自己破産 [公開日]2018年2月28日[更新日]2019年10月25日

自己破産したらクレジットカードはどうなる?今知っておくべきこと

自己破産したらクレジットカードはどうなる?今知っておくべきこと

自己破産をしたら、今持っているクレジットカード(クレカ)が全て止まってしまい、手元に残すことはできません。
また、新しいクレジットカードを作ることもできません。

これは、私たち消費者にとって大きなデメリットのように感じてしまうかもしれません。

自己破産したらもうクレジットカードは一生作れないと思っていませんか?
実は、そんなことはありません。自己破産した後でも、一定の条件を満たせばまたクレジットカードを作ることができます。

自己破産をせずに借金は全て返したい、と思われるかもしれませんが、実際の生活が苦しい場合は、一度自己破産して新しい人生をスタートさせることも一つの選択肢です。

この記事では、自己破産とクレジットカードの関係を解説していきます。

1.自己破産するとクレジットカードは止まる?

自己破産すると、今持っているクレジットカードは全て止まってしまい、残すことはできません。

以下では、自己破産によりクレジットカードが止まってしまう仕組みを説明していきます。

(1) クレジットカードによる取引の仕組み

まずは、クレジットカードを使った取引の仕組みを見ていきましょう。

クレジットカードによる取引の仕組みは、3つに分解できます。

①消費者と信販会社との間における立替払契約
②消費者と加盟店と呼ばれる売主・サービス提供者間における売買契約
③加盟店と信販会社間における①の代金支払いを目的とする加盟店契約

自己破産とクレジットカード

①の契約を締結する際、信販会社は、消費者に対する貸倒れリスクを考えなくてはいけません。
そこで、信販会社は、消費者の支払能力についての情報を集める必要があります。

しかし、信販会社一社では全ての消費者の情報収集はできません。
そこで、自社以外の各信販会社からも、過去の消費者に関する情報を集め、信販会社業界全体でその情報を共有できるシステムを作りました。

それが信用情報機関です。

(2) 信用情報機関

①信用情報機関とは

信用情報機関とは、加盟する会員会社から登録された信用情報を管理・提供することで、消費者と会員会社の信用取引を支えることを目的に作られた機関です。

同機関に登録している会員(主にクレジット利用者に関する情報を欲している信販会社)に対して、申請があればクレジット利用者に関する情報を渡します。

この情報を信用情報といいます。
信用情報とは、クレジット利用者の氏名・年齢などの個人情報から、年収・勤務先・財産などの個人の支払能力に関する情報まで、幅広くあります。

もしこの信用情報の中に、自己破産・個人再生・任意整理などの債務整理手続をした履歴情報があれば、信販会社はこの情報をもとに、消費者との間の立替払契約を締結するかを慎重に判断します。

信用情報機関の意義

信用情報機関は複数あります。たとえば、JICCやCIC、JBAなどといった機関があり、それらが独自に会員から情報収集を行っています。

そのため、JICCに加盟しているが、CICには加盟していないといった信用情報機関の会員である信販会社に対して契約の申込みをすれば、自己破産直後でも新しくクレジットカードを作ることができるかもしれません。

しかし、最近では信用情報機関同士の情報交換が行われていて、登録されていない機関所属の企業に申請しても審査は通らないと考えて良いでしょう。

[参考記事]

信用情報機関の違い(CIC・JICC・JBA)とブラックリストに掲載される影響

②会員間で共有される仕組み

自社のカード利用者が自己破産手続を行ったという事実を知った信販会社は、その事実を自社が登録している信用情報機関に通知します。

その結果、そのカード利用者の自己破産の事実が信用情報として登録され、信販会社などの会員間でその情報が共有されてしまいます。

③契約を拒否されるような信用情報

滞納履歴や、自己破産・個人再生・任意整理など、今後の円滑な支払いを阻害する可能性がある情報登録がある場合、信用情報機関の会員である信販会社から契約締結を拒否される可能性が高いです。

(3) クレジットカードが作れなくなる仕組み

上記の内容をもとに、自己破産によりクレジットカードが作れなくなる仕組みを説明します。

たとえば、消費者から信販会社(信用情報機関の会員)に対しクレジットカード契約の申込みがあったとします。
その場合、信販会社は信用情報機関に対し、申込者の信用情報を照会します。それを受けた信用情報機関は、申込者の情報が登録されていれば、その情報を会員である信販会社に伝えます。

信販会社は、その情報をもとに申込者との間で立替払契約(クレジットカード契約)を締結するかを審査します。

もし申込者が過去に自己破産・個人再生・任意整理などの債務整理手続をした履歴があると、その照会結果を理由に、申込者の支払能力に疑問があるとして契約締結を拒否します。

このような事情によって、過去に自己破産・個人再生・任意整理を行ったという履歴がある申込者は、一定期間、新たにクレジットカードを作ることができなくなってしまいます。

2.自己破産するとクレジットカードはもう二度と作れない?

結論からいうと、自己破産しても、その後また新しくクレジットカードを作ることは可能です。
しかし、自己破産などで信用情報機関に登録された情報は、5~10年の間保存されてしまいます。

上記の通り、クレジットカード契約を結ぼうとしても、信用情報機関に情報がある限り、その情報は信販会社に伝わり、審査で拒否されます。
よって、原則として自己破産した後には、5~10年間の経過を待たなければ新しくクレジットカードを取得することはできません。

株式会社日本信用情報機関(JICC)や株式会社CICでは、自己破産の情報は5年間保存されます。
これに対して、全国銀行個人信用情報センター(JBA)では、自己破産の情報は10年間保存されます。

なお、信用情報機関の情報としてのデータは5~10年で消去されますが、借金を整理したクレジットカード会社(楽天、オリコなど)では、自己破産した記録を独自に保存しているところもあります。

そのため、同じクレジットカード会社では、破産後何年たっても審査が通らない可能性もあります。

3.自己破産直後にクレジットカードを利用する方法

信用情報機関への登録は永久ではないとはいえ、5年以上もクレジットカードを利用できないのは不便でしょう。

最後に、いくつかクレジットカードの代替策をご紹介します。

(1) デビットカード

デビットカードは、自己破産直後でも作ることができます。

デビットカードは口座から即時引き落としがされるため、クレジットカードと違い借金ではなく、審査がありません。
口座にある残高分しか使えないので、使いすぎてしまう危険性もないでしょう。

クレジットカードを使わずにデビットカードのみで生活するということは、一見不便なように感じるかもしれません。しかし、デビットカードはネット通販を含めた多くのお店で使うことができるため、クレジットカードの代替策としては非常に有効です。

[参考記事]

債務整理後でも作れるデビットカードとブラックリストの関係

(2) 家族カード

配偶者などが既にクレジットカードの本会員であるときは、そのカードの家族会員として家族カードを発行できます。

クレジットカードの信用情報は、クレジットカードの名義人本人のみについて蓄積されていきます。家族カードは、利用分が本会員の口座からまとめて引き落とされる仕組みなので、あくまでも本会員の信用情報に傷がなければ問題ありません。

原則、カードを取得する家族の与信審査は行われず、信用情報が照会されることはありません。

ただし、家族カードとはいえ、クレジットカードには違いないので、使い過ぎにはくれぐれも注意が必要です。自分が使いすぎると家族に負担がかかってしまいます。

また、クレジットカード会社によっては家族カードを発行していない場合がありますので、その点はご注意ください。

4.まとめ

自己破産をはじめとした債務整理、借金問題を抱えてしまった場合、専門的な知識を持った弁護士に依頼すべきです。

借り入れ状況によっては、自己破産までいかなくても、「任意整理」「個人再生」といった手段を取ることができるかもしれません。

泉総合法律事務所では、弁護士がご相談者様それぞれの事情に適した解決方法をご提案いたします。
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