自己破産 [公開日]2018年6月4日[更新日]2021年3月8日

自己破産後、何年でローンが組めるのか

自己破産をした場合、既存の多くの借金の支払い義務が免除されます(今支払い中のローンも含む)。
その代わりに、自己の所有する価値ある資産の多くは破産管財人によって処分され、債権者に配当されます。

更に、所謂ブラックリスト状態となることで、自己破産後しばらくの間はローン(車・住宅など)を組めなくなります
ローンが組めなくなることは、以降の生活に多くの影響を与えるでしょう。

しかし、そのような状況が一生続くわけではありません。

この記事では、自己破産後何年でローンが組めるか、また、自己破産後にローンを組む際の注意点について詳しく説明します。

1. 自己破産後にローンはどうなる?

自己破産をすると、住宅ローンや自動車ローン(オートローン)などの支払い義務も免除される代わりに、ローンを組んでいるマイホームやマイカーなども処分・換価の対象となります。
債務者からの支払いが受けられなくなるので、ローン債権者は車を引き上げたり、抵当権を実施して家を競売に出したりするのです。

更に、自己破産後しばらくの間は新たなローンを組むことができません。

その理由は、自己破産を始めとした債務整理や、借金の長期に渡る滞納をすると、債務者は「信用情報機関」に金融事故情報を登録されるからです(これを一般的に「ブラックリスト入り」と呼びます)。

主要な信用情報機関は「CIC」「JICC」「KSC」の3つがあります。
CIC(株式会社シー・アイ・シー)は主にクレジットやキャッシング会社、JICC(株式会社日本信用情報機構)は消費者金融など貸金業法で指定されている金融機関、 KSC(全国銀行個人信用情報センター)は銀行・信金など銀行系が加盟している機関です。

ブラックリスト入りをすると、ローンを借りる際の審査に通らなかったり、クレジットカードの新規作成や更新ができなくなったりします。
というのも、ローンやクレジットカードの契約を申請された企業は、信用情報機関に申込者の情報を照会し、そこに事故情報があれば審査で落としてしまうからです。

[参考記事]

信用情報機関の違い(CIC・JICC・KSC)|ブラックリストとは?

2.何年でローンを組める?

自己破産をした場合のそれぞれの信用情報機関の登録期間は以下の通りです。

  • CIC、JICC:5年
  • KSC:10年

つまり、自己破産後5~10年は、基本的にローン審査に通らないと考えておくべきでしょう。

[参考記事]

自己破産をして信用情報(ブラックリスト)に載る期間はどのくらい?

(※稀に、「5年以内でもローンに通った・ローンを組めた」という体験談を見るかもしれませんが、これは実際にはブラックリストに掲載されていなかったか、年数のカウントを誤っていた可能性が高いでしょう。)

「5年以上も待てない」という場合には、配偶者や家族名義でローンを組むことは可能です。ブラックリストの情報はあくまで個人に関するもので、家族には何ら影響がないためです。

しかし、その場合は、配偶者または家族にある程度の勤続年数、一定の収入があることが条件になります。

3.ローンを借り入れる際に確認すべきこと

このように、ブラックリストに載った場合でも、一定期間が経過すればこれが解消され、以降ローンを組めるようになります。

しかし、実際、一度自己破産した人がローンを組むのは、そう簡単なことではありません。

最後に、自己破産後にローンを借りる際に確認すべきことについて見ていきましょう。

(1) 登録期間が明けたら情報を確認

CIC・JICCなど、消費者金融が加盟している機関については、事故情報の登録機関は5年です。

そのため、破産免責決定から5年経過したら、それぞれの機関にブラックリスト登録の有無を確認しましょう。
5年経っても、手続上の不具合により登録情報残っていることもあるからです。

信用情報機関に開示請求するには、所定の開示申込用紙に必要事項を記載します。

身分証明書の写しを添付して、各機関の受付部署に郵送で送ります。窓口で受付をしている機関もあるので、請求方法の詳細については各機関に問い合わせをしてください。

開示された情報は、後日郵送で送られてきます。本人限定受取郵便などで送られてくるので、個人情報が漏れる心配もありません。

いずれの機関でも、開示請求手続きでは1,000円程度の費用がかかります。開示申込用紙、身分証明書と一緒に、定額小為替を同封して送って納付します。

[参考記事]

信用情報の開示方法と見方

【登録が残っている場合】
もし免責決定から5年経過しているにも関わらず、CIC、JICCに金融事故の登録情報が残っている場合は、修正請求をすることも可能です。
開示請求から一定期間内であれば、信用情報機関の方で記録と事実関係を調査してもらって、事故情報を抹消、修正することができます。

(2) クレジットヒストリーの確認

自己破産してからブラックリストが解除された後のいわゆる「喪明け」は、これまでの信用情報の履歴が一旦ゼロに戻り、クレジットヒストリーが白紙の状態に戻ります。

実は、クレジットヒストリーがないとローンの審査に通ることが難しいです。
金融機関は信用が第一なので、「信用」がない真っ白な状態だと「つい最近までブラックリスト状態だったのでは?」との疑いから、審査落ちしてしまうのです。

そのため、新たにローンを組んだり借り入れをしたりする際には、その前に携帯電話の分割払いや審査の緩いクレジットカードを作り少しずつ活用するなどして、クレジットヒストリーを積み上げる必要があるでしょう。

(3) ローン会社をよく選ぶ

信用情報機関のブラックリスト登録自体は5年(または10年)で消えますが、各ローン会社には自社情報が残っていることもあります。
これは社内ブラックと呼ばれ、登録は一生消えないこともあります。

過去に自社で債務整理をしていて、社内ブラックに登録されている人には二度と貸さないという会社も多いので、現実問題として審査に通る可能性が低くなります。

そのため、ローンを借りる場合には、以前借り入れをした会社か否かを確認するようにしましょう。

なお、住宅ローンの場合、「住宅金融支援機構」が運用する「フラット35」というローンは比較的組みやすいと言われています。

4.まとめ

自動車・住宅等のローンを新たに組むには、免責決定から5年以上の年月が必要となります。

確かに自己破産をすると自分の財産は処分され、また、ブラックリスト入りとなってしまいます。
しかし、一定期間が経過すれば借入の制限は解除されます。一生の不利益では無いためご安心ください。

とはいえ、一度自己破産をすると、二度目の自己破産は7年以内は免責不許可事由に当たりほとんど無理ですし、それ以降であったとしても難しくなります。一度目のことを忘れずに利用すべきです。

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