37、38歳までの子どもでないと定年までに教育費を払い終えることは厳しいと言えます。

日本政策金融公庫によれば、高校入学から大学卒業後までに必要な入在学費用は子ども1人あたり、975.0円とされています。

定年を迎えた後も教育費を支出し続けなければならないとすると、かなりの負担となることが分かるでしょう。

④成人した子供との同居

定年後の生活設計において、収入が減少するのですから、支出もそれに合わせて減らす必要があります。そして、支出は3人より2人、2人より1人の方が少なくなります。また、食費などの支出は若者の支出よりも高齢者の支出の方が少なくなります。

ですが、成年した子どもがいつまでも親もとで生活している場合があります。

それぞれの家庭には様々な事情があり、一概には言えないのですが、少なくとも収支という点からすると、定年までは就業している親の給料から子どもの分を含む生活費を支出することになりますが、親の定年後は親が老後のために貯蓄している資金から支出せざるを得ません。

このような場合に老後破産となるリスクが高くなります。

⑤生活設計が甘い

趣味や嗜好品に随分とお金をかけている人がいます。

確かにどのようなライフスタイルを持つかは個人の自由ですが、中には定年後もこのようなライフスタイルを続けられると考えている人もいらっしゃるようです。しかし、収入に見合った支出を考えなければゆくゆくは破綻を来すでしょう。

老後破産を回避するためには、今までの生活を見直す必要もあるのです。

2.老後破産の5つの対策

他人事ではない!悲惨な老後破産の現実と現状・今からできる対策

以下では、老後破産しないためにできる対策について解説します。

(1) 老後の資金を確保する

将来、年金がどのくらい支給されるのかはわかりませんが、少なくとも今より増額されることはなさそうです。自分たちの老後の生活費を確保することを考えなければなりません。

貯金や、各種、個人年金保険や共済に加入することも一つの手立てです。保険の種類によっては、入院特約を付けることができるものもあります。

(2) 生活レベルの調整

老後は収入が減少します。これを前提に生活レベルの設定をする必要があります。

貰える年金の支給額や収入を考えたうえで、家計を見直してみましょう。フィナンシャルプランナーにアドバイスをもらうことも一考です。

もし、どうしても借金が必要であれば、「生活福祉資金貸付制度」を利用しましょう。困窮している高齢世帯をお金が足りなくても自立できるようにサポートする支援制度です。

(3) うまい儲け話はないと自覚する

退職金などのまとまったお金が入ると、うまい儲け話がどこからか入ってきます。そこに乗せられてしまうと、貴重な老後の生活資金が逸失してしまいます。

そこで、常にうまい儲け話はないと自覚しておきましょう。また、そのような話があったときには自分のみで判断せずに、家族や知人又は専門家に相談しましょう。

(4) 健康に気を付ける

ただでさえ、高齢になれば病気・ケガで医療費の負担が大きくなっていきます。

早寝早起き、粗食、適度の運動などの健康に必要なことを習慣づけましょう。健康は、長生きの秘訣でもあります。

介護が必要にならない限り、身の回りのことは自分ですることも大事です。

(5) 定年後も仕事をする

不労所得でもない限り、自分のペースで年金受給額の不足を補う仕事をすることができるのが理想です。

無理なく長く続けられる仕事を探すことで、老後の生活にも張りが出てくることでしょう。また、健康維持のためにも一定の仕事をすることが有効なはずです。

3.万が一老後破産してしまったら

(1) 自己破産

借金を重ね、自分の収入では返済が困難なほど借金が膨れ上がり、支払不能となってしまった場合には、自己破産の申立をします。自己破産の際に、免責の申立もすることで、借金の支払いが免除されます。

ただし、自己破産すると、自宅は売却されることになり、またクレジットカードの利用もできなくなります。

なお一度自己破産すると7年間は自己破産することはできなくなりますので、ご注意ください。

(2) 生活保護

自己破産によって自宅を失い、収入が年金だけになると、年金収入だけで家賃や生活費のすべてをまかなうことはできないでしょう。

このような場合には生活保護の申請を行って、生活保護金で生活していくしかありません。

4.まとめ

老後破産してしまう人は現在非常に多く、決して他人事ではありません。しかし、しっかりと老後の計画を立てれば回避することができるものです。

それでも、生活が苦しくてどうしようもないという場合は、お一人で悩まずに、早めに弁護士へ相談してみてください。

泉総合法律事務所は、様々な債務整理案件の解決実績があります。ご相談者様一人ひとりに寄り添い、最適な債務整理方法をご提案しますので、是非お早めに当事務所の無料相談をご利用ください。

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