自己破産 [公開日] [更新日]

債務整理・自己破産を考えた時、どこに相談するべきか

借金が嵩んでいて何とかしたいけど、弁護士事務所に相談するのは敷居が高いと思っている方多いと思います。

実際、自己破産を相談するのは、どこがいいのでしょうか?

1.借金問題について

(1) 借金問題に関する相談数は減少傾向

近年、借金問題の相談は減少傾向にあり、長期的に見れば自己破産の件数も減っています。

1991年のバブル崩壊までは、自己破産は年間11,000件程度でしたが、バブルがはじけてからは急増。1991年から2003年かけては右肩上がりに増え続け、ピークの2003年には自己破産が252,000件に達しました。

しかし、2003年以降は年々減少傾向に転じ、2015年まで相談件数は一直線で減っています。

その理由は、2003年以降に貸金業者のテレビCMの放送時間が制限されたことや、2006年に、最高裁で利息制限法に違反する金利が無効の判決が下されたことがあげられます。

これを受けて貸金業法が見直され、貸金業者は高利貸しや、収入の1/3を超える貸付が禁じられました

こうした流れの中で、多重債務者は減り、自己破産者も減少していったのです。

(2) 2017年の自己破産件数は75,639件

順調に減少していた自己破産ですが、2016年になると一点増加に転じます。

その理由の1つは銀行カードローンの台頭にあるのではないかと言われています。

銀行は貸金業法の規制を受けないので、貸金業者に代わる存在として広く普及。銀行カードローンはキャッシングとシステムは同じですが、消費者金融よりもクリーンなイメージがあり、利用に際して抵抗が少ないことも飛躍の一因とされています。

しかし、貸金業法の影響がないことにより、収入に見合わない貸付が行われ、多重債務による自己破産者が増加しました。

現在、金融庁が銀行の審査手法、宣伝などに行き過ぎた部分がないか調査をしており、新たな社会問題として注目されています。

(3) 自己破産手続きは個人でも可能

借金をどうしても返せないときは、自己破産すれば借金は全額免除されます。手続きは基本的に個人で行うことが可能です。

しかし、実際に手続きを自力でする場合、裁判所に提出する申請書類が多く、不備のないよう準備するのは非常に大変です。

また、免責不許可事由があると許可されないので、申請に際してはやはり専門家のアドバイスが必要です。

自己破産の相談を専門的に行う機関はいくつかあります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、特徴をおさえておきましょう。

2.自己破産を相談できる公的機関

自己破産の相談ができる公的機関は、法テラス、弁護士会の法律相談センター、自治体の法律相談の3つがあります。

(1) 法テラス

法テラスは国が設立した、法律トラブルを解決するための案内所です。生活上の法的トラブルを解決するための情報提供を行い、経済的に困っている人に対しては、無料法律相談弁護士費用の立替も行っています。

法テラスでは弁護士報酬の規定もあるので、弁護士費用も安く抑えることができます。それ以上の費用を請求されることもないので、安心して依頼することができます。

また、弁護士費用の立替があるので、借金で困っている人でも利用することができます。

立替費用は、後に分割払いで返済します。月の返済額は5,000~10,000円ほどなので、無理なく返済することが可能です。

しかし、法テラスの無料相談や弁護士費用の立替は、経済的に余裕のない人を対象としているので、収入・資産に一定の制限があります。

また、法テラスは利用に際して審査があり、審査機関は2~3週間、長い場合は1ヶ月ほどかかることもあります。

(2) 弁護士会の法律相談センター

日本各地の弁護士会も法律相談センターを開設し、法律相談を行っています。各都道府県に数か所~数十か所あり、全国では300カ所あります。

弁護士会の法律相談センターでは、借金問題は初回無料相談を行っています。もちろん自己破産の相談も無料です。

弁護士会は全国の弁護士が必ず登録をしているので、借金問題のスペシャリストも数多く在籍しています。

そのため、弁護士会に相談すれば、借金問題に詳しくない弁護士が担当になることはありません。

しかし、弁護士会の借金の無料法律相談は1人あたり30分です。実際に相談をしてみると、30分というのはあっという間で、問題の核心に至る前に時間終了となってしまうケースが大半です。

その後の相談は別途有料となるので、無料相談に行くときには、事前に要点をまとめていくことをおすすめします。

(3) 自治体の法律相談

法律相談は全国の自治体でも行っています。相談内容は何でもOKで、1人あたり30分ほど無料で弁護士に相談にのってもらうことができます。

法律相談場所は役所で開設されており、利用する人は多いので、それほど身構えずに行ける点はメリットです。

自己破産すると決めた訳ではないけれど、借金を返すのが大変なのでどうすればいいか少し聞いてみたい、といった段階であれば、相談場所としてはおすすめです。

しかし、自治体の相談にも時間制限があり、殆どの場合1人あたり30分が限度です。問題解決するには決して長い時間とは言えません。

また、時間が限られているので、弁護士も根本的に問題解決できるだけのアドバイスができません。借金問題に強い弁護士がきているとは限らず、債務整理を専門としない弁護士が担当になることもあり得ます。

3.独立行政法人など

(1) 消費者生活センター

消費者センターは商品や消費に関する苦情を受け付けている機関で、全国の市町村に設置されています。自己破産の相談もすることができるので、希望する方は、最寄りの消費者センターに電話で問い合わせをしてみましょう。

消費者センターの相談は無料です。消費者センターでは自己破産手続きに関する支援はしていませんが、債務整理のアドバイスを受けたり、必要に応じて専門機関の紹介をしてもらえます。

消費者センターの受付は平日のみです。土日祝は国民生活センターが代わりに受付をしますが、場合によっては回答を得られないこともあるので、サラリーマンやOLの方にとっては不便です。

また、消費者センターは借金問題を直接解決する場所ではありません。自己破産のアドバイスはできても、その後の弁護士の依頼や手続きは自分で行わなければなりません。

(2) 日本クレジットカウンセリング協会

日本クレジットカウンセリング協会は内閣府の認定を受けた公益財団法人で、クレジットローン多重債務の問題の相談を無料で行っています。消費者保護の観点から、中立なアドバイスをもらうことができます。

最初に電話で相談して、後日面談でカウンセリングを行い、アドバイスを受けることが可能です。また家計管理の改善についても助言をもらうことができます。

日本クレジットカウンセリング協会の最大のメリットは、任意整理については無料で対応してもらえる点です。

自己破産、個人再生については対応していませんが、必要に応じて弁護士などの専門家を紹介してもらうことができます。

日本クレジットカウンセリング協会の電話受付は平日午前10時~12時40分、午後2時~4時40分のみです。

4.借金問題を相談できる士業

数ある士業の中で、借金問題の相談ができるのは弁護士と司法書士です。

しかし、守備範囲に違いがあるので依頼の際は注意が必要です。

(1) 司法書士事務所

①140万円以上の債権には対応できない

司法書士は140万円以上の債権を取り扱うことができません

140万円を超える民事事件を扱うことは弁護士法で禁じられているので、債務額によっては依頼できないこともあります。

②自己破産場合、依頼者の代理人として申立はできない

司法書士ができるのは書類作成のみで、代理人として申立をすることや、法廷に出廷することはできません。

もちろん、適切なアドバイスをもらうことはできますが、裁判は自分で対応しなければならないので、その点で負担感は大きいです。

(2) 弁護士事務所

①債務額の制限はなく、代理人として手続き・弁護が可能

弁護士は取り扱いの債権額に制限はありません。また、書類作成だけでなく、代理人として申立を行い、弁護を行うことも可能です。

裁判に代理出廷してもらうこともできるので、自己破産の際は心強い存在です。

(3) 弁護士に依頼するメリットと注意点

①申立前に打ち合わせをすれば弁護士に一任できる

弁護士は代理人の権限があるので、書類の作成はもちろん、申立前に打ち合わせをしておけば、そこから先の裁判官や管財人とのやり取りなどを弁護士に一任することも可能です。

②裁判所から特に指定がなければ、本人が裁判所に行く必要なし

弁護士に依頼をした場合、裁判所から本人出廷の指示がない限り、本人が裁判所にいく必要もありません。弁護士が代わりに裁判所に出廷します。

③費用や予納金について

書類作成だけする司法書士に比べて、弁護士は代理人業務もあるので、報酬は司法書士に比べて割高です。

しかし、自己破産でも同時廃止でなく、管財事件となった場合、弁護士に依頼をすると「少額管財」になり、予納金は20~25万円ほどですみます。

小額管財とは、管財事件を簡略化したもので、時間や費用を抑えることが可能です。しかし、少額管財にするには必ず代理人となる弁護士が必要です。

一方、司法書士に依頼して本人申立とする場合、少額管財にはできないので、予納金は50万円ほど必要になります。

その場合、トータル額は司法書士に依頼する方が高くつくこともあります。

自己破産が同時廃止か管財事件になるかは裁判所の判断によります。そのため、自己破産をする場合は、弁護士に依頼をしておく方が安心でしょう。

5.まとめ

公的機関や司法書士に相談することももちろん可能です。

しかし、公的機関に相談した場合は最終的には弁護士に依頼しなければなりませんし、司法書士に依頼した場合は、その後の手続きを丸投げというわけにはいきません。

借金問題の解決に強い泉総合法律事務所は、相談料無料です。弁護士は敷居が高いと思われるかもしれませんが、どうぞ一歩踏み出してみてください。

ご相談者様の未来のために、一人ひとりのニーズに合った解決方法をご提案します。

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