自己破産 [公開日]2018年6月4日[更新日]2019年7月4日

自己破産した場合、いつからローンが組めるのか

自己破産をすると、いわゆるブラックリスト入りをして、信用情報機関に金融事故情報が登録されます。
これにより、自己破産後は一定期間、住宅ローンや自動車ローンを組めなくなります。

しかし、そのような状況が一生続くわけではありません。
では、一体どれくらいの時間が経てば、各種ローンを組めるようになるのでしょうか?

この記事では、自己破産した場合に自動車ローンや住宅ローンを組むことができるのはいつからなのか、また、自己破産後にローンを組むためのポイントについて詳しく説明します。

1. 自己破産後にローンが組めるまでの流れ

(1) 信用情報期間への登録の開始

自己破産をすると、信用情報機関であるCIC、JICCは免責決定日、KSC(全銀協)は破産開始決定日から、事故情報の登録が開始されます。

CICは主にクレジットやキャッシング会社、JICCは消費者金融など貸金業法で指定されている金融機関、 KSCは銀行、信金など銀行系が加盟している機関です。

(2) 信用情報の登録期間

信用情報機関ごとの登録期間は以下の通りです。

  • CIC、JICC:5年
  • KSC(全銀協):10年

この期間は、自己破産の情報が登録されているため(いわゆるブラックリスト状態)、基本的に加盟各社のローン審査には通りません。

それまで待てない、時間がない、という場合には、配偶者・家族名義でローンを組むことを検討しましょう。
しかし、その場合は、配偶者、または家族にある程度の勤続年数、一定の収入があることが条件になります。

たまに、自己破産後に1,2年でローンを組めたという話を聞いたことがあるかもしれませんが、これは何かの手違いで「実はブラックリストに登録されていなかった」などの可能性が高いでしょう。

[参考記事]

自己破産した場合、いつからいつまでブラックリストに載るのか?

(3) 登録期間が明けたら情報を確認

CIC、JICCなど、クレジットカード会社、消費者金融が加盟している機関については、事故情報の登録機関は5年です。

そのため、破産免責決定から5年経過したら、それぞれの機関にブラックリスト登録の有無を確認しましょう。5年たっても手続上の不具合により登録情報残っていることもあるからです。

信用情報機関に開示請求するには、所定の開示申込用紙に必要事項を記載します。

身分証明書の写しを添付して、各機関の受付部署に郵送で送ります。窓口で受付をしている機関もあるので、請求方法の詳細については各機関に問い合わせをしてください。

開示された情報は、後日郵送で送られてきます。本人限定受取郵便などで送られてくるので、個人情報が漏れる心配もありません。

いずれの機関でも、開示請求手続きでは1,000円程度の費用がかかります。開示申込用紙、身分証明書と一緒に、定額小為替を同封して送って納付します。

【登録が残っている場合】
もし免責決定から5年経過しているにも関わらず、CIC、JICCに金融事故の登録情報が残っている場合は、修正請求をすることも可能です。
開示請求から一定期間内であれば、信用情報機関の方で事実関係を調査してもらうことができます。

2.ローンを借りる際のポイント

次に、ローンを借りる際のポイントについて、自動車ローンと住宅ローンをそれぞれ見てみましょう。

(1) 自動車ローンの場合

①クレジットヒストリーを作る

ブラック情報が消えたあとは、すぐにでもローンを借りたいところですが、その前に、クレジットヒストリーを作りましょう。
金融機関は信用が第一なので、クレジットヒストリーがないと審査に通ることが難しいです。

自己破産してから5年経過後の喪明けは、これまでの信用情報の履歴が一旦ゼロに戻り、クレジットヒストリーが白紙の状態に戻ります。

そのため、クレジットヒストリーを作る必要があります。

手っ取り早くクレジットヒストリーを築くには、携帯電話の割賦購入(6ヶ月以上)をすることをおすすめします。携帯電話の購入は審査のハードルも低いので、一番手軽です。

期日通りに支払いをすれば、地道にクレジットヒストリーを磨くことができるので、自動車ローンを組むための足がかりにすることができます。

②ローン会社をよく選ぶ

クレジットヒストリーができたら、自動車ローンの申込をしましょう。
申込の際には以下の2つの点を注意しましょう。

ノンバンク系のローンを使う

破産決定から5年経過した場合、自動車ローンはノンバンク系を使いましょう。
というのも、ブラック入りから5年で喪明けしているのはCIC、JICCの2社のみです。

銀行系が加盟しているKSCの喪明けは10年なので、5年目ではまだ事故情報が残っています。

審査にパスする可能性は限りなく低いので、申込しないことをおすすめします。

破産免責の際の関連会社は避ける

自己破産手続の際の債権者、またはその関連会社のローンに申込するのは避けましょう。

信用情報機関のブラックリスト登録は5年(または10年)で消えますが、ローン会社には自社情報が残っていることもあります。これは社内ブラックと呼ばれ、登録は一生消えないこともあります。

過去に自社で債務整理をしていて、社内ブラックに登録されている人には2度と貸さないという会社も多いので、現実問題として審査に通る可能性が低くなります。

(2) 住宅ローンの場合

①住宅ローンでもクレジットヒストリーが大事

次は、自己破産後に住宅ローンを組む場合です。住宅ローンを組む場合も、信用情報がホワイト(クレジットヒストリーがない状態)から脱却する必要があります。

住宅ローンの場合は、比較的審査の通りやすいクレジットカードを作り、1年程度クレジットヒストリーを作ることをおすすめします。

②ローン会社の選び方

KSC(全銀協)に加盟していないノンバンク系のローンを選ぶ

自動車ローンと同様に、KSCに加盟している銀行系のローンはまだ事故情報が残っているので、CIC、JICCに加盟しているノンバンク系のローンを選びましょう。

破産免責の際の関連会社は避ける

過去に債務整理をした会社では、社内ブラックに破産免責の事故情報が載るので、お金を借りられない可能性が高いです。

また、グループ会社の利用も難しいと考えておきましょう。

全銀協の信用履歴以外の項目も重視する金融機関系を選ぶ

自己破産後に利用できる住宅ローン「フラット35」もおすすめです。

フラット35は住宅金融支援機構が金融機関と提携をして貸付をしているローンで、自己破産をしているという理由で即座に審査に落とすことはありません。

住宅金融支援機構はKSCに加盟しているので、免責決定から10年以内はブラック情報が残っていますが、それでも住宅ローンの融資を受けられる可能性があります。

フラット35では年齢、年収、勤務先、勤続年数、その他の属性を重視します。属性が良ければ貸し倒れのリスクがないと判断され、審査にパスすることもあります。

また、フラット35の仮審査を行う際は、銀行系の窓口ではなく、ノンバンク系の窓口で行うと審査が通りやすくなると言われています。

仮審査に通れば必ず本審査もパスするという訳ではありませんが、仮審査で通らないとその先もないので、可能性を繋げるためにも、申込先をノンバンク系とすることをおすすめします。

3.まとめ

自動車、住宅、ローンを新たに組むには、免責決定から5年以上の年月が必要となります。
しかし、一定期間が経過すればローンを組むことは可能です。一生の不利益では無いためご安心ください。

もし、借金のことでお悩みであれば、泉総合法律事務所にご相談ください。自己破産はもちろん、借金問題に詳しい弁護士があなたの状況にあった解決方法をご提案できます。

 

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