自己破産 [公開日]2018年2月19日[更新日]2019年11月1日

自己破産は悪くない!「無責任で恥ずかしい」…とお考えの方へ

私達は、「借りたものは返す」ことを当たり前として育てられており、「借りたものを返さない」ことは、社会通念上でも非常によくないこととされています。
これにより、借金に関しても、マイナスのイメージを持っている人が多くいます。

「借金をするのは計画性がないから」あるいは「甲斐性がないから」など、借金そのもの、さらには借金をした人にまでマイナスイメージが波及することもあるようです。

そのため、借金をしておきながら自己破産して返さないのは、無責任で恥ずかしい行為だと思っている方も少なくないでしょう。

しかし、ご安心ください。本当に社会通念上許されない行為であれば、そもそも法律が自己破産の存在を認めるわけがありません。

ここでは、借金でお困りの方に向けて、自己破産をすることでどのような効果があるのかを解説します。

なお、自己破産についての基本的な解説は、以下のコラムをご覧ください。

[参考記事]

自己破産の流れ・必要書類・費用・注意点を一挙紹介!

1.借金の種類

借金といっても、その内容はさまざまです。

たとえば、学資ローンは教育のためにお金を借りる制度です。
住宅ローンや自動車ローンも借金にあたります。

学資ローンがなければ、子供は十分な教育を受けられないかもしれません。
また、住宅ローンや自動車ローンがなければ、現金一括払いでマイホームやマイカーを購入しなければなりません。

[参考記事]

自己破産の原因とは?低所得・保証債務・ギャンブル…何が一番多い?

また、個人ではなく企業の活動に目を移してみれば、多くの企業は何らかの形で借金をしています。
企業は銀行などの金融機関から融資を受け、そのお金で設備を整えて事業をしています。融資とは、後で返さなければいけないお金なので、つまり借金なのです。

ですが、企業が借金をしても、その企業が批判されることは特殊なケースを除いてあまりありません。

このように、借金とは経済活動の一環であり、大きな買い物をするときは誰もがお金を借りる可能性があります。
誰もが借金による恩恵を受ける可能性がある以上、その逆で、誰もが自己破産するという可能性もまた存在します。

自己破産とは、借金をした後で「資金繰りが悪くなった」「景気が悪くて無職になった」「災害が起きた」など、想定外の事態が起きて借金を返せなくなったときに、その人にもう一度チャンスを与えるシステムでもあります。

まずは、「借金や自己破産は経済活動の一環として誰にでも起こり得ることであり、恥ずかしいことや無責任なことではない」と覚えておくべきでしょう。

【自己破産が責められる理由】
上記のような認識があったとしても、世の中の風潮として自己破産を責める雰囲気は存在します。
これは、「自己破産=ギャンブルや浪費による借金」というイメージが原因なのではないでしょうか。
また、ギャンブルや浪費の原因が、単なる趣味・嗜好を超えて、ギャンブル依存症や買い物依存症である場合もあります。
よく「依存症になるのは自分の心が弱いから」と切り捨てる人がいますが、どちらもれっきとした「依存症」という病気です。責められるべきはギャンブルや散財を繰り返す「行為そのもの」であって、病気の人が人生をやり直すために自己破産をすること自体を責める必要はないでしょう。

2.自己破産の趣旨

自己破産は多くの国で認められています。たとえば、医療費の高いアメリカでは、医療費が支払えずに破産する人が多いと言われています。

自己破産では、債務者(お金を借りた人)は裁判所を通して自己破産の申請を行います。
法律の専門家である裁判官がさまざまな事情を考慮し、債務者の借金を免責(ゼロにすること)するかどうかの最終的な判断を下します。

自己破産の手続は、法律に則って、極めて合法的に行われるのです。

もし自己破産という制度がなければ、借金の返済に苦しんだ挙句人のお金を盗む人が増えるかもしれませんし、違法な商売に手を染めてお金を稼ぐ人もいるかもしれません。

しかし、自己破産はこれらのような犯罪ではありません。
自己破産は、日本を含む各国において合法的な行為なのです。

3.自己破産による債権者へのメリット

自己破産が行われると、債権者(お金を貸した側)が大損をするというイメージがありますが、実際には債権者にも自己破産によるメリットがあります。

債務者が自己破産後に保有できる財産は、99万円までの現金や、家具家電などの生活必需品です。他の財産は原則として没収され、必要に応じて換価されて債権者への支払いに充当されます。

債務者が自己破産の申立を行うと、裁判所ないし裁判所が選任した破産管財人によって、その人の財産が徹底的に調べられます。隠していた財産が見つかれば、債権者への支払いに回されます。

裁判所が財産を探して手続してくれるので、債権者は面倒な督促をしなくてもある程度の支払いを受けられる可能性があるというメリットがあるのです。

さらに、破産手続では、債権者平等の原則に則った処理がされるので、債権者が複数いる場合は、それぞれの債権額に比例して平等に支払いを受けられます。

他方、この原則からは、偏頗(へんぱ)弁済が禁止されることになります。

偏頗弁済、例えば、債務者が「お世話になった人にだけ優先してお金を返そう。でも、他の借入先にはこのまま返さないでいよう。」と思っても、破産のルール上、そんな不公平は許されないので、どの債権者も、その債権額に応じて平等に扱われるのもメリットです。

[参考記事]

個人再生で問題となる偏頗弁済とは?債権者平等の原則の基本

4.まとめ

誰もが借金をする可能性がある以上、将来それが返済出来なくなる可能性は常に存在します。
そういったときに自己破産によって救われた人は大勢いますし、今後も増えていくと考えられます。

返済しきれない債務がある方は、気後れすることなく弁護士に相談してみてください。何も恥ずかしいことはありません。

弁護士は、自己破産を含むあらゆる債務整理の方法を提案し、実行に移してくれます。借金を返せなくて人生を棒に振るより、1日でも早く債務整理をした方が良いでしょう。

泉総合法律事務所には、自己破産による借金問題解決の実績が多数あります。
また、破産申立を行う各裁判所の傾向についても熟知しておりますので、安心してお任せいただけるかと思います。

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