自己破産 [公開日]2021年1月13日

携帯電話代を支払えずに自己破産したい場合

自己破産をすれば、税金などの特殊な債務を除いて、自分の債務の支払い義務を0にすることができます。
消費者金融や銀行からの借り入れは勿論、個人間の借金や、滞納している携帯電話料金(通信量・本体の分割代金)の支払い義務まで免除されるのです。

しかし、携帯電話料金を含めた自己破産をする場合、その後の携帯電話の利用につき影響が出るため気をつける必要があります。

ここでは「携帯電話代を支払わずにいるとどうなるのか」「携帯電話代を含めて自己破産するとその後の生活にどのような影響があるのか」を解説していきます。

1.携帯電話代の支払いを滞納するとどうなるの?

まずは、携帯電話の使用料金を支払わないとどうなってしまうのかを見ていきましょう。

(1) 携帯電話が利用停止になる

携帯キャリアにもよりますが、早ければ支払い遅延から2週間程度で携帯電話を使えなくなることが多いようです。

支払い日を過ぎても払わない場合、しばらくすると郵便で支払い用紙が送付されてきます。
その用紙に記された期限内に支払わなければ、携帯電話の利用を停止されてしまいます。

利用停止になってもWi-Fi通信を使ってネットに繋ぐことはできますが、その環境がなければ何もできなくなってしまいます。

なお、利用停止になった場合でも、キャリアのショップやコンビニなどで支払いをすれば、早ければ数分で再利用が可能になります。

(2) 強制解約される

滞納を2~3ヶ月続けると、回線契約を強制解約されてしまいます。
こうなると、たとえ滞納分を支払っても同じ電話番号で復帰することはできません。

「強制解約されたら他のキャリアに移ればいい」と思う人がいるかもしれませんが、他のキャリアからも契約も断られる可能性があります。

実は「利用料金の不払い」という情報は、携帯電話会社の間で共有されています。

そのため利用停止や強制解約になった場合は、既存の携帯電話だけでなく、他の携帯電話を使うことも非常に難しくなってしまうのです。

なお、強制解約をされたからと言って、それまでの携帯電話代の支払い義務がなくなるわけではありません。
解約後も滞納分の支払いの督促は続きます。

[参考記事]

携帯料金を滞納するとどうなる?借金と携帯電話・スマホの関係

2.自己破産と携帯電話の関係

それでは、自己破産が携帯電話に及ぼす影響を見ていきましょう。

携帯電話の支払いは「回線使用料(通信料)」と「分割払い中の端末代金(本体代金)」で構成されているので、それぞれのケースごとにご紹介します。

(1) 使用料(通信量)の未払いがある場合

滞納中の使用料がある場合は、自己破産時に携帯電話会社を「債権者」として裁判所に申告します。

自己破産に成功すれば、未払い分の使用料の支払義務がなくなります。
その代わり、回線契約を強制解除されてしまい、携帯電話が使えなくなってしまうでしょう。

ただし、携帯電話は最早生活必需品と言えるため、未払いの程度がひどくない場合や、裁判所や携帯電話会社の運用などによっては、継続して利用させてくれることもあります。

どのようになるかはケースバイケースなので、弁護士によく確認して対処してください。

(2) 端末代金の支払いが終わっていない場合

これは、「ローンを組んで端末を購入した」という扱いになるので、原則として債権者に端末を引き上げられてしまいます。

しかし、実際に回収されることはあまりないようで、端末自体を手元に残せる可能性は比較的高いようです。

なお、自己破産により回線契約は強制解除されてしまうケースが多いようですが、使用料の滞納がない場合は端末代金の支払いが帳消しになり、同じ端末を同じ契約で利用できるケースもあります。

ただし「そういうこともある」程度に考えておくのが無難で、基本的には契約が強制解除されると思った方がいいでしょう。

(3) 使用料の未払いなし、本体代金完済済みの場合

この場合は、自己破産後でも継続して携帯電話を使うことができます。

自己破産では全ての債権者を裁判所に申告する必要がありますが、未払いがないのであれば携帯電話会社は債権者とは言えないので、申告する必要がありません。

携帯電話会社としても、きちんと支払いを行っている人の契約を解約する理由はないでしょう。

したがって、問題なく携帯電話を使い続けることができます。

【携帯を使うために滞納分を支払うのは要注意】
携帯電話を使えるようにするために、自己破産の前に他の債務を差しおいて滞納分を先に支払ったり、端末代金を一括で支払ったりするのは思いとどまってください。
自己破産には「債権者平等の原則」というものがあります。これはその名の通り、全ての債権者を平等に扱うという決まりごとです。特定の債権者にのみ「えこひいき」になる弁済は自己破産において禁止されており、これを破ると最悪の場合自己破産に失敗して借金がそのまま残ってしまいます。
携帯電話の料金に限らず、自己破産の前に弁済を考えている場合は、必ず弁護士に相談してからにしてください。

3.破産後に新しい携帯は作れる?

ここからは、自己破産後に「機種変更などをして新しい端末を買えるのか?」または「新しく回線契約を結べるのか?」を考えていきます。

(1) 新しい端末を買えるのか?

端末を新しく買う場合、分割払いは難しいでしょう。

自己破産をするといわゆる「ブラックリストに載った」状態となり、借金ができなくなりますし、ローンも組めなくなります。

分割払いもある意味ではローンのようなものなので、携帯電話の端末代金を分割払いすることは基本的にできません。

一括払いであれば購入できるので、一括払いで手が届く金額の端末を選ぶことをおすすめします。

[参考記事]

ブラックリストとは|何年で消える?掲載のデメリットと確認方法

(2) 回線契約はできるのか?

自己破産の時点で携帯電話の使用料などを未払いにしており、裁判所に申立てをするときに携帯電話会社を債権者として申告していた場合、破産手続き中は契約が難しくなります。
既に述べたように、携帯会社の間で不払い情報が共有されているからです(携帯ブラック)。

しかし、自己破産のときに携帯電話料金に不払いがなく携帯電話会社を債権者として裁判所に申告していなかった場合や、破産手続きが終了した場合(免責を受けた場合)は、携帯ブラックが解除されるので、他に問題(過去に持っていた携帯電話が犯罪に悪用されたなど)がなければ新契約を行うことができます。

なお、携帯ブラックが解除されても、キャリアが独自に顧客の情報を保存していることがあるため(社内ブラック)、自己破産をした際に契約していたところと同じキャリアに申し込みをすると審査に落ちてしまう可能性があります。

この場合は、今まで契約したことがないキャリアに乗り換えるようにしましょう。

[参考記事]

自己破産したら携帯電話やスマホは使えなくなるの?

4.自己破産の心配事は弁護士へ相談を

自己破産後に携帯電話を使えるかどうかは、携帯電話料金などに未払いがあるかどうかで決まります。

未払いがなければ自己破産で免除される債務に携帯電話料金などが含まれないので、同じ電話を継続して利用できますし、新規契約も可能です。
反対に、未払いがある場合は携帯電話が使えなくなる可能性が高いです。

だからといって未払いを解消しようと他の債務を差し置いて弁済すると、自己破産に失敗するおそれがあります。

また、どちらの場合でも、自己破産をすると携帯電話の端末代金を分割払いできなくなります。

自分の場合はどのパターンが当てはまるのか、最適な解決方法はどういったものなのか、詳しく知りたい人は泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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