自己破産 [公開日]2018年4月2日[更新日]2020年7月29日

ギャンブルで作った借金でも自己破産できる!

「ギャンブルが原因で作った借金は、自己破産をしても借金免除にはならない(=自己破産できない)」という噂を耳にしたことがある方も多いでしょう。

しかし、これは誤りです。
ギャンブル(パチンコ・スロット・競馬など)で作った借金でも、ギャンブルを断ち切り、しっかりと反省していることを裁判官等に伝えることで、免責を受けられることがほとんどです。

しかし、ギャンブルが原因で自己破産する場合は、他とは違う注意もあります。

今回は「ギャンブルで返せない借金の自己破産」について、解説していきます。

1.自己破産とギャンブルの関係

自己破産とは、裁判所に申し立てをして、債務者の手持ちの高価な財産を処分する代わりに、全ての債務(借金)の支払い義務を免除してもらう手続きです。

税金などの公租公課の支払い義務は残りますが、消費者金融や銀行などからの借金は全て0になります。
借金の免除のことを「免責」と言い、免責を裁判所に認めてもらうことを「免責許可決定」と言います。

しかし、破産法には「○○な場合は免責をしない」という項目がいくつか定められています。

その項目全てをまとめて「免責不許可事由」と言います。

[参考記事]

免責不許可事由とは?該当しても裁量免責で自己破産ができる!

この「免責不許可事由」の中には、「ギャンブル(パチンコ・スロット・競馬など)や浪費による借金」というものも含まれています。

つまり、ギャンブルによる借金は免責不許可事由に該当するため、原則として自己破産を申し立てても免責が認められないのです。

しかし、自己破産は債務者の経済的な更生(人生の再スタート)を目的としています。
ギャンブルに浸り借金を重ねてしまったとしても、深く反省して人生をやり直したいと考えている人を一律で突き放してしまうのは、自己破産の目的に反してしまいます。

そこで、ギャンブルで作った借金でも、免責を認めてもらえる制度があります。

2.裁量免責制度について

(1) 裁量免責とは

たとえギャンブルが原因で借金を作った人でも、「経済的な更生」という目的に沿って借金が免除される旨がきちんと破産法上に定められています。
これを「裁量免責」と言います。

ギャンブルなどの免責不許可事由がある場合、自己破産手続は、裁判所が選任する破産管財人(通常は弁護士が選任されます)をつける「管財事件」として進められます(破産管財人をつけない簡易的な手続きを「同時廃止」と言います)。

[参考記事]

破産管財人とは?誰が選ばれ、どんな仕事をするのか?

破産管財人は、自己破産する人がもうギャンブルをやっていないか、借金をしてまでギャンブルしたことを反省しているのかなどを調査し、問題がなければ借金の免除を認める旨の報告を裁判官にしてくれます。

裁判官は、その破産管財人からの報告を加味した上で、裁量により債務者の免責を認めることができるのです。

(2) 裁量免責の条件

破産管財人は、「二度も同じ借金を繰り返さないか」「本当に借金の免除を決定して良いのか」と目を光らせています。

現在ギャンブルを止めている事実や、反省の態度などを確認するために、破産管財人は「家計全体の状況」と「反省文」の提出を求めてくるケースが多いです。

家計全体の状況

「家計全体の状況」は、ギャンブルなどの遊興費の支出が抑えられており、自身の収入の範囲内で生活ができていることを示すことができるものです。

「人生の再スタートのために借金を免除することが必要である」ことを破産管財人に理解してもらうための資料となります。

反省文

反省文」は、これまでの過去の過ちを認め、お金を貸してくれた業者などに対する謝罪の意や、「二度とギャンブルをしないこと、借金をしないこと」との決意表明を示すための資料となります。

ちなみに、ギャンブルを止めていなかったり、反省の態度を示さなかったりした場合、借金の免除は認められないと考えるべきです。

3.ギャンブルは必ずバレる

自己破産する人の中には、ギャンブルをしたことを隠そうとする人がいます。
しかし、いくら隠そうとしても、ギャンブルが原因の借金はいずれバレてしまうでしょう。

まず、自己破産の依頼を受けた弁護士は、各債権者に対して借金や履歴を開示してもらうよう要求します(この履歴を見れば「いつ・どのくらいの金額を借りたのか」を確認することができます)。

そして、各債権者から届いた履歴内容と、自己破産する人の当時の収入状況や生活状況についてのヒアリング内容をもとに、借金の理由に関する報告書を作成し、破産管財人に提出します。

この時点で、弁護士に借金の理由を誤魔化していたとしてもバレてしまうでしょう。

仮に「生活費で借りた」などと嘘をついても、各債権者の履歴や過去の預金通帳などを見れば、嘘だということが分かってしまいます。

たとえば、預金通帳や源泉徴収票を見るかぎり、一定以上の収入を得ていたにもかかわらず、ほぼ毎日キャッシングをしている人・同じ日に何回もキャッシングをしている人は明らかにおかしいと思われるでしょう。

また、破産管財人は手続き中、債務者宛ての郵便物をチェックすることができます。未申告の通帳やキャッシュカードなどがあった場合でも、郵便物を調べられてしまえば隠し通すことはできません。

裁判所や破産管財人へ嘘をつくことも、重大な免責不許可事由に該当します。ギャンブル以外の悪質な免責不許可事由があるとなれば、借金の免除はほぼ認められないと言って良いでしょう。

借金の原因がギャンブルでも、それを隠さず素直に打ち明けることが大切です。

4.ギャンブルで2回目の自己破産は可能か?

「ギャンブル依存症」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
一度は反省して自己破産をしても、その後再度パチンコや競馬に手を出してしまい、なかなかやめられずに再度借金地獄に陥ってしまった(=もう一度自己破産したい)という方も実際にはいらっしゃいます。

自己破産自体に回数制限はなく、破産法上は2回でも3回でも自己破産が可能です。
しかし、2回目以降の自己破産は、裁判所や破産管財人の見る目も厳しくなるのは言うまでもありません。

「前回の免責から7年以内」の破産申し立ては、それだけでも免責不許可事由となってしまいます。
また、「一度目の破産は病気の治療費で、二度目は勤め先の経営が上手くいかず解雇されてしまったから」というケースならともかく、借金の理由が二度にわたってギャンブルとなると、免責を受けられる可能性は非常に低くなってしまうでしょう。

[参考記事]

2回目の自己破産は可能?難しい?何回まですることができるのか?

免責不許可となってしまった場合は、個人再生などの別の債務整理方法を検討する必要があります。
個人再生は借金を大幅に減額してもらう制度ですが、自己破産のような免責不許可事由はありません。

2回目の自己破産を検討するにせよ、破産を諦めて個人再生を選択するにせよ、一度借金問題に詳しい弁護士へ相談することをお勧めします。

5.ギャンブルの借金が返せない場合も弁護士へ相談を

ギャンブルで作った借金でも、自己破産で免責は可能です。

しかし、そのためには「自己破産をお願いする弁護士などに借金の理由を正直に打ち明けること」「ギャンブルを止めること」「借金をしてまでギャンブルをしたことを反省すること」がとても重要になります。

泉総合法律事務所では、これまでギャンブルが原因で借金をした人から多数相談をいただいおり、自己破産手続によって解決した実績が豊富にあります。

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