自分で、自己破産の手続きは可能か?東京の弁護士に相談すべきか?

自己破産

自分で自己破産の手続きは可能?|東京の弁護士に相談すべきか

【この記事を読んでわかる事】

  • 自己破産は素人が自力で行うことができるものなのか
  • 自己破産の申立てはどのように行うのか、手続きの方法と必要書類
  • 自己破産手続を弁護士に依頼することのメリット

 

自己破産をしたいけれど、弁護士などの専門家に依頼するための費用が工面できないため、「いっそのこと自分で自己破産手続をとることはできないものか」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、そのような方が自分で自己破産手続を行う場合の注意点と弁護士に依頼した場合との相違点について、東京都の弁護士が解説していきます。

1.自己破産の申立

(1) 申立を行う裁判所はどこか

まず、どの裁判所に自己破産を申立てたらよいのでしょうか?

裁判所には「管轄」というものがありますので、あなたの住所の管轄の裁判所に申立をしなければなりません(裁判所のホームページで確認できます)。

管轄以外の裁判所に申立を行っても、基本的には、その裁判所では受け付けてくれません。

(2) 申立に必要な費用

自己破産の申立を行う場合、少なくとも①収入印紙1,500円分、②郵便切手代(申立裁判所によって、必要な金額は異なりますが、通常数千円程度です)、③官報公告費(裁判所や手続によりますが、10,584~16,550円です)が必要となります。

また、自己破産する人に、一定の財産があると評価される(たとえば、退職すれば退職金が160万円以上出る、過払金が20万円以上発生しているなど)場合には同時廃止という手続では行えませんので、上記①②③に加えて、管財人弁護士への報酬(概ね50万円)が必要です。

一方、弁護士に依頼した場合は、管財人弁護士への報酬は20万円程度で済みますので、同時廃止という手続が選択できなければ、自分で申立てたとしても弁護士に依頼したとしても、総額の費用はあまり変わらないと言えます。

むしろ、弁護士に依頼した方が労力的な負担は圧倒的に軽減されます。

(3) 申立に必要な書類

①破産手続開始および免責申立書(同時廃止用)

裁判所に行けばもらえますので、必要事項を正確に記載して提出します。また、インターネット上からダウンロードできる場合もあります。

②住民票

本籍地の記載があり、マイナンバーの記載のないもので、申立日から3か月以内に取得したものを提出します。

③所得証明書(課税証明書など)

収入状況(社会保険料などの控除含む)を公的に証明する書類を提出します。

④所有している金融機関の通帳の写し(2年分程度)

通帳がない場合は、金融機関に問い合わせて再発行してもらうか、取引履歴を出してもらう必要があります。

また、場合によっては裁判所から2年よりも長期間の提出を求められることもあります。

⑤債権者一覧表およびその根拠資料

返済しなければいけない相手方(債権者)、およびその相手方に返済すべき金額をまとめた債権者一覧表を提出しなければいけません。また、自分が保証人となっているものや、保証人になってもらっていた人についても、記載します。

裁判所に行けば、テンプレートを入手できたり、インターネット上からダウンロードできたりする場合もあります。

また、その返済額を示す根拠となる資料(請求書や督促状など)についても提出します。手元にそのような資料がない場合は、債権者に問い合わせる必要があります。

過払金が発生している可能性がある場合は、きちんと過払金が発生しているかどうか計算した書面も提出する必要があります。
この債権者一覧表に記載すべき債権者をわざと記載しなかったり、申立直前に返済することで債権を消滅させたりしたような場合は、免責不許可となる(借金が免除されない)可能性がありますので、ご注意ください。

⑥陳述書

生活状況、職歴、借金が増加した経緯などを記載します。

裁判所に行けば、テンプレートがもらえたり、インターネット上からダウンロードできたりする場合もありますので、それに準じて記載します。

⑦資産目録およびその根拠資料

自分の持っている資産関係について記載します。裁判所に行けば、テンプレートがもらえたり、インターネット上からダウンロードできたりする場合もありますので、それに準じて記載します。

その根拠となる資料(写し可)も提出します。たとえば、保険に加入している人はその保険証書や解約返戻金の計算書などを提出し、自動車を所有している人は車検証やその自動車の査定書などを提出します。

⑧家計報告書(2か月分程度)

申立直近の家計簿を2か月分ほど提出します。

⑨その他

その他にも裁判所ごとにそれぞれ運用が異なるため、上記以外にも提出を求められる書類があるかもしれません。

したがって、詳しくはご自身が申立てる裁判所にご確認されることをおすすめします。

2.破産事件受理票

申立てを行うと、裁判所が必要な書類が全て提出されているかなどの審査を行います。その結果、申立の受付が可能と判断され、手続費用の納付も完了した場合は、裁判所から破産事件受理票が発行されます。

この破産事件受理票の発行を受けたら、大至急、そのコピーを債権者一覧表に記載した債権者に郵送します(FAXも可)。これを送らないといつまでたっても督促の連絡は止まりません。

3.申立後の流れ

申立後は概ね以下のような流れで手続が進んでいきます。なお、裁判所ごとに運用が異なりますので、必ずしも以下のような流れとならない場合もあります。

(1) 審尋

審尋期日が指定されますので、裁判所に出頭し、裁判官から申立書の内容について質問や確認がなされます。

特に問題がなければいいのですが、自己破産を申立てているにもかかわらず浪費をしていると疑われる家計簿を提出してしまったような場合は、反省文を提出させられたりするかもしれません。

(2) 決定

破産手続開始決定が出され、その後、免責許可決定が出されて一定期間経過すると、その決定が確定し、晴れて借金(税金など除く)がなくなることになります。

4.自己破産をするなら弁護士への依頼がおすすめ

このように、ご自分で自己破産手続きをすることは可能です。しかし、労力的な負担や安心感という観点からすると、借金問題に精通した弁護士に依頼したほうがよいと言えます。

(1) 費用について

確かに自分で申立てをすれば、弁護士費用の出費は避けられます。

しかし、注意しなければならないのは、同時廃止以外の管財事件手続きになった場合、予納金が高くなり、弁護士に依頼したのと変わらない出費になってしまう可能性があるということです。

(2) 債権者の取立から解放される

依頼後、弁護士が受任通知を債権者に送付すると、債権者からの取立は止まります

貸金業法により、弁護士・司法書士が債務整理の依頼を受けた場合、それを無視して取立をすることが禁止されているからです。

(3) 即日面接による手続き期間短縮の可能性

同時廃止事件で弁護士が代理人となっている場合に限り、東京地裁では、即日面接制度が利用可能です

。自己破産の申し立ての日から遅くとも3日以内に代理人である弁護士と裁判官が面接をし、即日破産手続開始決定と免責許可決定が下りる制度です。

この制度を利用すれば、破産手続きを1~2ヶ月短縮することが可能です。

(4) 破産手続きの手間の軽減

必要書類は自分で収集しなければならないものもありますが、作成の確認や代行をしてもらうことができます。少なくとも、書類の不備で度々裁判所へ足を運ぶ必要はありません。

また、自分で自己破産をする場合、裁判所への出頭や、裁判官との面接などすべてを自分で行わなければなりませんが、弁護士に依頼すれば、出頭も最低限で済ませることができます。

さらに、債権者一覧表の記載などに必要な取引履歴の開示請求など、債務者からは取りづらい債権者への連絡を弁護士経由で行ってもらうことが可能です。

【参考】自己破産の申立書の作成は弁護士にお任せください!

5.自己破産の相談は泉総合法律事務所へ

泉総合法律事務所の東京都内の支店には、ごく稀にですが「自分で自己破産申立をしようと思ったが途中で断念して相談しに来ました」という方がご相談にいらっしゃいます。

東京、千葉、埼玉、神奈川に多数拠点を抱えている泉総合法律事務所は、自己破産による借金問題の解決実績が豊富にありますので、書類収集や書類の書き方、管財人対応の仕方など、免責決定が得られるための効果的な方法を熟知しております。

「借金が膨らみ、自分で自己破産手続を行おうか迷っている」という方は、まずは泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。ご自身で行う場合、あるいは弁護士に依頼した場合におけるメリット・デメリットについて、分かり易く丁寧にご説明いたします。

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