自己破産 [公開日]2018年5月31日[更新日]2020年7月29日

自己破産・個人再生で掲載される官報とは何か?

自己破産や個人再生の手続きをする場合のデメリットとして、「官報に氏名や住所が載ってしまう」というものがあります。
これにより、自己破産や個人再生を躊躇ってしまうという方がいらっしゃるようです。

一方で、泉総合法律事務所の弁護士が官報に掲載されるリスクについてのご説明をすると、ご相談者様から「そもそも官報って何ですか?」という質問を受けることも少なくありません。

そこで今回は、自己破産・個人再生をするとことで掲載される「官報」について、詳しくご説明したいと思います。

1.官報とは

官報とは、国が公布する新たな法律・政令等の改正・制定の情報や、破産・相続に関する裁判内容が掲載されている国の広報誌のようなものです。
行政機関の休日を除き、毎日発行されています。

自己破産や個人再生の手続きを取った場合、以下の情報が官報に載ることになります(官報に載らない方法というものはありません)。

  • 住所
  • 氏名
  • 自己破産や個人再生が決定した年月日時
  • 主文
  • 届出期間

官報掲載の意味としては、債権者が自己破産手続きや個人再生手続きに参加する機会を与えるために行われます。

自己破産・個人再生の際には、全ての債権者を対象にして手続きが行われます。
しかし、債務者が裁判所への申告を忘れていたり、場合によってはわざと申告をしなかったりするケースがあるかもしれません。

そのような場合でも、債権者が債権の届出を裁判所に提出する・個人再生手続きに異議を唱える(小規模個人再生の場合)などができるように、破産・再生手続きの情報が官報で公告されるのです。

【任意整理ならば官報に載らない】
債務整理には、自己破産や個人再生以外にも、「任意整理」という手段があります。任意整理であれば官報に載ることなく債務整理手続を進めることができます。
もっとも、任意整理は債権者との個別の交渉が必要で、債務を返済していくことが前提になり減額率も低いため、必ずしも選択できる方法ではありません。
任意整理を可能とするためにも、返済が苦しくなってきたと感じたら早めに弁護士に相談することをお勧めします。

2.官報はどこで見られる?

官報の調べ方としては、紙媒体を閲覧する方法とインターネット媒体を閲覧する方法の2種類があります。

(1) 紙媒体

紙媒体の官報は、一般の書店では手に入りません。各都道府県に設置されている官報販売所でしか官報は取り扱っていないのです。

この官報販売所は東京都には複数ありますが、他の自治体では各1店舗しかない状態です。

また、一部の図書館では官報の閲覧が可能になっているようです。

(2) インターネット媒体

紙媒体の官報が官報販売所や図書館に出向かないと閲覧できないのに対し、インターネット媒体の官報は自宅のパソコンから誰でも無料で閲覧可能です。

もっとも、無料で閲覧可能な期間は直近30日間に限られ、名前で検索するためには有料版への申し込みが必要となります。

3.官報にいつ載るか|掲載期間

では、官報に上記の情報が載るタイミングや、掲載の期間はどうなっているのでしょうか。

(1) 官報に載るタイミング

債務整理の各手続により、官報に載るタイミングや回数は異なります。

①自己破産の場合

自己破産手続きをした場合、以下の2回のタイミングで情報が官報に載ることになります。

  • 破産手続開始決定から2週間後
  • 免責許可決定の2週間後

②個人再生の場合

個人再生の場合は、計3回情報が掲載されることになります。

  • 再生手続開始決定の時
  • 書面付議決定の時
  • 再生計画案の認可決定の時

(2) 官報に何年載るか

先述の通り、官報には紙媒体とインターネット媒体があります。

紙媒体は、新聞のように過去のものが残るので、各都道府県庁の販売所・大きな図書館などで閲覧をすることができます。

しかし、官報はほとんど毎日発行されているものであり、また、毎日何人もの債務者の名前が掲載されます。過去の紙媒体のものから個人の名前を見つけ出すのは不可能に近いでしょう。

また、先述しましたが、インターネット媒体で無料閲覧できるのは直近30日間に限られます。これはPDFデータとなっているので、検索ができません。
また、31日以降は有料版でないと閲覧も検索もできなくなっています。

インターネット媒体でも、債務者・破産者のデータとしてはずっと残りますが、それが検索される・閲覧される可能性は極めて低いと言えるでしょう。

4.官報で自己破産・個人再生がバレる可能性

では、官報に載ってしまったことで、周囲の人に自己破産・個人再生の手続きをとったことがバレることはあるのでしょうか。

まず、先ほどご説明したように、紙媒体の官報を取扱っている場所は少ないです。
わざわざそこに出向いたり、官報を買ってまで読んだりするという人はかなり限られると言えます。

ですので、紙媒体の官報からあなたの情報が周囲に漏れるというリスクは低いでしょう。

また、インターネット媒体の官報は誰でも閲覧可能といえ、無料期間が直近30日と限られているうえ、名前で検索するには有料版に申し込まなければいけないなどの制限があります。
これも、わざわざお金を払って官報を閲覧しようとする人は限られているといえます。

よって、一般の方であれば、官報から自己破産等の手続きをしたことが周囲にバレる可能性は低いと言えます。

【では、官報は誰が見るのか?】
もっとも、掲載される以上、絶対に周囲に知られないとは言い切れませんし、周囲に官報をチェックしている職業の方がいる方もいるかもしれません。
市区町村役場や税務署の方、個人信用機関、金融関係、警備会社や保険会社、不動産関係の会社の方の一部は、仕事の関係上、官報を細かく読んでいる可能性があります。周囲にそのような職に就かれている知り合いがいる方は注意が必要です。
とは言え、「勤務先で官報を取っている」という場合でも、その理由は「内閣府令・省令の制定・改正」や「監督官庁の人事異動」に関する情報を得るためであるケースがほとんどなので、過度な心配は不要です。

5.借金問題の解決は泉総合法律事務所へ

以上のように、債務者が官報に掲載されることで受けるデメリットは限定的です。
官報の掲載により何かの制限を受けるわけではなければ、掲載されることで周囲に債務整理がバレることもほとんどありません。

自己破産・個人再生手続きの際には官報公告費用がかかってしまいますが、こればかりは回避する方法はないので、官報掲載を理由に借金を放置するということは得策ではありません。

泉総合法律事務所の弁護士には、借金問題に関する豊富な経験があります。

また、弁護士・スタッフ一同ご相談者様目線で親身になってお話を伺い、解決方法などの説明をさせていただくよう心がけております。

借金問題でお困りの方は、あまり難しく考えず、まずはお気軽に泉総合法律事務所までご連絡ください。
借金問題に関する法律相談は、初回だけなく、何度でも無料相談が受けられます。

相談は何度でも無料です。借金の悩みや不安についてお気軽に弁護士へご相談ください。
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